インド山中の田舎町を舞台にした物語。
インドは中国に次ぐ、広大な国土と膨大な人口を抱えていますが、数々の民族の数々の文化と言語が混沌となっており、一つの政府の支配下にあるとはいえ、その実は正に混沌(カオス)としかいえない状況です。
あまりにもカオス過ぎて、政府も統一するにできずにいるというのが現実でしょうか。
そんな混沌に翻弄される日本人の物語。
篠田節子氏の小説は初めてですが、よくできており、面白かったです。
下巻の帯に「一気読み必至!」とありますが、正にこの膨大なページ数を一気に読んだ感じです。
ここで描かれているインドの混沌とした社会が特別かというと、そんなことはなく、むしろ日本が平和過ぎなわけですわな。
東南アジアだと、中共を含め、どこも法律や契約なんかは信用できない。
信頼できそうな人でも、隙を見せればすぐに裏切る。
嘘を平気でつき、欺す奴ではなく欺される奴が悪いのが常識。
バブル景気以来、日本もそういうのが普通になりつつあるのが悲しいですが。
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