2018年8月22日水曜日

邪馬台国は「朱の王国」だった / 蒲池 明弘



日本列島は火山の上に形成されているといってもいいくらいに火山が多いですが、火山は金鉱脈、銀鉱脈、マンガン鉱脈、水銀鉱脈を生み出します。
室町時代から江戸時代前半に掛けて、日本は世界でも有数の金・銀生産量がありました。
しかし古代においては、金・銀と同等以上に硫化水銀(朱砂)が珍重されていました。
古代の水銀採掘地を思われる場所と、古代王権の関係から邪馬台国を場所を探そうという試みが本書です。
残念ながら、ここが邪馬台国だという特定はできていませんが、これまで出されている説の殆どが、水銀採掘を行われていたと思われる場所であることを示されています。

天照大神と水銀採掘の関係も言及されており、伊勢で大規模な採掘が行われていたことを示されています。
本書では言及されていませんが、となれば素戔嗚尊は実は「朱砂の王」ではないか?という気がします。
八岐大蛇の血のように赤い目は、硫化水銀の真っ赤な結晶石と考える方が、くすんだ赤の鉄鉱石よりも相応しいのではないかと。

2018年8月18日土曜日

中国人民解放軍の全貌 / 渡部 悦和



先日、習近平主席がこれまでの任期を超えて、ほぼ死ぬまで権力の座についていられるようになったばかりですが、それに対する人民解放軍の動きを知りたくて買ってみましたが、本書ではそこまでは踏み込んでいませんでした。
代わりに、現在の解放軍の全体的な組織や動きなどが詳細に記されており、過小評価でも過大評価でもない実像にほぼ間違いないだろうという解放軍の様子を描かれています。
民生品でも、これまでの安かろう悪かろうから、安いけど品質もいい製品が少しずつ出て来ており、日本の製造業がいつまで対抗できるか不安な状況ですが、兵器製造に関しても同様に、安いけど信頼性が低く実戦には向かないと言われていたものが、安くても信頼性は露西亜製に劣らないレベルまで来ており、侮れなくなっています。

そんな人民解放軍ですが、習主席による汚職撲滅のため、何度も大幅な組織改正と幹部の粛正、軍独自の商業活動の禁止、兵士のリストラなどなどの軍に対する締め付けで、元気軍人、退役軍人に習政権への不満が溜まっており、今でも実は習主席は解放軍を掌握できておらず勝手な行動を止められない状態という噂もあります。
拡大する解放軍の軍事力と、中央政権への不満。
著者は、中国中央政府主導による対外戦争の勃発を懸念されていますが、米国に関して云えば、国債の大半を中共政府に購入して貰っている状況で、戦費を調達するためには多額の国債を中共政府に購入して貰わないといけないということになり、つまり対戦国に戦費を借金しないと戦争が始められないということになり、やりたくともやれないのですよね。
これが1980年代なら、日本に大量の国債を引き取らせてということが可能でしたが、現在の日本経済ではそれも無理。
#とはいえ、それでも日本は米国の国債を大量に引き受けさせられていますけど。
露西亜も、一見景気がよさそうにみえても実状は火の車で、中共との戦争などとても行うだけの余裕はなし。
その中共にしても、全面戦争となると、外海との境界を封鎖されてしまうと、中東からの石油や各国からの食料が入って来なくなり、1週間も経たない内に備蓄を食い潰してしまって動けなくなるので、戦争行為は自殺行為になると。
まあそんな状況なので、事が起こりそうでも起こらない、腹の探り合いで終始することになるのでしょうけど。

2018年8月13日月曜日

オーシャンズ8

オーシャンズ8公式サイト

オーシャンズというと、11/12/13の三作があるのですが、出演者が男性陣から女性陣に総取っ替えで、新たなシリーズとして出直し。
ジョージ・クルーニー演ずるダニー・オーシャンズの妹、デビー・オーシャンズをサンドラ・ブロックが演じて、でかいヤマを実行すると。
兄貴に負けず劣らずの緻密な計画で、見る人を驚かせます。

アン・ハサウェイは出演作が暫くなかったような気がしますが…相変わらず、可愛いです。

ミッション・インポッシブル / フォールアウト

ミッション・インポッシブル / フォールアウト公式サイト

今回は仲間との絆がテーマなのかな?

007シリーズのボンドカーにBMWが採用されたことがありますが、すぐにAston Martinに戻ってしまったせいか、ミッション・インポシブルでは、クルマもバイクもBMWが採用されています。
最新型BMWでの迫力のカーチェイス&バイクアクションに加えて、今回はE28型5シリーズでのカーチェイスがあるのが見所ですね。
あれだけど派手なドリフトは、最新型だとできないですからね。

エンドロールで、KODAKとPanavisionのロゴがデカデカと出ていたので、全体的にフィルムで撮影されたっぽいです。
このデジタル全盛の時代でも、ハリウッドにはフィルムの映りに拘る連中が、まだまだいるんですね。
ただ監督インタビューによると、スカイダイビングのシーンでは、小型のアクションカメラを使って撮影し、CG合成しているそうですが。

2018年8月10日金曜日

【くるまのおと】あれ以後の続刊





今回の2部は、2011年末から2013年の記事をまとめた全集です。
Tスー研が終わって、暫く間が空いて、晴れクルが始まった辺りですね。
「クルマはかくして作られる」や「ゲンロク」の連載などは、別のムックで既にまとめられているので、重複していますが…時間的に同じ頃の記事を一気にまとめているから、そういうのも出て来るのは仕方がないでしょうね。

にしても、福野さんが評論するクルマって、輸入車ばかりで、例外はレクサスだけですね。
まだまだ日本車は評価の対象とも見られていないということか。
部品メーカーの仕事は評価されているけどね。

2018年8月3日金曜日

信長はなぜ葬られたのか 世界史の中の本能寺の変 / 安部 龍太郎



何となく安部 龍太郎氏は、定説に基づいたお堅い時代小説を書かれているのだろうという先入観があって、読んだことはなかったのですが、これは小説では歴史の謎解きコラム集ということで買ってみました。
結果、私の先入観は全く以て間違っておりました。
これは是非、氏の小説を読まねばならないと思います。

先日読んだばかりの嘘だらけの日独近現代史 (扶桑社新書)においても、中世期の欧州状況が、日本に色々と影響を与えているということが書かれていましたが、本書でも欧州の国盗り争いが日本に影響を与えている話が出ています。
もう既にこの時代に、日本は自国の事だけを考えていればいい、という状況ではなくなっていたんですよね。
しかし、現代の平和ボケした日本人は、今でも海に囲まれた日本は神風に守られており安全で、周りの国や地球の反対側の国の状況など関係ないと思い込んでる人だらけ。
そんなんだから、本書に書かれているようなことは、そんな昔にそんなことなるか、という考え方なんでしょうね。

2018年7月25日水曜日

音律と音階の科学 新装版 ドレミ…はどのように生まれたか / 小方 厚



現代音楽が平均律で調律を行い、それが弦振動の高調波とはずれているため、ギターの和音は綺麗に聞こえない、のは知っていましたが、数学的にキチンと計算し説明されているのを読んだのは初めてです。
著者は量子物理学がご専門の方のようですが、音律についてキチンと解説した専門書がないから自分のような音楽に素人が、こんな本を書かなきゃならない、とおしゃっておられますが、現代音楽理論家は数学が苦手でこういう本は書けないのかも。
しかしながら、現代の西洋音楽の12音階を作ったのはピタゴラスで、数学的に編み出しているんですよね。
そして中世期まで、作曲は数学者の仕事だったのです。

弦や管の太さにより、実際には整数倍からずれるのですが、その話は説明に大きな影響はないということで省略する、という説明だけなのが、ちょっと残念。