ひらがなは空海大師の発案という説がある(いろは歌は空海大師の作という説もある)のですが、本書によると空海大師存命中にはまだひらがなはないそうで。
ひらがなが生まれるまでに、万葉仮名からいくつかの段階を経てひらがなが生まれるのですが、その経緯を解説されています。
ひらがなより先にカタカナが考案され、使われるようになったそうなのですが、元々カタカナは漢文を読み下し文にするため漢字の横に小さく書く送り仮名などのために発案されたものだそうで。
今でも漢文の授業で使われているあれですけど、1000年以上も変わらず使われているのは凄いですね。
本書によれば、言葉というものは100年経過すると通じなくなるそうで、よって漱石の小説は現代人はなんとかそのまま読めるけど、二葉亭四迷は読めないのだそうで。
ましてや1000年前の平安時代の詩をそのまま読んでも、現代人にはちんぷんかんぷんですよね。
しかし平安時代の貴族が、漢字とひらがな交じりで大和言葉を表記する記述法を確立してくれたお陰で、日本は古代から世界でもっとも識字率の高い国であり続け、今でも世界で最も技術が進んだ国でもあるわけです。
そう考えると、平仮名、片仮名というのは、凄い発明だったんだなぁと思わざるを得ません。
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