縄文時代の文化・文明がいかに凄かったかを、わかりやすく解説してくれています。
ただ、表題の「驚異の科学」というのは、ちょっと内容からすると、あんまり科学の話が出てこないなってところはありますが。
この時代の日本列島の文化・文明は、大陸のそれを凌駕するものが多く、大陸から伝来したと云われている技術や産物は、実際には列島から大陸に伝来されたのではないか?と思われる節もあるのです。
その証拠を辿るのは、今となってはほぼ不可能ではありますが。
2023年12月30日土曜日
SUPERサイエンス 縄文時代驚異の科学 / 齋藤勝裕
「聖徳太子はいなかった。なぜなら存命中は厩戸皇子と呼ばれていて、聖徳太子とは呼ばれていなかったからだ」という説を聞いたとき、私は「諡も知らない人が、歴史学の博士号を取って大学教授になれるのか?」と驚愕したもんです。
今の日本の歴史学者は、GHQ支配下に帝国時代の教授たちを追い出し、それまでの学会から放逐されていた共産主義者に置き換えられたので、まあめちゃくちゃな説を唱える人達だらけになってしまったみたいなのですが、未だにそれが尾を引いているみたいで。
まあ、そういうデタラメを唱える共産主義者の説を、倉山氏が一喝しております。
誰にも正しい歴史などは実は存在しないし、誰にも正しい真実も存在しないんですよね。
にしても日本の歴史学はひどすぎる。
食王 / 楡周平
楡氏の小説は久しぶりだなと思いきや、どうも何冊か文庫化されているのを、見落としているっぽいなぁ。
武漢ウィルスで書店が営業自粛していて、その前後に発刊された書籍を大量に見落としている気がする。
創業者が一代で築き上げた企業を、どうやって後世に引き継いでいくか。
どこもが抱える問題です。
「金を残すは下、作品を残すは中、人を残すが上」というのが、中国古典にあるそうですが、今の人は(起業家かどうかに関わらず)皆、金を残すことだけしか考えていないですからね。
月と日の后(上・下)/ 冲方 丁
平安時代の女御を主人公にした作品を書かれていますが、今回は藤原彰子を主人公にした、宮廷の権力闘争(といっても、西洋や中原の諸国のに比べたら、ままごとみたいなものですが)を描いた物語です。
平安貴族の、平和ボケした日常を知りたい方は、ご一読を。
天を測る / 今野 敏
今野氏の歴史小説というのは、記憶にないのですが、珍しいのは間違いないかと思います。
明治維新の後、歴史を握ったのは薩長なので、江戸幕府の官僚は無能だったかのように、中高の歴史教育では刷り込まれますが、実際にはかなり有能だったのですよ。
その一端が、この小説で描かれています。
因みに、今では歴史的英雄として語られることが多い勝海舟も、実際には口がうまいだけの策士なんですよね。本書の通り。
隋―「流星王朝」の光芒 / 平田 陽一郎
遣隋使というのが、歴史教科書に出てくるので、日本人にとっては「隋」という王朝は馴染みのあるものかと思いますが、じゃあその実体はどうやねん?というと、殆どの人は知らないですよね。
私も知らないので、知るために買って見ました。
まああれですね、中原の王朝は絶えず紛争の嵐で、平和な時などありゃしないって感じですか。
後ね、隋は所謂漢民族が打ち立てた王朝ではないので、中華人民共和国の嘘に騙されないようにしましょう。
中国4千年の歴史というけど、あの地域の歴史というだけで、中国という一つの国の歴史ではありません。
日本史の謎は「地形」で解ける【日本人の起源篇】 / 竹村 公太郎
日本史の謎は「地形」で解ける【日本人の起源篇】 (PHP文庫)
竹村氏が地形に注目して歴史の謎を解明するシリーズを展開してから、珍しく素人の本説を専門家も採用するようになったような気がします。
地形を題材にした書籍を、竹村氏以外にも出されている方もおりますし。
地形により考察は、日本の歴史のみならず、人類の起源にまでたどり着くことになりました。いや面白いわ、このシリーズ。
けど、シリーズのどれかを見逃している気がするなぁ。
知らん間に結構巻数増えとるよ。
剣樹抄 不動智の章 / 冲方 丁
若き日の水戸黄門を描くシリーズ第二弾です。
若さゆえに犯した過ちが、実は…とネタバレになるので書けませんが、黄門様が十代の頃に旗本の子息たちと吊るんで街で悪さをしていたのは、割と有名な話だと思いますが、戦国の「気に入らないやつは殺してしまえ」の気運がまだ残っていた頃のことなので、割と平然と人を殺してたんですよね。
日本で古代から血を流すのを避ける傾向が強い国ではありましたが、「人を殺すのは非道である」となるのは、悪名高い生類憐れみの令以降なので、この物語の頃はまだまだ人を殺すのに抵抗がないときですからねぇ。
家康謀殺 / 伊東 潤
北条五代で、火坂氏の後を見事に引き継いで完成させた伊東氏の作品を読んで見たくなり、まずは短編集を買ってみました。
歴史の陰に隠れた人達を掘り起こして、裏を引き出すという感じですかね?
面白いアイデアの連発で、これは読む価値があると唸らされました。
戦国時代末期の物語が好きな方は、必読でしょう。
修羅の標的 傭兵代理店・改 / 渡辺裕之
露西亜のウクライナ侵攻は未だに止まず、露西亜の大統領選挙でもプーチンが再出馬で、時期大統領もプーチンでまず間違いないようで。
本編では、ロシア軍がウクライナの原子力発電所を占拠し、破壊するのを阻止します。
恐ろしいことに、ロシア軍が原発を占拠しようと攻撃を加えているのは、実際に行われていることなんですよね。
支配するために攻めている土地を、放射能で汚染しようというのは、どういうつもりなんだろうか?
2023年12月29日金曜日
重力のからくり 相対論と量子論はなぜ「相容れない」のか / 山田 克哉
重力のからくり 相対論と量子論はなぜ「相容れない」のか (ブルーバックス)
山田先生、わかりやすく説明してくださってはいますが、結局のところ…重力って何か分からん! ってことですね。
なぜ気象学者は間違ったか 地球温暖化論争の疑問を追う / 小山 新樹
これを読むと、二酸化炭素による地球温暖化を唱える気象学者は、科学者ではなく研究費目当ての詐欺師であることが好くわかります。
科学の基本も知らずにデタラメこいてるんだから。
炭素ベースの燃料を止めて、水素ベースの燃料に、世の中は移行しようとしていますが、二酸化炭素よりも水蒸気の方が、温室ガス効果は何倍も高いというのは、科学者ならよく知っているはずのことなのですが、世の中の科学者は誰もそれについて何も云わない。
地球は利権目当ての詐欺師によって、滅ぼされることになるのかも。
オーラリメイカー〔完全版〕 / 春暮 康一
オーラリメイカー〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA JAハ 13-2)
結論からいうと面白かったです。
最近はこの手のSFは、現実感がなくてあまり読んでないのですけど、それを差し引いても面白かったです。
帯に「知性とは何か?」とあって、本書のテーマになっているのですが、AIが氾濫しつつある現在なので、こういう考察と思考実験は大切だと思います。
虫歯から地球温暖化、新型コロナ感染拡大まで それ全部「pH」のせい / 齋藤勝裕
虫歯から地球温暖化、新型コロナ感染拡大まで それ全部「pH」のせい (青春新書インテリジェンス PI 678)
一般人向けに書かれているので、化学好きとしてはちょっと物足りない面もあるのですが、なかなか面白かったです。
普段意識していない事柄が、実はそういうことだったのかと納得させられる内容ばかりです。
教養として、読んで損はない一書だと思います。
RACERS - レーサーズ - Vol.70
RACERS - レーサーズ - Vol.70 (サンエイムック)
1960年代のHONDA二輪レーサーの特集です。
精密機械と呼ばれたエンジンの分解写真が掲載されているので、思わず手にとってしまい…買ってしまいました。
50年近く前に、こんな緻密な機械を製造できたのか、と思わざるを得ません。
コストがかかり過ぎたのは確かで、MVアグスタとHONDAがコストのかかったレーサーと投入し勝ち過ぎた結果、コストキャップやら市販車ベースという規制が掛けられてしまいましたからね。
Kindle Unlimitedで読むことができるみたいなので、ムック本を買う気にならない方でも、Unlimited契約している方は、一読する価値アリですよ。
関ヶ原連判状(上・下) / 安部 龍太郎
安部氏の作品は、歴史エッセイは数冊読んでいるのですが、小説はあまり読んでいなくて、本格的なのはこれが初めてです。
関ケ原の戦いの裏をえがいたものですが、まああくまで小説ですよね。
とはいえ、ある程度は、ここに描かれたことが、裏で実際にあった可能性はあります。
古今伝授というのがキーワードになっていますが、これを読むまで、そんな重要な意味があったとは思っても見ませんでしたが、知ってしまうとなる程と思わされてしまいます。
天離り果つる国(上・下) / 宮本 昌孝
宮本氏の作品を手にするのは久しぶりだな。
頻繁に作品をだされているっぽいのですが、何故か書店で見かけて手にする機会を逸していたっぽいです。
宮本氏の小説は、史実を元にしつつも、あくまでフィクションで、その分エンターテーメントとして楽しめる小説になっています。
本作も初めから終わりまで、うーむそう来るか〜!と先の読めない展開で、楽しませて頂きました。
北条五代(上・下)/ 火坂 雅志, 伊東 潤
これからの活躍を期待されているところで急死された火坂氏。
執筆途中のままだった本作を、新進気鋭の伊東氏が引き継いで完成させた、作品です。
北条というと、鎌倉幕府の政所・執権であった北条氏を思い浮かべるのですが、こちらは後北条氏とも云われた室町時代に伊豆を中心に支配をしていた北条氏の物語です。
元々は伊勢氏だったのに、なんで北条氏を名乗ったんだ?と子供の頃から疑問だったのですが、北条氏の血筋の女性を輿入れさせたのを根拠として、関東全域の支配権を宣言するため、政所・執権であった北条氏の後裔であると詐称したみたいですね。
権威主義であった、この頃の日本の事情を考えると、納得できる話です。
緻密な取材を元に執筆される火坂氏の後を引き継ぐという、難行を完遂した伊東氏も見事だと思います。
これまで伊東氏の作品は読んだことがなかったのですが、これを機会に氏の作品を読んで見ようと思いました。
ウクライナ戦争の嘘-米露中北の打算・野望・本音 / 手嶋 龍一, 佐藤 優
ウクライナ戦争の嘘-米露中北の打算・野望・本音 (中公新書ラクレ 796)
この手の情報を握っていて語ってくれる人というと、このお二方になってしまうのですよね。露西亜によるウクライナ侵攻戦争が、泥沼化し、落とし所が皆目検討が付かない状況に陥ってしまっていますが、欧米にとっても露西亜がウクライナに釘付けになっている状況は、ある意味都合がよいのかも知れません。
まあ独逸は露西亜から天然ガスを買えなくなって、大変な目に遭っているので、露西亜にさっさとウクライナは諦めて貰いたいでしょうけど、米国は長期化する方が都合がいい面があるみたいです。
中東で別の問題が発生して、米国もウクライナどころでなくなって来ているのも確かですけどね。
参議院 / 倉山 満
世間では、衆議院があれば十分で、参議院など税金の無駄使いだという人も多いですが、参議院の存在意義を本書で再確認してほしいと思います。
政治の仕組みって、そんな単純なものではないのです。
衆議院の暴走を阻止するチョック機能に、元老院制を復活させたいのであれば、別ですけどね。
2023年8月16日水曜日
日本とユダヤの古代史&世界史 - 縄文・神話から続く日本建国の真実 / 茂木 誠 , 田中 英道
ユダヤ文化が古代日本に到来して、日本の文化を形成する元になったのは間違いないと思っています。
実際にユダヤ人がどれくらい来たかは、色々と論があるでしょうが、ある程度の人達が渡来したのも事実だと思います。
蘇我氏がユダヤ系というのは、どうかなぁ?というのが私個人的な感想ですが、否定し切れるかというとそうでもないので、可能性としてはあり得るのかも知れません。
現代の世界情勢の中で、日本という国と文化が生き延びるにはどうすればよいか?ユダヤ人脈に助けを求めるのも、一考かも知れません。
日本の歴史教育は、戦後共産主義者によって、ボロボロにされているので、古代からユダヤと日本が深く結びついていることを、認める人はまだまだ少数派です。
第三のチンパンジー 完全版(上/下) 人類進化の栄光と翳り / ジャレド・ダイアモンド
ダイアモンド博士の著書は数冊読んでいるのですが、これが最初のご著書とは思ってませんでした。
チンパンジー、ボノボ(以前はピグミー・チンパンジーと呼ばれていたが、今ではチンパンジーと別の種に分類されています)に続く、第三のチンパンジーとしてヒトという種は生まれたというのが、本書のタイトルの由来です。
チンパンジーとヒトはどこが違うのか、何が違いをもたらしているのか、について語られた大作です。
ヒトは今の所、多くは一夫一婦制を採用していますが、世の中の実情を見ると、破綻していますよね。
チンパンジーやボノボは、乱交制を取っていて(しかもボノボは相手が別性同性関係なし)、ヒトも本来はそちらの方が向いているんじゃないかという気もします。
子供を育てる関係で、一夫一婦制の方が都合がいいのでしょうけどね。
超遺伝子(スーパージーン) / 藤原 晴彦
通常、遺伝子が親から子へ引き継がれるときには、ACGTの3つの組み合わせ1⃣組単位で行われるのですが、オスとメスの遺伝子組み換えの影響を受けずに、複数組の塊がまとめて引き継がれることがあるそうです。
そのような遺伝子を、超遺伝子と呼ぶそうで、組み換えが起きると役に立たなくなるような遺伝子セットの場合に、まとめて相伝するような仕組みになっているのだとか。
一体、生物の進化でそのような都合のよい仕組みが、どうやって確率されるのか。
生命の仕組みを知る度に、不思議で仕方がなくなります。
2023年8月15日火曜日
【くるまのおと】ROADSTER BROS. (ロードスターブロス) Vol.24 (Motor Magazine Mook)
まだどこのクラブにも入っていないので、ロードスター友達もいないのですが、機会があればファンミに行ってみたいですね。
【くるまのおと】進化するエンジン技術―課題克服のための発想と展開 / 井坂 義治
元ヤマハのエンジン設計者による、エンジン技術の解説書です。
著者の経験から解説されているのですが、5バルブエンジンについてはサラッとしか書かれていなくて、ちょっと残念。
とはいえ、初耳なことも多くて、勉強になりました。
Swimsuit Sports Illustrated Magazine 2023
今年もポートレートのお勉強の季節がやってまいりました。
#とはいえ、昨年は投稿するのを忘れてたみたいだな。
今年は表紙が4種類。中身は同じですけどね。
私は女優のMegan Foxさんのを選びました。
にしても Amazonでの販売価格がエライことになってるな。
私は紀伊国屋の洋書コーナーで買いましたが、それも例年に比べて倍以上になっている感じで、驚いたのですが。
円安のせいなのか、米国のインフレのせいなのか。
カラー版 マヤと古代メキシコ文明のすべて / 青山 和夫 (監修)
スペインにあっさりと滅亡させられたせいか、古代中米に存在したマヤを始めとする高度な文明の存在は、世界から無視されているように思います。
実に高度な知識に基づく文明が存在したんですけどね。
その高度な文明の基礎知識を解説した入門書ですね。
知っておいて損はない知識が満載です。
日本史の謎は科学で解ける / 三澤 信也
中高生に科学を教えている先生が、中高生にもわかりやすいようにと書かれた解説書みたいです。
中高で学んだ科学をすっかり忘れてしまった大人にも、理解できるように解説されてます。
ここに書かれていることは、日本史を解明するのであれば知っておかなければならない基本的な知識だと思うのですが、残念ながら日本史専門の方々は科学知識がないのか無視しているのか、科学によって否定/肯定されることと逆を唱えることが多いような。
船と操船や海流の知識がないと、半島や大陸との行き来について語れないと思うのですがねぇ。
2023年8月14日月曜日
機龍警察 未亡旅団 / 月村 了衛
氏は文庫化が嫌いなのか、単行本発刊から9年経ってやっと文庫化。
タイトルでは中身がさっぱり想像付かなかったのですが、こういうストーリーだとは。
イスラム教の男尊女卑は有名ですが、本当にコーランにそういう風に女性を扱えと書かれているんでしょうか?
教祖ムハマンドの生涯について書かれているものを読む限りでは、教祖様は女性を大切にしており、三番目で最後の幼い妻にはイスラムの教義をしっかりと教え込み、ムハマンド亡き後の一時期は教団を率いていたらしいから、女性を蔑視するような教義とはとても思えないんだが。
それはともかく、宗教はアヘンと言った人がいるそうですが、イスラム教にしても念仏宗にしても共産主義にしても、幼い頃からの洗脳により盲目的に命令に従う生きる兵器に化してしまう。
その恐ろしさは、平和ボケした日本人には想像も付かないことなのです。
応仁悪童伝 / 木下 昌輝
2021年に単行本として刊行された長編小説が文庫化されたものです。
木下氏は史実を丹念に調べて、史実を忠実になぞりながら、新しいアイデアや小説ならではの虚構を取り混ぜるのが、非常に巧みですが、本作も期待に違わず、見事なストーリー展開を見せてくれます。
ほんと、毎回作品を拝読するたびに、唸らされてしまいます。
応仁の頃の雰囲気も量感たっぷりに表現されており、歴史好きには堪らない小説に仕上げられています。
ザイム真理教――それは信者8000万人の巨大カルト / 森永 卓郎
大蔵省〜財務省の官僚さん達は、令和の今に至っても金本位制の経済の仕組みで、日本の財政を回そうとしているんですな。
信用経済というものを法科卒の人達は理解できないのか、理解できているけど国民を貧乏のどん底に突き落とすためにやっているのか、どちらかなのか不明ですが、いずれにしても亡国への道をひたすら突き進んでいるのです。
国会議員にも、その辺りをちゃんと理解して、財務省官僚に対抗できる人が皆無なので、ザイム真理教は、誰にも邪魔されずに突き進むと。
冗談抜きで、テロで財務官僚を全員処刑しないと、日本国民は貧乏のどん底に突き落とされますよ。
中華を生んだ遊牧民 鮮卑拓跋の歴史 / 松下 憲一
発刊された時に雑誌の書評で「こういうのが読みたかったという人が続出」とか書かれてましたが、今我々が中華と呼んでいる文化・文明と歴史は、遊牧民が作り上げたもので、所謂漢民族はそれを盗んだに過ぎないわけです。
中華料理も殆どは騎馬民族の料理だし、他も上げると切りないですが、漢民族の発明は嘘くらいじゃないだろうか?
騎馬民族には、皇帝の跡継ぎになる皇太子を生んだ女性は、その女性の一族が権力を握らないようにするために死を賜る、という習慣があるということで、先日読んだ唐―東ユーラシアの大帝国にもそんな風習が描かれていましたが、残酷ではありますが合理的でもあるんですよね。
朝鮮王国みたいに、王后の一族が代わる代わる政権を牛耳る歴史を見れば、権力者の母方の一族が権力を持つのが如何に危険なことか、よくわかります。
とはいえ、日本も平安時代までの貴族政権は、同じことやってたわけですけどね。
人獣細工 / 小林 泰三
1999年12月に発刊されたものを改版して再発したものだそうです。てことは、見落として買い損ねてたってことですね。24年間も。
小林泰三さんの小説は一時期嵌ってて、これの初版もその頃に発刊なので、何で見落としていたのか。
それはさておき、当時はかなり先進的な考えだったと思いますが、今となっては洒落にならんぞ、これ。
表題作など、今では技術的には十分可能なので、倫理的法律的にはともかく、隠れてやってる研究者が世界のどこかにいても不思議ではないです。
遺伝子編集した人の子供を誕生させて、倫理的に避難の嵐になった中共の医学者なんかも現実にいるわけだし。
量子テレポーテーションのゆくえ: 相対性理論から「情報」と「現実」の未来まで / アントン・ツァイリンガー
大栗博士の推薦文が付いていたので買ってみましたが、期待していたのを違ってました。
量子テレポーテーションという現象がどういうものかを、分かりやすく説明してくれてますが、結局はそこまでで、量子テレポーテーションの正体とか、何に役立つかというような説明はなし。
それが知りたいんだけど…まだ人類には解明できていない謎ってことですよね。
2023年7月4日火曜日
【くるまのおと】ハイパーレブ Vol.271 マツダ・ロードスター No.14 発売
実は Amazon Kindle Unlimited でも読めるので、わざわざ紙の本を買わなくても良いのですが、このシリーズは続いて欲しいので、敢えて大枚叩いて紙のムックを購入しました。
ロードスター乗りなら、是非一家に一冊のご購入を!
2023年6月25日日曜日
星の航海者1: 遠い旅人 / 笹本 祐一
笹本氏の星のパイロットシリーズの続編的なシリーズです。
星のパイロットに登場したキャラクタが、脇役で登場するので、一応は続編なのですが、かなり未来へと時間軸が移動します。
恒星間移動というものがどのようになるかを予想して組み立てられた世界は、これまでのSFとは一線を画していて、現実味が溢れています。
とはいえ、たった12光年先に地球によく似た惑星が存在するという設定が、ご都合主義すぎて非現実的なのですけどね。
まむし三代記 / 木下 昌輝
日本史上、まむしといえば斎藤道三なわけですが、その道三までの三代にわたる国盗り物語です。
しかし、本書は歴史好きの人よりも、今の日本の財政に憂りょする人達にぜひ読んで欲しいです。
オチがバレてしまうのであれですが…
国が通貨を発行するというはどういうことなのか。
本書では終わりの方で明確に書かれています。
この理屈が、経済学者を称する人たちでも分かってない人が多いらしいのですよね。
ウイルスとは何か-生物か無生物か、進化から捉える本当の姿 / 長谷川 政美
ウィルスが如何にして生まれたのか、未だに謎のままですが、本書ではその謎に少しでも近づこうという試みを解説されています。
生命はRNAから始まったというRNAワールド仮説について説明されていますが、RNAだけの世界でRNAの増殖ができる可能性が見えて来たそうです。
にしても、ウィルスは進化を司っているらしいので、生命が進化するためにウィルスを生み出した可能性も高いのですけどね。
豊田章男の覚悟 自動車産業グレート・リセットの先に / 片山 修
なぜか単行本の方のリンクが生成されなくて、Kindle版のリンクにしています。
30年間3代財務出身の社長が続いた後に、創業家御曹司の社長就任から14年経ち、会長に退かれることになりました。
財務出身の社長さん達は、利益を出すことにしか興味がなく、リコールを大量に積み重ねようとも気にもせず、「日本経済が滅んでもトヨタが残ればいい」と言い放ってましたが、章男社長になってからは、その方針が反転し、日本のトップ企業としても責任や義務を果たそうとされて来ました。
そこへ至るまでは、財務社長時代に慣れ親しんだ旧勢力が、章男社長の足を引っ張り邪魔をし、苦労燦々たるものがあったと思います。
そんな苦労の過程をレポートした一書です。
トヨタファンの方は是非、トヨタ嫌いの方も企業とはどうあるべきかを学ぶために、ご一読を。
2023年6月18日日曜日
唐―東ユーラシアの大帝国 / 森部 豊
かなりの力作です。
古代大陸国家の唐というと、律令制が整った素晴らしい国というイメージがあるのですが、その内実はというとかなりはちゃめちゃですね。
周辺の騎馬民族と常に対峙しながら、広大な領地を統治するというのは、交通機関が馬くらいしかない古代においては、大変な難関だったことが分かります。
反乱を起こす地方の騎馬民族との戦い、中央に送るべき租税の米をチョロまかして私腹を肥やす役人の処分、皇帝の世継ぎで権力争いをする内宮、などなど問題山積みですな。
周辺の騎馬民族に、日本人の苗字と同じ音の姓を称する部族が、幾つかいるんですね。
これを読んで知りましたが、日本海を挟んで交易をしていた間で、そのような関係があるとは。
本書では特に触れられていませんが、読みながら私は、騎馬民族に一部が日本に流れてきて、地方豪族や武士になったのでは?と思ってしまいました。
更には、唐に反乱を起こして、独立国を称した人の中に、皇帝ではなく天皇を称した人がいるのだとか。
天武天皇が「天皇」を名乗った最初ではないかと言われていますが、年代的に考えると、大陸の反乱国家からパクったとしてもおかしくないです。
天武天皇 / 寺西貞弘
天武天皇は、謎の多い方で、「逆説の日本史」でも指摘されていましたが、日本書紀に生年が記載されていなくて、年齢不詳状態なのです。
逆説の日本史では、天智天皇より年上の庶子だったためでは?という推測をされています。
本書では、皇子の生年から推測して、天智天皇より10歳前後年下だったのでは?という推測をされています。
本書は、天武天皇の生い立ちとか正体を暴くみたいなものではなく、天武天皇が推し進めようとした律令政治への転換について、資料を紐解き読み砕き解明されています。
大陸の律令制度を取り入れようとしたのは、天智天皇が皇太子だった時代からというのが定説だと私は思ってますが、本書では皇太弟だった天武天皇が天智天皇時代から推し進めてきた、という説を唱えられています。
本書を読むと、律令制度がどのように変換して来たか、当時の人達が法治というものを導入するのに辺り、どのような苦労があったのかがよくわかります。
それ以前は、豪族による人治で、各地方(国)をその地の豪族が治めていたわけですが、天武天皇はその領地の支配権を巧みに奪い、朝廷の役人による統治に変えていったとのこと。
言われてみれば確かにそこは重要なポイントなのですが、今までその視点から律令制度や国司派遣などを解説した歴史学者は皆無だったのではないかと思ってしまいました。
宇宙最強物質決定戦 / 高水 裕一
子供向けの科学読本とかなら、こういうノリもええかとは思いますが、新書でやられるとなぁ。
ホーキンス博士に教えを受けたことある方だそうですが、期待はずれでした。
まあこの手の知識がない方には、入り込めやすくて、入門書としてはいいかも知れませんが。
日本にやって来たユダヤ人の古代史 / 田中 英道
日ユ同祖論というのが割と古くからあり、古代ユダヤ人が日本列島に流れ着いて、今の日本の基を築いたとする説です。
本書では、同祖ではなく、古代日本人に来日したユダヤ人が溶け込んで同化した、という説を取られています。
日本文化や日本語の中に、ユダヤ文化の痕跡が見られることは、今では広く知られていることですが、いつどこからそれがもたらされたのかは、まだ諸説紛糾状態だと思います。
本書の説が日本の歴史界に認められる日は、来ることがあるでしょうか。
2023年6月11日日曜日
なぜ私たちは存在するのか ウイルスがつなぐ生物の世界 / 宮沢 孝幸
ウィルスの専門家によるウィルスとは何かを解説されたものです。
ウィルスは自己増殖能力がなく、生物の細胞に取り憑いて増殖機構を借りて増えるので、生命が誕生してからでないと存在できません。
しかし構造が単純なウィルスの方が先に生まれて、それが進化して自己増殖機能を獲得したと考える方が、化学的にはあり得やすいのも事実です。(実際にそういう学説もあります)
本書を読んで初めて知ったのですが、動物の細胞同士で情報(RNAの欠片など)をやり取りする物質があって、実はそれがレトロウィルスと非常によく似ているのだそうです。
その機能と構造を見ても、一部がなんかの間違い(元になったDNAの異常とか)で、ウィルスに変わってもおかしくはないと思わされてしまいます。
ウィルスによるDNA書き換えが、進化の原因の一つであるというのは、最近では定説になりつつありますが、こういうことを見ていると、進化するためにウィルスを生物が自ら生み出したのではないか?と思ってしまいます。
ウイルス学者の絶望 / 宮沢 孝幸
コロナ騒動において、宮沢先生のような真っ当なウィルス学者は専門家会議から追い出され、ウィルスもワクチンも専門ではない政府に都合のいい発言をする医学者のみで構成され、その結論を国民を啓蒙し押し付けて、目的を忘れて厚労省の利権拡大に走ったのですが、当然政府の広報機関でしかないマスコミは、そのことを一切報道しません。
宮沢先生は、あちらこちらからの中傷誹謗に晒されながらも、学者としての良心に従って真実を伝えようとなされて来ました。
が、本書のタイトル通り、あまりにも世間が無知蒙昧過ぎて、啓蒙の心が折れてしまったようです。
コロナ騒動とはなんだったのか、を知りたい方は、ぜひ本書を含む先生の著書をご覧ください。
古代史のテクノロジー 日本の基礎はこうしてつくられた / 長野 正孝
古代の遺物には、現代のテクノロジーでも造るのが困難なものが多々あります。
そういうのを「宇宙人が作った」という人もいますが、現代人に作れないから古代人に作れたはずがない、というのは自分の愚かさを知らない現代人の思い込みです。
本書はそんな古代のテクノロジーを解説したもので、現代人が如何にモノを知らないかを明らかにしたものでもあります。
でも多分古代史の専門家には、こういうのは無視されるんでしょうけどね。
記憶の奴隷 / 渡辺 裕之
傭兵代理店などで、脇役として活躍している、素顔を知るものがいないスーパー・スパイ影山夏樹が主人公として登場です。
これ、特にシリーズ名が付いてないけど、今後も影山が主人公のものが発刊されることがあるのかな?
渡辺氏の小説に登場する人物は、どれもあまりにも超絶すぎて、リアリティに欠けるのですが、舞台となっている社会の背景とかは、かなり事実に近い感じで、その点ではリアリティがあって、両者のリアリティ感のアンバランスさが面白いんですよね。
絶対に民主化しない中国の歴史 / 井沢 元彦
ここのところ、中国大陸の富裕層の人達が海外(特に日本)に流出する例が増えているそうです。
中国国内にいると、いつ何時、共産党政府に言いがかりをつけられて財産を没収されるか分からないから、そうなる前に財産を海外に持ち出して没収されないようにするためなのだとか。
さて本書は、そのような恐怖政治を行なっている共産党政府が、何故に民主化を望む民衆によって倒されないのか? を解説したものです。
まあ単純にいうと、漢民族を称する大衆が民主化を望んでおらず、君主政治を心地よいと感じているから、ということでしょうね。
詳しくは本書をご覧ください。
とはいえ、ということは、Black Pooさんを倒しても、共産党の一党独裁恐怖政治は終わらない、という悲しい結論になるんですが。
2023年6月4日日曜日
日本経済 失敗の本質: 誤った貨幣観が国を滅ぼす / 三橋 貴明
信用制貨幣と金本位制貨幣の違いを、世の中の人達が理解していないのをいいことに、如何にして財務省官僚が、出鱈目を吹聴して国民の財産を奪おうとしているかを解説されています。
国の借金というけど、負債と借金は違うし、ましてや通貨発行権を持っている政府の負債は借金ではありません。
政府の負債がなくなるというのは、国民が使っている紙幣を回収して焼却炉に放り込んで無かったことにする、ということなのです。
つまりは我々国民の財産資産をなかったことにするということなのです。
一般の人には、これが理解できないのですよね。
これからの時代に生き残るための経済学 / 倉山 満
憲法学者の氏が、何故に経済学を説かねばならないかというと、今の日本には経済を分かっている経済学者がいないからなんでしょうね。
政治家にしても、財務省官僚にしても、日銀スタッフにしても、信用通貨による経済学を理解できる人は稀で、金本位制通過による経済学でしかものを語ってないです。
いや、財務省官僚は、実は分かっていながら、出鱈目を吹聴している節もあるので、余計にタチが悪いんですけどね。
日本語の発音はどう変わってきたか-「てふてふ」から「ちょうちょう」へ、音声史の旅 / 釘貫亨
発音がどう変わって来たか?の解説よりも、それをどうやって解析して来たか、の説明の方が多いです。
古代中国での漢字の読み(発音)の解析も重要なことだと思うのですが、本の題名見て買った側からすると、そんなことより、平安時代から鎌倉、室町、江戸と時代に応して、どう変化したのかを詳しく知りたかったです。
徳川家康の大坂城包囲網 関ヶ原合戦から大坂の陣までの十五年 / 安部 龍太郎
小説ではなく、氏が史実を調査して分かったことをエッセイ形式で書かれた、歴史解説書です。
逆説の日本史で、江戸時代の東海道から山陽道沿いの大名配置を解析されていたことはありますが、本書では江戸時代が始まる直前から初期の頃の、大名配置を解析されています。
なるほどなぁと唸られる話で、如何に徳川家康という人が、人心把握に長けて、更には将棋の何手も先を読み尽くすような戦略を立てていたかが分かります。
中々こういう視点で説を立てている人がいないのは、常套文句の「資料にないから」なんでしょうね。
韓国の借金経済 / シンシアリー
収入に対する借金の返済額が、韓国の一般家庭ではかなりの高額になっているとのことですが…そもそも韓国人は借金を返さないって以前の著書で書かれていたので、返す気もないのに多額の借金してマンションを購入してるんですかね?
日本のバブル期のように、買った値段よりも何年か住んで売却する時の値段の方が高くなる、という状況を期待して無理した借金をしてでも買うのが流行ったそうなのですが、バブルが弾けたら…というのが、韓国のイマココってやつらしいです。
年金制度も不十分なため、生活苦に苦しむ韓国人が多く、政府には期待できないから、なんやかんやで日本にたかると。
元素で読み解く生命史 / 山岸 明彦
元素の性質から核酸(DNA/RNA)が決まり、アミノ酸の配列が決まり、タンパク質の配列が決まる。
という流れの説明かなと思って買ったのですが、そういう話とは少し違ってました。
まあ結局は、生命の秘密はまだまだ解らないことだらけってことですね。
2023年5月28日日曜日
もののふの国 / 天野 純希
あるテーマに則して、時代ごとに別々の作家が物語を繋いでいくという企画の下に書かれた、武家時代を描いた小説です。
天野氏は、最近注目している作家さんなのですが、読みやすく流れのいい文章で、結構分厚い文庫本にも関わらず、サクサクと楽しんで読めました。
ただ…この元になっているテーマが…私的には安直過ぎるというかなんというか…。
なので、このシリーズの他の作家さんのを読む気にならなかったのが残念ですね。
核DNA解析でたどる 日本人の源流 / 斎藤 成也
2017年に発刊されたものに、その後5年間に判明した最新情報を加えて、文庫化されたものです。
日本人がどこから来たのか?我々日本人には興味の尽きない問題ですが、核DNAを詳細に解析できるようになって、少しづつ明らかになって来ているようです。
とはいえ、まだまだ完全といえるような答えは出てないようですが。
血の代償-オッドアイ / 渡辺 裕之
オッドアイ・シリーズの第8弾です。
思ったより長く続くなぁ。
こちらも主人公が、NCISの幹部と懇意になって、日米の橋渡しをするという、現実ではあり得ない設定になって来てて、話に現実味が薄れて来ていますが、それでも日本と米国の関係について、押さえておかないといけないポイントはしっかりと押さえて、物語中でさりげなくしかし分かりやすく解説されています。
HORNS for a HALO / ELEGANT WEAPONS
Judas PriestのギタリストRichie Faulknerさんと、ドラムのScott Travisさんが、ヴォーカルにRonnie Romeroを起用して、新たなプロジェクトを始動。
とはいえ、RichieさんもScottさんも、Priestを脱退したわけではなく、Judas Priestの新作を製作中らしいので、このプロジェクトも一時的なものらしいですが。
にしてもまたRonnie Romeroかぁ、と思ってしまうのですが、この手のヴォーカリストは「絶滅危惧種」で、若手では他にいないみたいですね。
heart & sacrifice / SWEET & LYNCH
6年ぶりにお二人のコンビが復活。
今回で3作目になりますが、前2作の感じそのままです。
いいリフとコードを書けるギタリストと、いい歌詞と歌メロ書けるヴォーカリストが組むと、素晴らしい曲が生まれるという見本のようなコンビですね。
2023年5月6日土曜日
地球温暖化「CO2犯人説」の大嘘 / 丸山 茂徳, 川島 博之, 掛谷 英紀, 有馬 純
CO2犯人説が科学者とマスコミ、企業の利権になってしまっていて、完全に暴走状態です。
大気中にたった0.3%しか存在しない二酸化炭素が、温暖化にどのくらいの影響があるのか?
人類が化石燃料を燃やして排出する二酸化炭素が、自然の放出する二酸化炭素に比べてどのくらいなのか?
炭素を止めて水素にしたら、CO2の何倍もの温室ガス効果の高い水蒸気を増やすことになり、温暖化を助長することになる。
そもそも地球の平均気温が3〜5℃上がって人類が滅ぶのなら、1万年まえに人類は滅んでいる(1万年前縄文期初期の頃の地球平均気温は今より5℃前後高かった)
大嘘こいて儲けている連中は、10年後には詐欺罪で告訴されることになるんじゃないかな。
逆説の日本史: 明治終焉編 韓国併合と大逆事件の謎 (27) / 井沢 元彦
明治時代に入ってからは、取り上げる題材の資料が豊富に残っているせいか、現代の日本の状況に直結する事柄が多過ぎるからか、中々時代が進みませんね。
しかしながら、韓国併合は現代日本でも重要な事柄であるのは間違いなく、正確に当時の状況を把握しておかなければ、大陸や半島の出鱈目な言い分に騙されることになるのです。
しっかりと学びましょう。
とはいえ、あちらさんは「事実」が問題ではなく「感情」の問題だ、という国なので、論理では解決しないんですけどね。
漢字とは何か 〔日本とモンゴルから見る〕 / 岡田 英弘 (著), 宮脇 淳子 (編集, その他), 樋口 康一 (その他)
日本人が漢字を学ぶときは、ひらがなカタカナで音を学び、それを使って漢字の読み方を習っていきます。簡易な表音文字を持たない歴代の大陸国家は、一体どうやって子供に漢字を教えたんだろうと不思議だったのですが、この本を読んで古代中国の教育ってひでえと思いました。
逆に言えば、唐時代に日本から官僚制度を学びに行った阿倍仲麻呂が、官僚試験に一発で合格できたのも日本語での漢字/漢文教育が非常に有利に働いていたからだと、ようやく納得できました。
現代でも中華人民共和国全体で共通した発音の言葉を持たない(所謂北京語とか広東語とかでも、方言が多くて漢字の読み音は地方でバラバラな)ので、漢文を正確に理解している中国人はいないとか。
だから論理的な思考も困難なんでしょうね。
日本語や西洋語を学んで、初めて漢文が理解できるようになるらしい。
漢文は所謂中国語ではない、ということを肝に銘じましょう。
【くるまのおと】どんがら トヨタエンジニアの反骨 / 清武 英利 著
週刊現代に連載されていたノンフィクションを、大幅な加筆修正をして単行本としたものです。
トヨタの86、スープラを開発した多田氏の、開発物語です。
クルマの開発技術者に取っては、スポーツカーの開発というのは夢ではあるけど、なかなか日本メーカーではそのような機会はありません。
あったとしても、周りからの雑音が凄いし、コストも厳しい。
理想を求めても、全くと言っていいくらいに、それを叶えることができない。
妥協に注ぐ妥協の産物に成らざるを得ません。
そんな中で、今やスポーツカーとしては、非常な人気の86が如何にして生み出されたか。
トヨタが嫌いな人でも、クルマ好きなら一読の価値はあります。
天下一の軽口男 / 木下 昌輝
私は単行本の方を古本屋さんで見つけて購入しましたが、今は文庫も出てますね。
上方落語の始祖と呼ばれる人の一生を描いた作品です。
江戸時代の小説というと、武士を主人公にしたものが殆どのような気がしますが、庶民文化が爆発的に華開いた時代ですので、こういう庶民が主人公の小説がもっとあってもいいんじゃないかと思うのですけどね。ただ、庶民層の人生記録は、殆ど残ってないから、小説にするにも題材がないんでしょうねぇ。
第六天魔王信長 消されたキリシタン王国 / 加治将一
織田信長とキリスト教(正確にはイエズス会)とが深く結びついていたのは確かですが、どこまで深かったのかを著者流に調査し推理し述べたものです。
私個人的には、織田信長はイエズス会を利用こそすれ、日本をキリスト教国にしようとは思っておらず、イエスキリストのような存在になるためにはどうすればいいかを学ぼうとしていたのではないかと思うんですが、加治氏の見立ては如何に。
2023年5月5日金曜日
SEVEN / WINGER
7枚目なので「SEVEN」。
帯に「アメリカン・ハード・ロックの雄」とあるけど、元々はオランダのバンドなんだが。
まあずっと拠点をアメリカにおいて活動しているのは間違いないですけどね。
にしても前作から9年振りとは、そんなに経っていたっけ?という感じです。
主要メンバーが、他の活動で忙しいから、Wingerの活動がなかなか進まないようで。
CRIMSON & JET BLACK / ANTHEM
紅と漆黒。世界に向けての第二弾。歌詞は全て英語。英語を乗せる歌メロに徹底的に拘ったそうで、インタビューでその辺りを熱く語られています。
しかし…キーとテンポが殆どの曲で同じなもんで、同じように聴こえてしまうのが、気になってしまいました。まあそんなことどうでもいいような名盤であることは間違いないですけどね。
72 SEASONS / METALLICA
バンド創設40周年に12枚目のアルバムをリリース。
グラミー賞を取ったりしてて、頂点を極めてしまうと、アルバムも下手なものを造れなくなるから、どうしてもリリース間隔は空いてしまうことになるんでしょうねぇ。
WITH ORCHESTRA LIVE AT WEMBLEY / The Who
オリジナルメンバーもピート様とロジャー様の二人だけになってしまいましたが、まだ頑張っていらっしゃいます。
日本じゃほとんど忘れられた存在になってしまっていますが、イギリスとアメリカでは大会場を常に満席にする人気を今でも誇ってます。
こういう音楽は日本では理解されないのかなぁ。
まあ私も高校生の時の同級生に、The Whoの大大大(以下100回くらい繰り返す)のファンがいて、彼にThe Whoの魅力を教えて貰わなかったら、興味を持っていなかったでしょうけどね。
ANCESTRAL RECALL / MAJUSTICE
KELLY Simonz氏と、子供の頃から氏を敬愛するジエン・タカハシ氏によるプロジェクトです。
まあ信じられないような豪華なメンバーで制作されたアルバムです。
楽曲もいい曲がずらっと揃っているのですが、最後のNow Your Turnが名曲過ぎて、そこで印象が全部持って行かれている気が個人的にはしてて、Now Your Turnは入れない方が良かったじゃないかって(爆
でもマイク・ヴェセーラ氏の歌うNow Your Turnは、強烈ですわ。
machine and bone / THE BANISHMENT
ジャケットに「骨機械」ってあるのですが、何やねん?と思っていたら、ジョージ・リンチ様の新しいプロジェクトだとか。
ジョージ様は一体いくつのプロジェクトを並行でやってるんだ?ジョージ様も70代半ばだと思うのですが、精力的に活動を続けておられます。
インダストリアル・メタルというジャンルは、私はよく知らないのですが、打ち込みを多用したコンピュータがないと造れないやつのことですかね?
RADIANCE / THE DEAD DAISIES
ダグ・アイドリッチ率いるバンドに、神の声グレン・ヒューズ様が参加してからの第二弾です。
バンドとしては6枚目だそうですが。
まあグレン様のヴォーカルとベースの若々しいこと。70半ばにして、これだけの声とプレイができるというのが信じられないです。
曲もいい曲をずらりと揃えているし。
1985 /TALAS
TALASを知ったのは、ビリー・シーン氏がデイヴィッド・ロス・バンド〜ミスター・ビッグで有名になり出した頃に、TALASのスタジオアルバムとライブアルバムをカップリングしたアルバムをたまたま見つけて購入したのがきっかけです。
小気味のいいRock'n' Rollにブリブリのベースサウンドが響きまくるのが、凄く好みに合っていて、好きになりました。
TALASの時にはこういうカッコいいRock'n' Roll曲を書いているのに、他のバンドやプロジェクトではそういうのがないのが不思議ですが。
ヴォーカルのフィル・ナロ氏が、本作のレコーディング終了後に、不幸にもお亡くなりになったそうで、遺作となってしまいました。 R.I.P.
DYSTOPIA Part2 / ROYAL HUNT
dystopia の時に「「パート2」以降もあるってことでしょうね。」と書いていたのですが、part2の登場です。
でもって、これで完結らしいです。
コンセプトアルバムなので、前作から内容的には引き続きな感じで、今回も豪華ゲストヴォーカリストが揃っています。
2023年2月3日金曜日
教科書では絶対教えない 偉人たちの戦後史 / 倉山 満
戦後に活躍した人の中から、氏が特にと選んだ21人のついて語りながら、日本の戦後史も語っているわけですね。
取り上げられた21人の内、まだ生きてご活躍なのは棋士藤井聡太氏だけですが、まだ20そこそこでこの中に入るんだから、どれほど凄いか。
(それはさておき、羽生さんとの対戦は、速報を齧り読む程度でも凄さが伝わって来ました)
まああれですね、偉人達の生涯を知ったからといって、真似は到底できないですよね。
できるくらいの人なら、読む前にやってますからw
装飾古墳の謎 / 河野 一隆
古墳内部に装飾を施したというと、飛鳥の高松塚古墳とかキトラ古墳を思い浮かべますが、九州や地方には内部や棺に装飾を施したものが多いのだとか。
装飾が何のために施されているか、どこからその技法が伝来したかは謎みたいですが、国内の装飾だけでなく世界中の古代墳墓の装飾も研究され、各地のものと比較し共通項目がないかなどを調査されています。
破損や劣化も進んでいるようなので、できるだけ早いうちにデジタルアーカイブとして保存する活動もされているようですが、予算もなかなか取れない昨今なので、思うようにはいっていないみたいです。
それにしても、装飾を施した古墳は機内にはほとんど例がなく、地方特に九州に多いというのは大陸との関係を連想しそうになりますが、でも大陸や半島と共通項のある例も少ないみたいなので、謎なんですよね。
2023年1月27日金曜日
Sacred Groove / Goerge Lynch
The End MachiineとかLynch Mobとかは買ってるのに、何故かソロ名義のアルバムは買ったことないんですよね。なんでやろ?
リリースのタイミングでCD屋さんへ行くことがなかったのか、雑誌のリリース案内を見逃していたのか。
にしても、作品数は結構あるから、そういうのも考えにくいんですが。
今回のアルバムは日本盤のリリースがなく輸入盤のみなので、タイミングがよくリリースされることを知りました、そうでなかったら買い損ねてたな。
日本のレコード会社はなんでこれをリリースしないんだ?
今回のアルバムは、曲ごとにゲストを招いて制作されてます。
コロナ禍でみんな暇だったんですかね?
そうでなかったら、時間掛けての制作ってなかなかできないでしょうからね。
なにしろLynch様は、同時並行で多数のプロジェクトに参加されているから。
Gone To Stay / John Norum
「留まるために進む」という意味でいいのかな?
12年振りのソロアルバムです。
5〜6年前だったに、ソロアルバムのリリース契約をしたというニュースが流れて、Amazonでも予約が開始されたことがあったのですが、何故か(多分バンドからなんか言われたんだと勝手に想像していますが)キャンセルになりました。
コロナ禍でバンドの方が事実上活動停止になったので、やっと日の目を見たって感じですかね?
ラスト曲は、あの名曲をこういうアレンジでやるか!という感じですが、こちらのアレンジを先に聞いてたら、こっちが本来のアレンジと思うくらい、巧みなアレンジで演奏されています。
Belly of the Beast / Joe Lynn Turner
Joe様のソロアルバムは、今まで買ったことあったっけかな?いくつかのプロジェクトのアルバムは買ってますが、ソロとなると思い浮かばない。
元Raibow / Deep Purpleのヴォーカリストという経歴を持ちながら、他の元ヴォーカリスト達に比べると影が薄いような。
このアルバムも日本盤のリリースはなく、輸入盤を購入。
楽曲も歌も素晴らしいのに、注目度ゼロ。
日本のリスナーが変なのか、音楽雑誌業界&評論家が変なのか。
The Art Of Time Travel / Pat Travers
70年代には日本でも結構人気がありましたが、今ではすっかり忘れ去られたPat Traversの新作は、当然日本国内盤のリリースはなく、輸入盤の購入となりました。
まあ、タイトル通り70年代の全盛期の頃に戻った感じですね。
もう70歳くらいになると思うんですが、全然そんな感じはせず、30代くらいの歌声とギタープレイ。
こういう素晴らしいアーティストとアルバムが、日本では注目されないというのは悲しいことです。
2023年1月8日日曜日
ヤマトタケルの謎-英雄神話に隠された真実 / 豊田 有恒
氏のSF小説は、小学生の頃からよく読ませて戴いていたのですが、バブル崩壊辺りから新作の小説は拝見することがなくなり、たまに歴史解説書のようなものが発刊されるだけになっていたのですが、共産主義史観の学者さん達や左右両派の狂人連中から色々と攻撃されていたため、執筆もままならなかったようです。
戦後G.H.Q.支配下にある時に、日本の皇室史観を排除するために共産主義者を旧帝国大学の教授に取り立てて、日本の歴史史観と憲法史観はめちゃくちゃにされてしまったのですが、今に至ってもその共産史観の出鱈目な歴史を小中高と教え込まれているのが現状です。
どうやったら、日本の歴史はまともなものになるんでしょうか?
【くるまのおと】福野 礼一郎 の クルマ論評 7
年末の風物詩になりつつありますが、2022年末にもなんとか発刊されました。
出版不況の中、単行本を出版するのも、だんだん苦しくなって来ています。
にしても、MotorFan Illustratedの現役開発者による過去のクルマの解析の連載記事が、掲載中止になってWeb媒体に移行とのことですが…過去毎度福野さんの連載が減ページとか中止になると、途端に掲載誌の売り上げが激減し廃刊になるという歴史を繰り返しているんだけど、掲載誌の編集長はそれをちゃんと分かってるんだろうか?
凶撃の露軍 傭兵代理店・改 / 渡辺 裕之
2022年に著者が発刊した小説は、ロシアによるウクライナ侵攻を題材としています。
本作も、侵攻開始直前の様子を題材としてます。
プーチン露西亜大統領が、どこまで自国民を犠牲に強いながら、ウクライナ領土を強奪し続けられるのか。露西亜国内で革命でも起きない限り、終わらない泥沼の戦争になって来ています。
日本政府と国民はこの事態をどこまで真剣に、次は自分達の身に起こる可能性について認識しているのでしょうね?
2023年1月7日土曜日
DUCE デュース 50周年記念 / Rory Gallagher
ソロデビューから50年以上も経っているのですが、アイリッシュ・ブルースの偉人の作品は色褪せません。
1stと2ndが50周年記念のデラックスエディションでリリースされています。
リンクは4枚組ですが、私は別途廉価版の2枚組の方を購入しました。
残りのアルバムも50周年盤がリリースされるといいなぁ。
STOMU YAMASHTA - SEASONS THE ISLAND ALBUMS 1972-1976
日本が誇る世界最高のパーカッショニストの70年代のソロ作品集です。
これも結構売れているみたいで、瞬足で売り切れになった後、再生産されて今なら在庫あるみたいです。
GO TOOはボックスセットに含まれていないので、持っていない人は是非一緒に購入することをお勧めします。
今聴いてもGOプロジェクトは凄いなと思います。
豪華メンバーを揃えた割には、当時は売れ行きが今ひとつだったのか、三部作の予定が二部作+ライブアルバムになってしまいましたが。
I GOT THE FIRE - Complete Recordings 1973-1976 / Montrose
Montroseなんて覚えている人いるのかな?
と思いきや、4枚のアルバムと2枚のライブアルバムにデモ集CDの計7枚のCD BOXセットは、売り切れの後追加生産されているみたいなので、結構売れているみたいです。
70年代のアメリカンロックここにあり、という感じですかね?
REVOLVER / The Beatles
解散して半世紀を経ていますが、今だに人気衰えずでREVOLVERのデラックスエディションもリリースされました。
それに合わせてギターマガジンで大々的に特集を組んで、このアルバムについての解説されています。
レコーディング機材が発達することで、メンバー全員が一斉ので演奏するだけではなく、Paul様がオーバーダビングでベースとギターを弾くことが可能になり、ギタリストPaulがフューチャーされた初のアルバムなんだとか。
この辺りから、スタジオに篭ってレコーディングテクニックを駆使した作品が生まれていくと。
ずっと意識してなかったのですが、And Your Bird Can Singは世界初のツインリードギターなんだそうで。
これがあったからWishborn Ashのツインハーモニーが生まれたんだとか。
となると、Deep PurpleのMachine Headという名作も、ダビングによるツインリードが効いているし、歴史的な影響は大きいですね。
Quo'ing in & Riffs / Status Quo
「現状維持」というバンド名を冠してから半世紀以上活躍し続ける英国ロックバンドのベストアルバムが2つ連続でリリースされました。
まあこのバンドに関しては何もいうことはないですよね。
その名の通りやってることはずっと変わらないので。
いつものStatus Quoです。
Keep on Boogie!