2021年1月24日日曜日

911代理店 / 渡辺裕之

渡辺裕之氏の新シリーズが、昨年9月に発刊になっていたこと気が付かずに見落としていました。
最近は仕事先の場所の関係だったり、リモートワークで外に出なかったりで、書店に寄って新刊をチェックするのがなかなか出来ないんですよね。
その割にちょっと遠目の客先へ通わないと行けなくなって、通勤時間が長くなり、1〜2日で1冊読み終えてしまったりするのですが。

それはさておき、米国ドラマが好きな方ならタイトルから推測できるように、米国の緊急通報電話番号がネタになっています。
日本は警察は110、火事か急病は119と分かれていますが、米国はどれも911になっていて、オペレータが状況を聞いて警察と消防に連絡するシステムになっています。
そういう点では日本のシステムは官僚の縦割り主義が出ているんですかねぇ?

話が横に逸れましたが、日本の警察や消防が扱わない困り事を解決するお話。
渡辺氏のこれまでの小説同様、正義を貫く人達の物語になっています。

2021年1月20日水曜日

新型コロナ 7つの謎 最新免疫学からわかった病原体の正体 / 宮坂昌之

新型コロナ、要するに武漢ウィルス SARS Cov2ですが、人間の免疫システムを発動させない仕組みを持っているんだそうで。
PCR検査が陽性なのに症状(喉が痛い、咳が止まらない、熱があるなどなど)がないのは、細胞がウィルスに感染したときには免疫システムへのSOSとなる物質を生産放出するんだそうですが、武漢ウィルスはそれを生産させないんだそうで。
つまり感染してウィルスは活発に活動して細胞が破壊されているけど、免疫システムはそのことに気が付かないと。

それでもウィルスが大量に体内にいたら、別の方法で免疫システムは発動するらしく、ウィルスは退治されるそうなのですが、その時も症状は出て来ないようです。
なので、無自覚の内に病気になって治癒すると。
たまに免疫機構が働くのが遅れて、ウィルスが体内から溢れ出すくらいに増えてからになって、免疫機構が過剰反応をして、正常な細胞にまで攻撃を始めてしまい、所謂重症化することがあるんだそうで。

なんか怖い話ですね。
幸いにして日本では、感染者も死者も欧米に比べるとm劇的に少なくて、死者数は毎年インフルエンザで亡くなる方の1/3くらいだそうなので、武漢ウィルスよりもインフルエンザの方が怖いということになります。
特に子供や若年層にとっては、インフルエンザで死ぬ可能性の方が遙かに高いので。

武漢ウィルスでな亡くなる方は、殆どが既に癌や肺炎でいつ亡くなっても不思議ではない人達が大半で、武漢ウィルスで死ななくとも時間の問題だったような方が殆どのようです。
一見元気でも基礎疾患があったり、大酒飲みやヘヴィスモーカーなども危ないそうです。

2021年1月19日火曜日

カラー版 地形と地理でわかる古代史の謎 / 千田 稔

五年程前に同じ著者の同じようなのを買っていたのに、タイトルに惹かれてまた買ってしまいました。
前回もイマイチと感想を書いていますが、今回もイマイチでした。
図版や写真がカラーになっていて、分かりやすくはなっていますけどね。

千田氏は監修になっていて、7名の執筆者が各項を書かれているとのこと。
それぞれの項目にページ数制限があるのでしょうが、そのせいで説明がどうしても詳細には書けずにはっしょった感じがするのは否めません。


2021年1月16日土曜日

日本史サイエンス 蒙古襲来、秀吉の大返し、戦艦大和の謎に迫る / 播田安弘

歴史研究というのは、所謂文系と呼ばれる科学的な素養の乏しい方が多いせいか、きちんと科学的な考証に基づいた歴史上の事象に対する解釈をされる方が乏しいように思います。
なので、時々歴史研究とは門外漢と呼ばれる方達が、科学的な根拠に基づいて歴史学の定説というのを非難することがあります。
本書はその一つですね。

蒙古襲来に関しては「神風」というのが、都の公家による虚構であるというのが最新の定説になるつつあるのですが、では何故蒙古は撤退したのか?については説明ができていません。
氏は船舶設計の専門家であることから、当時の船艦がどのようなものであったかを厳密な資料に基づいて再現(3D CADで詳細な設計を)して、その性能を計算されています。
また玄界灘の季節毎の渡海の危険度なども調べ、蒙古軍の動きを推定されています。
こういう考証は、歴史研究者を名乗る人達には、到底不可能で、船舶の専門家だからできることでしょうね。

秀吉の中国からの大返し、戦艦大和についても、綿密な計算に基づいた推定をされており、恐らく今後の歴史研究にはこういう科学的な推測や推定ことが必要であるということになるのではないでしょうか。

あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた / アランナ・コリン

人間の身体は、頭の先から足の裏まで、様々な細菌が住んでおり、その細菌の働きで人は生きているのです。

ここ最近は腸内環境を整えることで健康を維持しようという動きが出て来ており、腸内の細菌の働きや所謂善玉菌の活性化のための食事というような本が、数々出版されてきています。
肥満やアレルギーなどの現代病と言われるものは、工業化された食品により腸内細菌のバランスが崩れて、所謂悪玉菌の感染が身体の中に広まった結果だというのが分かってきたようです。

とはいえ、所謂悪玉菌を身体の中から駆逐して善玉菌だけにすればいいかというとそういう訳でもなく、バランスが大切みたいです。
善玉菌が増えすぎてもよくないと。

取り敢えず、今既に食物繊維の豊富な食べ物を多く食べるようにしていますが、それが間違っていなかったという確信が持てたことは収穫でした。
今健康でも、これから母親になる、なりたいと思っている方々は、是非健康で丈夫な子供を産み育てるためにも、本書をご一読することをお薦め致します。

2021年1月9日土曜日

奥州戦国に相馬奔る / 近衛 龍春

 

近衛氏の作品は面白いと思いつつも、気が付けば氏の作品を買うのは15年振りになるらしいです。
うーん、なんでやろ?
本作も、戦国武将としては余り有名ではなく、江戸時代の藩としても小藩で、数多ある戦国時代の小説でも殆ど登場することのない相馬義胤を取り上げるというのが珍しいのですが、その有名ではない=資料が少ない武将についての生い立ちを調べるのは、かなり大変な時間と労力が掛かったでしょうね。
巻末の膨大な参考資料の一覧を見ると、それがよく分かります。

相馬というと、どうしてもJリーグ創生期に、鹿島アントラーズ〜ヴェルディ川崎と日本代表として活躍した名左サイドバック選手が思い浮かぶのですが、現代の福島県海沿いにある地名ですね。
古代から名馬の産地として有名で、故に地名に「馬」の字があるわけで、本作でも名馬の産地であることが物語の鍵の一つになっています。

東北震災の時に、ここより海側には家を建てるなというような碑が建てられていたのを無視したために、被災にあったという報道もありましたが、義胤の時代にやはり大地震と津波が2回もあって、大変な被害にあった様子が描かれており、碑はその時に義胤が建てさせたものだということが描かれています。
その時に津波が押し寄せた区域と助かった区域を明確に分けて、地元民が被害に遭わないようにとの対策の一環として行われたそうですが、時が経つとそれが忘れられて、便利さから海沿いに住む人が増えるのは仕方がないことなんでしょう。

小藩の大名が生き抜くために、如何に知恵を絞ったか。
その物語は、現代の企業戦争にも参考になるかも知れません。

2021年1月3日日曜日

【くるまのおと】福野礼一郎あれ以後全集9 完結編

 

 あれ以降全集も本巻で完結とのこと。

でもまだル・ボランやMotorFan Illustratedの連載は続いているけど、その原稿はクルマ論評の方でまとめるってことですかね。

雑誌掲載時には、(福野氏というよりは編集部が)広告主に気兼ねして書けなかったようなことも、加筆編集して書かれているようです。
しかしいくら福野氏が亜米利加車の素晴らしさを喧伝しても、世の中の人達は独逸車絶賛で変わらず。
独逸車も21世紀になってからは、色々とありまして、いいものもあるけど悪いものある、という状況ですが、ブランドマークが付いていれば絶賛という風潮は変わらないんですよね。
日本人は数字には強いけど。数字の意味は理解していないし、感覚が乏しいから乗っても善し悪しが判断できないし。