嘘というのは、元々人類にはなかった観念らしいのですが、文明が生まれると共に嘘をつき騙すという手法が発明されました。
嘘を知らなかったマヤ人はスペイン人に滅ぼされ、同様にネイティブ・アメリカンはイギリス人に騙され土地を奪われ、アイヌ人は江戸幕府役人に富を奪われ、という歴史があります。
現代でも詐欺が横行してなくなることがないのですが、その詐欺のやり方もどんどん巧妙になっています。
さて本作ですが、前半だけ読んでいたら楡周平氏の小説?と思いそうな内容ですが、後半にはかなりドロドロした血生臭い展開になっていって、ああやっぱりこれは月村氏の小説だなという感じになっていきます。
詐欺とは如何に巧妙に行われているものか、一度本書を読んで知っておくのが良いのではないかと思います。
テレビドラマでもこういう詐欺師を題材にしたものが、よく登場していて、そういう連中がこの世に存在することをみんな知っているはずなのに、コロッと騙されるんですよね。
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