2016年4月12日火曜日
教科書には載らない日本史の秘密 / 古川 愛哲
色々と興味深い話が満載です。
平安京に落ち着くまでに頻繁に宮を変えた原因として、ここに挙げられている事柄は、一般には全くといっていい程に言われていないことですが、実際には考えられていないのが不思議な事柄ばかりです。
学者さん達は、古代の生活の衛生状態や疫病、性生活などについては全く考えてませんからね。
江戸末期に日本を訪れた外国人達が、一様に日本の庶民の生活の清潔さに驚いているのですが、古代からそうだったわけではなく、平安時代までは人も家畜も糞尿はその辺に垂れ流しだったのです。
それを指摘する人は殆どないんですよね。
中学生の歴史の授業で、「平安時代の貴族は午前中しか働かず、昼からは蹴鞠などをして遊んでいた」と、共産主義の教師から教わりました。
が、大人になって歴史に興味を持って色々調べていると、当時は夜明け前から働いていて、生活時間が現代とは3時間くらいずれていて、別にさぼっていたわけでもなんでもなく、貴族も農民もみんなそういう生活だったんですよね。
#それを理解していないと「朝飯前」の意味が理解できないのだけどね。
それをキチンと書いた歴史解説書はなかなかないのですが、本書ではそのことをキチンと説明されています。
そういう当たり前だけど、みんなが現代の常識で考えてしまってることを、しっかりと指摘して解説されている本書は、歴史を好きとかどうとかに関係なく、読んでおくべき一書と思います。
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