かなりの力作です。
古代大陸国家の唐というと、律令制が整った素晴らしい国というイメージがあるのですが、その内実はというとかなりはちゃめちゃですね。
周辺の騎馬民族と常に対峙しながら、広大な領地を統治するというのは、交通機関が馬くらいしかない古代においては、大変な難関だったことが分かります。
反乱を起こす地方の騎馬民族との戦い、中央に送るべき租税の米をチョロまかして私腹を肥やす役人の処分、皇帝の世継ぎで権力争いをする内宮、などなど問題山積みですな。
周辺の騎馬民族に、日本人の苗字と同じ音の姓を称する部族が、幾つかいるんですね。
これを読んで知りましたが、日本海を挟んで交易をしていた間で、そのような関係があるとは。
本書では特に触れられていませんが、読みながら私は、騎馬民族に一部が日本に流れてきて、地方豪族や武士になったのでは?と思ってしまいました。
更には、唐に反乱を起こして、独立国を称した人の中に、皇帝ではなく天皇を称した人がいるのだとか。
天武天皇が「天皇」を名乗った最初ではないかと言われていますが、年代的に考えると、大陸の反乱国家からパクったとしてもおかしくないです。
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