2018年1月3日水曜日
工作員・西郷隆盛 謀略の幕末維新史 / 倉山 満
工作員というのは要するにスパイなわけですが、西郷隆盛の場合は様々な人と交流して最新の情報を正確に得る情報員だったということですね。
大河ドラマで西郷さんが取り上げられることになったため、西郷さんについての書籍が大量発生中ですが、肖像画も残っていない(残っている肖像画は会ったことない絵師が想像で書かされたもので、実物には似ても似つかないらしい)くらいで、実は正確なところはよく判ってないんですよね。
よく判ってないから、色んな推測が出来、色んな説が百花繚乱し、色んな姿や物語が描かれると。
倉山氏の描く西郷さんは、有能な情報部員として活躍しています。
工作員というとテロリストを思い浮かべる人も多いかも知れませんが、西郷さんはかなり目立つ見た目(身長が高く筋骨隆々で彫りの深い顔)だったそうなので、秘密裏に破壊工作を行うのには向いていないのです。
むしろ、会った人が忘れられない風貌と圧倒する迫力で、人をたらし込み心を掴むことを得意としたようです。
そのせいか、色んな説があっても、朝廷、幕府、薩摩、長州など敵味方双方から尊敬と信頼を得ていたことは共通しています。
そういう信頼の高い人が、時代を見えない上司のせいで島流しにあって、活躍できない時期が長かったことが、後々の日本の不幸に通じている…。
如何に実行部隊が有能でも、トップが阿保だとどうにもならない、といういい見本ですね。
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