ちょっと前に亜米利加合衆国の大統領選挙が行われましたが、あの狂乱的な選挙を見たら、歴代の大統領に気がおかしい人物が紛れ込むのも仕方がないかという感じですね。 実際、在任中の言動を後世の精神科医が分析して、精神異常の可能性が高いと診断された元大統領もいるようですが、その方達に比べるとトランプ大統領などは発言は過激だけどやってることは割とまともだったりするわけで。 で、倉山氏認定の最も狂気に満ちた大統領が、ウッドロー・ウィルソンだそうです。 世間一般には国際連盟の発足を提唱して第一次世界大戦を停戦に導いたとして、平和の象徴のように言われているそうですが。 国際連盟の発足を提唱したけど、加盟せずで、結局何がやりたかったのか。 本書の語るところでは「イエス・キリストになりたかった」のだそうで。 新興宗教の教祖様になろうとしてなれなかったけど、その妄想を捨てきれない中二病のファザコンが、何故また大統領になることができたのか。 その前に州知事になってますが、それも不思議で。 日本の総理大臣など、この方々に比べたら極めて良識的な人達ばかりに見えてしまいます。 #日本の政治家は、チキンばかりででかいことなど何もやれないという方が正しいのでしょうけど。
2020年12月26日土曜日
2020年12月19日土曜日
機龍警察 暗黒市場 上・下 / 月村 了衛
月村氏の小説家デビュー10周年だそうですが、まだそれくらいしか経ってないのか?と思ってしまう程、長く感じます。
機龍警察シリーズは、新書版はいいペースで発刊されていますが、文庫化されるまで結構時間が掛かるので、その待たされ感で勘違いするのか?
今回は露西亜の元警官が主人公です。
極寒の国からやってきた、一見冷たくクールなキャラと思われた男が、実は極めて熱い漢だったと。
機龍同士のアクションシーンもありますが、今回はシリアスな人と人の繋がりを描いた作品になっています。
2020年12月14日月曜日
人類前史 失われた文明の鍵はアメリカ大陸にあった(上・下) / グラハム・ハンコック
神々の指紋
今回の作品は、一応新聞広告も出て、書店でもそこそこの冊数が積み上げられていたので、まともな内容として扱われているみたいですね。
にしても、学会の上層部が学説を牛耳っていて、その人達の説に反する説を唱えたり批判したりすると、キャリアを潰されるというのは、日本の学会固有の問題で、欧米ではもっと自由闊達に議論が行われているものと思ってましたが、違うのですね。
少なくとも考古学の分野では、現代の人類以前に優れた文明があったという説を唱えるのは、地震の考古学者としてのキャリアを潰す、自殺行為のようです。
古代の人達が、ある分野では現代の技術よりも優れた技術を持っていたことは、発掘された遺跡から明らかであるにも関わらず、それを認めたくない人が多いんですよね。
巨石文明についても、現代の重機で動かせないような巨大な岩を、人力と木材のようなものだけで削りだし運びだし積み上げるなど不可能だ!という先入観があるからでしょうけど。
そういうことをいう人には、是非大阪城の石垣を観て戴きたいものです。
現代の重機では運び出せない巨石が、石垣に組み込まれているのは有名ですが、その岩が中国地方の山奥から瀬戸内海を経由して大阪城に運ばれたことは、記録としてキチンと残っています。
そしてその岩は、人力と木材による機材だけで運ばれたことも分かっています。
でもそれを再現しろと言われると、具体的な細かな手順は忘れられてしまっていて、現代人には運ぶことは不可能なのです。
こういう例だけではなく、ほんの数百年前にはできたけど、現代ではできなくなったことは多数あります。
人間の勘と感覚の方が、現代の最新のセンサー技術や測量技術、製造技術よりも上のことなど、まだまだ山のようにあるのです。
1万年以上前に、現代文明よりも遙かに発達した機械文明があったかどうかは分かりませんが、機械でなくとも現代技術以上のことが可能なことは多いのです。
2020年12月2日水曜日
本能寺消失 信長秘録 / 井沢元彦
井沢氏の小説はかなり久しぶりです。
歴史の解説書というべきか、逆説の日本史や世界史に掛かりっきりで、本業の小説はあまり書かれていなかったような感じで。
#某大型書店では、逆説シリーズは歴史研究のコーナーではなく、時代小説のコーナーに置かれていたこともありましたが(笑
といっても、新作というわけではなく、1997年に発刊された小説を、加筆修正・改題しての発刊なので、過去作品の改訂版ということですね。
なので、基本的には、氏が以前から本能寺の変について推測されている内容を反映したものになっています。
本能寺の変の黒幕は誰か?
本作での氏の推理は、真実に迫っているように思います。
見えない宇宙の正体 ダークマターの謎に迫る / 鈴木洋一郎
帯に「解明まであと一歩」とあるから、かなり分かって来たのかな?と思いきや、全く以て分からん!という方がいいような内容でした。
とはいえ、これまで色々と候補に挙がっているもので、該当しそうなものがない、というのは前進といえば前進でしょうか。
ダークマターで不思議なのは、物質の5倍以上存在し、重力が働くのであれば、我々の住む地球を構成する8割方はダークマターであって然るべきだと思うのですが、太陽にしても地球にしても他の太陽系内の惑星にしても、物質100%でダークマターは含まれないようです。
最近、ダークマターを含まない銀河が発見されたそうですが、何でも近くの巨大銀河の重力でダークマターだけが引き寄せられてなくなってしまったんだとか。
重力で移動するけど、物質と結合するとかは全くないってことですかねぇ。
どうにも訳が分からん挙動をするよなぁ…。
2020年11月28日土曜日
A VIEW FROM THE INSIDE / Reb Beach | SHAKE THE WORLD / Black Swan
Winger時代からReb Beach氏のギターサウンドが好きで、Winger解散後もReb Beach氏の参加したアルバムは、たぶん殆ど買って持ってるはずです。
なので、マスカレード以来、20年振りのソロ・アルバムが発売ということで、早速買って参りました。
それと、今年2月にReb氏が、ロビン・マッコイやジェフ・ピルソンとバンド(というよりは、プロジェクトみたいなもんらしいですが)を結成して、アルバムをリリースしていたことを見落としているのに気が付いて、それも同時に購入です。
ソロの方は、全曲ギター・インストということで、好みが分かれるでしょうね。
正直、世の中のギター・インストって、大半が退屈なだけなことが多いので。
勿論、何事も例外はあって、Reb Beach氏のギターは退屈はさせてくれませんけどね。
Black Swanという名前のバンドの方は、ヴォーカルがロビン・マッコイだし、ベースとプロデュースがジェフ・ピルソンで、3人で曲を書いてることもあって、いい曲が揃ってますわ。
特に歌メロがいい味出してます。
これはもうお薦めです。
2020年11月26日木曜日
怒濤の砂漠 傭兵代理店・改 / 渡辺裕之
「改」になって4作目です。
前作に引き続き、中共がカナダの細菌研究施設からウィルスを盗み出し、それを流出させて世界をコロナ禍に巻き込んだ、としています。
とはいえ、それは多分次作以降への伏線で、今回はストーリーにはほとんど関係ないんですけどね。
超人的なアクションは、相変わらずで、面白さは抜群です。
日本書紀「神代」の真実 - 邪馬台国からヤマト王権への系譜 / 伊藤 雅文
「神代の物語も何か下敷きとなる出来事がきっとあった」と、「はじめに」で書かれていることに対しては、全面的に賛同するのですが…神代の物語を実際に存在したであろうと思われる人物の系譜に復元する手法がちょっと…。
例えば、母親の妹(つまり姨[おば])と結婚する姨甥婚を、系譜を長く見せかけるために挿入された作り事とされているのですが…平安時代の藤原氏と天皇家の婚姻関係を知らないんですか?と言いたくなってしまいました。
全体的にそうんな感じなので…読んでる途中で読むの止めたくなってしまったくらいです。
2020年11月22日日曜日
PWR/UP (POWER UP) / AC/DC
ジャケットの表記は「PWR/UP」(/はAC/DCのロゴに使われる雷マーク)なのですが、Amazonでのタイトルは「POWER UP」なんですよね。
「PWR/UP」で検索すると、このアルバムジャケットをプリントしたTシャツが出て来ます。
なので、正式なタイトルは「PWR/UP」が正しい…はず。
マルコム様がお亡くなりになられてしまったため、前作でもう終わりかと思ったのですが、残ったデモから曲を作り、メンバーも復帰して、奇跡的に実現した本作。
いまもう中身がどうのこうのか関係なく、AC/DCのニューアルバムという事実だけで価値があるでしょ!
実際、まごう事なきAC/DCの曲であり、AC/DCのサウンドであり、AC/DCの演奏なんですよ。
アンガス様は死ぬまでAC/DCを、Rock'n'Rollをやり続けるつもりらしいです。
ならばファンとしては、死ぬまで音源が発売されれば買って聴き続けるしかないよな!
2020年11月18日水曜日
コルトM1847羽衣 / 月村 了衛
月村氏が時代小説を書くとこうなる。
コルトM1851残月 (文春文庫)にて、メリケン国の最新兵器を江戸時代に登場させるという、あっても不思議ではないアイデアで楽しませてくれましたが、本書はそれの姉妹編ですね。
登場人物はガラリと変わり、ストーリーも全然無関係。
ただこの時代の日本にはない、外つ国の最新兵器が登場するというのが共通点なだけですが。
まあその6連発のコルトがなくとも、この話は成立しないでもないですが、格闘シーンの緊張感は6連発があったればこそでしょうか。
2020年11月11日水曜日
『原子心母』50周年でDavid Gilmour様のソロ作品が再リリース
『原子心母』50周年 というキャンペーンが行われています。今更ですが。
1970年は、ロック史上様々な銘アルバムが登場した年でして、他にも色々と記念アルバムがリリースされるかなと思っていたのですが、コロナ禍のせいかあまりありませんね。
Pink Floydのアルバムは、初期のシド・バレット期以外は一通り持っているので、今更買い直すこともないのですが(いや、アルバムリスト見直したら手元にないのが何枚かありました。Pink Floyd好きになったのって、Waters様が脱退してからなので、Waters期のアルバムはあまり興味を持ってないんですわ)、David Gilmour様のソロライブアルバムはリリースされていたことも知らなくて、 買い損ねていました。
なので、2枚組アルバムを2個買いました。
でもって、スタジオ盤ソロアルバム4枚は全て持っていると思っていたのですが、3枚目のアルバムが何故か手元にないので、こちらも合わせて購入。
ロジャー・ウォータズ様のソロアルバムは買っていないので、これを機会に買うべきかどうか悩み中です。
ロジャー様の曲はなんか暗くて、聴いていると落ち込みそうになるからねぇ。
2020年11月9日月曜日
環境問題の噓 令和版 / 池田 清彦
CO2の増加が地球温暖化の原因と、巷では言われていますが、実際のところ地球温暖化の原因なんて誰にも判っていなくて、そもそも地球の平均気温と称するデータ自体も怪しくて(主要都市部の温度を集計したものなので、単にヒートアイランド現象を測定しているだけという見方もある)、実際には海水レベルは変わっていないし、氷河や北極南極の氷が減ったというのも虚報のようだし、温暖化で一儲けしようとする科学者を称する詐欺師集団に我々はいいように金をむしり取られているだけ、というのが本当のところではないかと思われます。
本書でも指摘されていますが、1960-70年代では地球の寒冷化が問題になっていて、近々氷河期が再来すると心配されていました。
それが今ではどこかに行って、地球は温暖化してると。
縄文時代には今よりも海水面が30mくらい高かったんですが、その頃の温暖化の説明はどう付けるんでしょうね?
地球の平均気温が3度上がっても、日本は縄文期に戻るだけなので、心配する必要があるのか?って思いますが。
オゾンホールの拡大はエアコンの冷媒や半導体洗浄に使用されるフロンが原因とされていて、その削減によりオゾンホールが縮小したと言われていましたが、それも結局はフロントは無関係だったそうです。
代替フロンに置き換わったら、その代替フロンの方がオゾンホールへの影響は大きいとか言い出してるし。
また別の冷媒や洗浄剤に置き換わることで、儲ける奴らがいるわけね。
ダイオキシンが猛毒というのも、今では虚報であることが明らかになっていますが、プラスチックスをゴミとして燃やしても何の問題もないわけで、燃えないゴミとしてプラスチックスを分別する意味もなくなっています。
海洋のマイクロプラスチックス問題への対応として、コンビニ/スーパーのレジ袋を削減するために有料化していますが、プラスチックスの需要の内、レジ袋の占める割合なんて1%未満と言われていて、更にレジ袋はゴミ袋として燃やされるものが殆どなので、マイクロプラスチックス削減に対しては実質何の意味もない。
どこかでこの問題で設けている奴らがいるということ。
まあ世の中で問題だと声高に言われていることは、殆どが嘘で、誰かが大儲けするためにでしかないとうことですな。
自動車の電動化が叫ばれていますが、後数十年すると内燃機関を復活させると叫び始めるんじゃないかな。
2020年11月1日日曜日
【くるまのおと】福野礼一郎のクルマ論評5 Motor Fan illustrated特別編集 / 福野礼一郎
クルマ論評シリーズ第5弾が発刊されました。
春に「あれ以降」シリーズ、秋にこの「クルマ論評」シリーズが発刊というのが、恒例になりつつありますが、昨今の出版状況からすると、このペースで発刊できるのも後何年続くか怪しいところですが。
本巻はタイトルに「Motor Fan illustrated特別編集」が付いている通り、Motor Fan illustratedの連載記事を加筆修正したものが掲載されています。
Motor Fan illustratedを書店で購入すると、お値段が高くてなかなか購入しようという気にはなれないと思いますが、Amazon Kindle Unlimited にて毎月Motor Fan illustrated
最新号が読めますので、お薦めです。
本誌で「もう読んだよ」という方々も、色々と大人の事情(スポンサーへの配慮とかいうやつ)で書けなかった話が、こちらでは忌憚なく書かれていますので、一読の価値はあるかと思います。
これからクルマを買う参考にしようという方には、少し記事が古めになっていますので、バリバリの発売したての新車購入の参考にはなりませんが、数年落ちの中古車(特にメーカー認定中古)を狙っている方々には参考になるかと思います。
ところで、後書きに出て来ますが、空飛ぶクルマというアイデアが如何に馬鹿げたものかについて述べられています。
小型ドローン(中華製で独占状態ですが)が恐ろしい勢いで広がりつつあり、テレビドラマや映画などでそれを大型にして兵器や人を乗せるドローン式の航空機が登場したりしているので、一般の人は人気の小型ドローンをそのまま大きくすれば直ぐに空飛ぶクルマができると思い込まされているのかも知れません。
が、我々が住む3次元空間には2剰3剰特性というのがあるので、小さいので上手くいっても大きくすると上手くいかないのです。
数学的な問題なので、技術者ならすぐに判る問題だと思うのですが、世界でも有数の自動車企業のエンジニアが退職してまで開発しているというのは…。
雑誌で数メートル浮かばせることに成功したという記事が載っていましたが、その記事の空飛ぶクルマの写真を見る限りでは、この法則を超える新しいブレークスルーがあるようには見えなくて、単純に小型ドローンをそのまま大型化すればいけると思ってるようにしか見えなかったんですが…。
2020年10月26日月曜日
天皇の国史 / 竹田 恒泰
「日本の国史」ではなく「天皇の国史」であるところが、本書の胆なんでしょうね。
冒頭から1/3くらいまでは、神話時代のことを扱っていますが、その中の記述と、最新の考古学などによる科学的データに基づいた縄文時代、弥生時代の実態とを比較して語られているところは、新しい見方であると共に、非常に重要な考察ではないかと思います。
高天原の神話は、実は史実を口伝えで代々伝えられて来た真実の可能性がある、ということですね。
口伝で数百年以上もの言い伝えなので、歪曲している部分も多いでしょうけど、全くの虚構ではないと。
この辺りは、中世期の創作である半島の神話(成立が15〜16世紀なので、本来は神話とはとても言えませんけど)とは異なります。
(大陸の神話の場合は、真実の口伝の可能性が高いですが、支配者民族が何度も入れ替わっている状況なので、真偽の確かめようもないでしょうけど)
真実を伝えていくというのは非常に難しいことで、本書では併合直前の朝鮮王国〜大韓帝国についての記述もあるのですが、私が今まで読んだ書籍にはない記述があったりして、ほんの100年足らず前のことでも著者によって違うことを書いているわけです。
そこに歪曲が発生しているわけですが、この頃の半島は混乱の極みで、正確な資料も乏しいのでしょうね。
氏は可能な限りの資料を集め読み込み、できる限り科学的歴史学的な視点で客観的に記述説明する努力をされていると思います。
とはいえ、旧皇族という出自もあるのか、歴代の天皇の記述に関しては、ちょっと贔屓目に書かれている気もしなくはないですが、それでも歴代の天皇の殆どは真に国民の幸せと平和を望まれていたと思います。
#後醍醐天皇のように、本来天皇になるはずじゃなかったのが、兄達が次々となくなり皇位が回って来て、それを手放したくないという我が儘を言い出して、国中を混乱の極みに招いた人もいますけどね。
大正天皇は、身体が弱く、天皇としての事績が殆どないと聞いていますが、本書によるとそういうわけでもなく、在位は短いながらもしっかりと立憲君主制による天皇を務めておられたようです。
今の世の中の人達は勘違いしていますが、大日本帝国憲法は極めて厳格な立憲君主主義に基づいた憲法で、現行憲法よりもその点はしっかりと考えられて作られいます。
GHQによる憲法改正について、氏は議会の承認と天皇による発布を経ているので合法との見解を示されていますが、占領下における憲法改正の強要そのものが国際法違反なので、この見解については私は賛同できませんが。
2020年10月15日木曜日
2020年10月7日水曜日
QED ~ortus~白山の頻闇 / 高田 崇史
QEDシリーズの本編は完結したはずなのですが、ちょこちょこと続編が出ますね。
本作は、QEDシリーズのその後とQEDの始まりの中編2編が収められています。
その後の方は、黄泉比良坂のシーンにだけ登場するという謎の神様が主題ですが、この神様が登場するシーンを解説した本を読んだことがなかったので、そんな神様がいるとは知りませんでした。
黄泉比良坂に関しては、謎というか辻褄が合わないようなストーリー設定が多いので、高田氏の解釈が正しいのかどうか、判断する術を私は持ち合わせていません。
たぶん、かなり真実に迫っているんだろうなとは思いますが。
始まりの方は江戸時代の闇についてのお話。
煌びやかな花魁の裏には、悲愴な物語があったという。
2020年10月3日土曜日
時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて / 高水裕一
時間という観念自体が錯覚であるという説もありますが、例え時間が逆戻りしても人間には知覚できない(記憶も逆戻りするから)んですけどね。
ちょうどこれを読んでいるときに、映画TENET (公式サイト)を観て来ましたが、この映画みたいな時間の戻り方は、まああり得ないでしょうけどね。
量子レベルで量子時間(というのがあるかどうかも不明ですが仮説的に)レベルでは逆行することがあり得るらしい、というのが本書のメインテーマです。
でも内容的には、時間が逆行するというよりかは、エントロピーが逆行するという方が正しいような気がします。
まあそのエントロピーの逆行を、時間の逆行と言い換えても、数式的には差はないのかも知れませんけどね。
量子コンピュータ上での計算で、秩序から無秩序になるべき結果が、一旦無秩序になりかけて秩序に戻った例が出たそうで、量子レベルではエントロピーの逆行があり得るのではないか、という話なのですが…追試報告や他の研究所での再現例は、今のところないようなので、未確認で仮説状態ですね。
量子レベルでエントロピーの逆行ができたとして、我々の確定レベルで再現ができるかというと、量子レベルの未確定状態が再現できないのだから、無理ですよね。
2020年9月23日水曜日
【メンテナンス日記】3回目の6ヶ月点検
担当営業さんが、近くの店舗から少し離れた店舗に転勤(昇進されての栄転)されたので、そちらの店舗に行って来ました。
そしたら、整備伝票に記載の走行距離が間違っていて(たぶん別の入庫車と間違ったんだと思いますが)、点検時の本当の走行距離を確認してからと思っていて、遅れたのです。
整備記録を見てもよく判らなかったのですが、現在の走行距離からして、たぶん3,150kmくらい。
所謂、慣らしがやっと終わったところ(爆
なもんで、特に問題もなく、エンジンオイルを交換して終わり。
エアコンのフィルター交換を進められましたが、半年後の車検の時にします、と言って今回はパスしました。
大して距離走ってないのに、そんなに汚れるもんかなぁ。
しかし、今時半年ごとにエンジンオイルを交換しなくともいいんじゃなかと思うんですけどね。
走らずに置いているだけで、酸化劣化するので、12ヶ月毎は必要というのは分かりますけどね。
最近だと、100%化学合成も多いので、24ヶ月または2万kmとかいうメーカー推奨も増えていると思うんだけど。
2020年9月21日月曜日
「反日」異常事態 / シンシアリー
今年4月に「親日賞賛禁止法」が成立したばかりの大韓民国ですが、更に9月に「親日派破墓法」が成立したようです。
本書では、この「親日派破墓法」が近い内に成立するであろうことを予言していましたが、本書を読み終わった日に成立のニュースが流れてきました。
どちらも事後法という、まともな法治国家ならあってはいけない法律なのですが、大韓民国は当たり前のように事後法が成立する国なのです。
日本では浄土宗の影響から「人は死ねば、皆仏」と考え、死ねば生前の罪は問わない、という常識を持っています。
しかし、この常識は日本独特の常識で、世界的に通用するかというと、通じません。
特に中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国では、生前の罪は死んでも消えない上に子々孫々まで受け継がれるものなのです。
なので、こういう異常な法案が普通に議会で可決され、成立してしまうのです。
事後法を当たり前のように可決成立施行するような国を、法治国家としては言えません。
今後、果たして韓国政府がどういう末路を辿るのか、不安で仕方がないです。
大韓民国政府が滅んで、日本に何か関係あるのか?と言われれば、大ありです。
大韓民国政府が瓦解すると、そこへ北朝鮮もしくは中共の解放軍が攻め込んでくるのは、まず間違いないです。
在韓米軍と在日米軍が、それに対応することになるので、戦争にまでは発展はしない可能性はありますが、中共政府と米国のどちらが朝鮮半島の南半分を管理するかで、揉めることは間違いないです。
もし中共政府が支配するとなると、今の30度線が対馬沖に南下することになります。
日本は直接的に、中共政府の驚異にさらされるわけです。
#今でも韓国は防波堤にはなってない、という話もありますけどね。
さて、もう一つ、K防疫の話題が取り上げられています。
世界に先駆けた素晴らしいコロナ対策を世界に輸出して韓国の地位を高めたいそうです。
でもね、韓国で蔓延している新型コロナウィルスは、毒性も感染力も弱い中国株だけで、強毒性の欧州株は入って来てないんですよね。
中国との人の往来を止めるのは、中共政府からの強い圧力で遅れましたが、他の国との往来は早々と止めたためで、その点では韓国政府の英断はよかったのでしょう。(経済的なダメージは別ですが)
日本では今年1月頭に中国株が入って来たのですが、何も対策しない間の2月末には、収束しているのです。
しかし、欧米との渡航を止めなかったために、入れ替わるように3月に入ってから欧州株が蔓延し、今に至っています。
日本が何もせずに収束できた中国株を、韓国は未だに収束できずに感染が広がり続けています。
中国株ですらそういう状況ですから、欧州株に対しては、K防疫とやらは何の役にも立たない可能性が大です。
それを欧州株が大流行している、欧米に輸出するって本気でしょうかね?
むしろ、欧米では日本の習慣が蔓延を防いでいると話題になり、マスク着用、手洗い、うがい、家では靴を脱ぐ、etcと日本の習慣を学ぶ動きが盛んです。
これを韓国人が知ったら、どういうのでしょうね?
2020年9月15日火曜日
信長 空白の百三十日 / 木下 昌輝
歴史小説家の木下氏の著書ですが、小説ではなく、歴史解説書です。
信長公記を読み解き、本能寺での死に至るまでの謎を解明しようとしたものです。
氏は今に残る数々の書物を読み解き、真の史実を解き明かし、それを元に史実に可能な限り忠実な小説を書かれている方です。
本書でも、資料を丹念に読み解き、解析する姿勢が現れています。
信長公記は、古くから知られている一級資料なのですから、多くの歴史学者に解読し尽くされているはずなのですが、本書のようなのが今に至って発刊されるということは………。
似たようなテーマの本を、立て続けに読んでいますが、私が意図してそうしたわけではなく、大河ドラマの影響で、明智光秀や本能寺の変に関する本が大量に出版されており、そのせいでついつい似たような本ばかり手に取って買ってしまうという。
しかし、明智光秀が謀反を起こした理由は、どの書を読んでもはっきりしないのですよね。
2020年9月13日日曜日
Sports Illustrated Special : Swimsuit 2020
今年は武漢ウィルス騒動のせいか、なかなか発刊されず、もう出て来ないのかなと諦めていたら、8月頭に発刊されていたらしいです。
今年は表紙が4パターンあるようで、3人のモデルが集合したのと、各々のモデルさん一人のとで、4パターンと。
私は3人の集合写真のを買いましたが。
昨年はイスラム教徒のモデルさんが、水着姿を披露しているということで、イスラム教の人達からかなりの抗議があったそうで、そのために発刊が遅れたのですね。
今年もそのイスラム教徒のモデルさんが登場しています。
肌を露わにすることは、教義で禁止されているので、全身を覆うタイプの水着ですけどね。
いずれにしても、世界基準の正統的なポートレートのお手本が観られるのは、もう他にはないので、ポートレートの勉強をしたい方は必見です。
2020年9月9日水曜日
対決! 日本史 戦国から鎖国篇 / 安部 龍太郎・佐藤 優
歴史小説家と元外交官の対談です。
1個前と同じようなテーマなのは偶然なのですが、同じことを全く別の方達が語られているのは偶然ではなく必然でしょう。
日本の歴史を日本だけ見てては語れないのです。
所謂「常識」や「定説」にどっぷりと嵌まった人達は、是非ご一読を。
ここに書かれていることが真実とは言いませんが、先入観から抜け出す切っ掛けにはなるでしょう。
第6天魔王信長 消されたキリシタン王国 / 加治 将一
2年程前に発刊されていたのですが、今になって店頭にあるのをみて知りました。
私は加治氏の著作は好きで、ちょくちょく読んでいるのですが、世間的には今一つ評判がよくないのか、書評には出て来ないし、店頭でも山積みになっていることも滅多にありません。
世の中で「常識」とか「定説」とされていることから、かけ離れた説を説かれるので、これが広まると困る人が多いんですかねぇ。
所謂「トンでも」系とは一線を画していて、非常に緻密な考察と推理に基づいて説を導き出されており、突っ込むところが殆どなく、ただ感服するしかないと思うんですが。
さて、本書では、秀吉と家康により隠蔽された織田信長の姿や、戦国末期の日本の状況を暴かれています。
この時期の日本が置かれた状況というのは、欧州や亜細亜全体の状況を正しく把握していないと理解できないのです。
が、日本の歴史学は、世界史と日本史が分断されているため、日本史専門の方は大陸や半島は気にしても、東南アジアや欧州は一切気にしないようになっているらしいです。
そうなると日本に火縄銃が伝来した経緯も、その後の普及も、ちゃんと理解できないんですけどね。
2020年9月1日火曜日
デッド・オア・アライブ / 楡 周平
本作で登場する画期的な個体電池。
今のところ、世に登場する気配はありません。
リチウム電池の改良は、日々進んでいるようですが、重さ当たりの蓄電量が倍にもならないし、製造コストが半分以下になるわけでもなし。
ましてや充電時間が、現在の10分の1になるわけでもなし。
ガソリンやディーゼルに代わる純粋な電気自動車が、本格的に普及するにはまだまだ解決しなければならない課題が山積みです。
それよりも本書の主眼は、日本組織はどこも必ずお役所化し、硬直化し、正しい意見が通らないものになるということでしょうね。
日本経済が衰退し、日本企業の凋落が止まらないのも、このお役所化した組織の弊害が大きいと思います。
日本でベンチャーが育たない理由の一つに、海外では有望なベンチャーの多くは、大企業が買収して、自分達の組織の中に組み入れるのが盛んなのに対して、日本の大企業はベンチャーを潰すことに力を注ぎ、買収などは一切考えないことがあると思います。
何故に買収という手を使わないかというと、ベンチャーの起業者や社員(大体は学歴とかが、買収先企業の入社条件に満たない)を自社の役員や社員にしたくないからです。
米国のベンチャーは有名大学出身者も多いし、基本的に実力と実績で評価するので、その辺は障害にならないのでしょうけど。
コロナ禍がテレワークの普及の切っ掛けになりましたが、学歴が人物評価の基準として一生使われる奇妙な風習もいい加減止めるべきですね。
2020年8月30日日曜日
Apple Mac mini
ということで、Mac miniを最新型に買い替えました。
iPhone 3Gを購入するに当たって、Macにしよう!と思って、Mac mini(初代)を購入し、以来家でインターネットにアクセスするのやデジカメの写真現像をしたりするのやCD聴いたりDVD観たり、ネット動画視聴したりするのは、Mac miniでやっています。
今回のMac miniは4台目のMac miniになります。
今回買い替えるに当たって、Macbook AirかMacbook Proにして外部ディスプレイにするとか、iMacにというのも考えたのです。
が、 前者だと間違いなく家の外に出掛ける時に持ち出すでしょうし、そうなると個人の全データを入れたMacを壊したり無くしたり盗まれたりする確立が非常に高いし、それを考えると持ち出す必要があるなら別途持ち出しように入っているデータが限定されたMacbookを買った方がいいですからね。
iMacはディスプレイを好みのものにできないというか、何となくディスプレイ一体型というもののハードウェア的な信頼性を信用できないという、個人的な先入観があって、買う気になれないのです。
直前まで使用していたMac miniがフュージョンHDDの1TBで、整理しても半分以上を使用してるため、データを移行するとなると内蔵HDD容量が1TB必須になるので、オプションで1TB SSDを選ぶことになりました。
今はフュージョンはなくなっているから、結構これはお高い選択になってしまいます。
メモリは今まで8GBで、それで不足している感じもなかったのですが、ディスプレイが4Kになることを考えて16GBにしました。
有線イーサネットを10Gビットにするかどうか悩みましたが、ハブとか無線LANとかで対応しているのがまだまだ少ないので、まだ数年は1Gビットでええかと、標準のままにしました。
CPUや安い方です(笑 それでもこれまでのよりは、処理速度はかなり高速になっているし、そんなにアホ程処理速度を必要とすることもないので。
で、TimeMachineのバックアップから復元したのですが、Happy Hacking Keyboardのデバイスドライバだけ再インストールして、セキュリティの許可を行うときに、SONYとかOracleとかのデバイスドライバも許可を求められたので、前にインストールしてたよなと何も考えずに許可して再起動を掛けたら………起動しない。
色々と調べて、OSのアップデートで32bitアプリが使用不可になった時に、古いデバイスドライバも削除されてしまっていたのですが、そのエントリを登録したファイルは削除されずに残ったままになるようで、ないファイルを延々と探しに行って起動が途中で止まるらしいです。
セーフモード起動で起動して、余計なエントリファイルを削除して何とか復帰できましたが、iPadで起動できないときの対処方法をググりまくって、ちゃんと復帰するまで数日間掛かってしまいました。
Macは普段は何も考えずに使えますが、一旦トラブルと対処にWindows以上に手間が掛かるんですよね。
まあWindowsは普段からトラブルが多いので、不具合退所のユーティリティが完備されているし、情報も多いので、トラブルには強いとも言えますが。
これまでのMac miniでは、TimeMachineやら写真データのバックアップに、USB外付HDDを何台も接続していたので、USB-CをUSB 3.0に変換するアダプタを購入しました。
1個はHDMI出力が付いているんですよね。付いてないのが欲しくて、探した結果がエレコムのアダプタになりました。
両方を付けたのですが、どうもUSB-Cの方を画像出力の優先にするらしくて、Mac miniに標準で付いているHDMI出力端子にディスプレイを接続していると、時々画面が出て来ないことがあります。
USB-Cアダプタの方のHDMI端子にデスプレイを接続していると、起動も速いし、ディスプレイを認識しないという現象も発生しません。
なんでやねん!という感じですが………エレコムのUSB-Aへの変換アダプタをもう一個買って、そっちと入れ替えて、標準のHDMIにディスプレイを接続するようにすべきかどうか、悩む処です。
今のところ、この中華製のアダプタは問題もなく、画面表示も綺麗なので。
2020年8月27日木曜日
定説破りの日本古代史 “日本人"誕生の真実と証拠 / 山本 隆司
作者は弁護士の方だそうで、歴史の専門家ではありません。
逆に専門家ではない故に、(作者のいうところの)「渡来ドグマ」には冒されておらず、論理的に真実を見ることができるとのこと。
実際、本書に書かれていることは、最新の科学的なデータに基づいて論理的に議論を進められており、納得の行くものが多いです。
とはいえ、邪馬台国が大和地方であると主張される時に、方位や距離の問題はすっ飛ばして、発掘された遺跡のみで推理するのはいかがなものかと。
奈良県の大和地方が邪馬台国で、後のヤマト政権はその後継であるとするヤマト説の方々が、無視している問題に鯨文問題があります。
邪馬台国では、身分が上のものから下のものまで男子はすべて顔に入れ墨を入れている、と魏志倭人伝には明確に書かれています。
なので、ヤマト政権でもその習慣が残っていなければおかしいのですが、実際には大和地方には一切残っていません。
なので、まずこの問題を片付けないと大和地方に邪馬台国があったという主張は、空論になってしまうのです。
とはいえ、私が気になったのはこの問題についてくらいで、他は概ね賛同できることなので、他の歴史解説に比べると、極めてしっかりとした考証をされていると思います。
2020年8月25日火曜日
I-O DATA 4K モニター 31.5インチ EX-LD4K321VB
で、どれにするかでかなり悩んだのですが、これまで使っていたI-O DATAが調子よいので、4KモニターもI-O DATAのものにしました。
4K解像度になるので、これまでのHDと同じ27インチでは画面上の文字が小さすぎて見えなくなるんじゃないかと、なるべく大きなのにしたかったのですが、45インチとかではとても座椅子用のパソコンデスクに載せられない。ギリギリで32インチということで、インチ数は32インチに決まり。
VAパネルかIPSパネルかという選択肢については、写真のRAW現像をするためにDCI-3P(ほぼAdobeARGに等しい色域)をサポートしているのを選びたいので、お手頃価格ではVAパネルにするしかない。
ということで、本機になりました。
LGのNano IPSというのが、31.5インチ、4K、DCI-3P 98%再現率、Thunderbolt-3(USB Type-C)接続可能ということで、かなり悩んだんですが、値段がちょっとお高めだったり、販売しているところが限られていたりで、諦めました。
でも、表示は安定しているし、写真のRAW現像でも色はしっかりと綺麗に出るし、動画再生でもHDR対応なのでダイナミックレンジが広くて綺麗だし、値段も32インチモニターとしては休めだし、いいですよ。
写真を趣味にしていて、RAW現像をされる方には、お薦めです。
星系出雲の兵站―遠征― 5 / 林 譲治
4巻で「次回完結」と予告されていたのですが、その時はこの流れでどうやって終わることができるんだ?と不思議でしたが、見事に完結しました。
長々と引っ張って最後にドタバタの内に終わる小説も多いのですが、本作では兵站シリーズ4巻、遠征シリーズ4巻で数多く巻かれてきた布石が、本巻で一気にレンズの焦点に向かう光のように集まってきて、見事に話がまとまります。
この最後をしっかりと最初から描いていないと、こうも完璧な終わり方はできないと思います。
しっかりとプロットを練って、話の進め方を計画し、様々な資材を各方面から緻密な計画に基づいて運び込む兵站のように感じました。
あとがきに書かれていますが、本作に出て来た多くの人物、艦艇に名前を付け、矛盾なく登場退場するのをまとめるのは一苦労だったようです。
2020年8月23日日曜日
最終結論 「邪馬台国」はここにある / 長浜 浩明
長浜氏はこれまでも古代日本について、科学的な証拠を元に極めて論理的な推論に基づいて解き明かすことをされています。
時々暴走気味で、強引な類推に走ってないか?という部分もありますが、概ねキチンとした考証に基づいており、納得できるものが多いです。
が、本書はどうも、ご本人がこれまでの邪馬台国について「都合のいい部分だけを切り出し、都合の悪い部分だけを取り上げる」「強引な類推でこじつける」ことを批判されていることを、やってしまっているように感じました。
魏志倭人伝には
「その道・里を計るに、当に倭国は会稽、東治の東方にあり」
という一文があって、現在の福建省の東海上に邪馬台国があると書かれているわけですが、これをキチンと説明した邪馬台国論を見たことがありません。
本書ではこの一文を引用しているのですが、氏の特定した邪馬台国の位置と、この一文が合致しないことについてはスルーです。
帯方郡から邪馬台国まで1万2千余里とある距離を、氏が換算したkm数と先の一文も合致しませんが、そこもスルーです。
水行10日も、川を櫂で漕ぎながら遡航したとされているのですが、この時代に川を船で遡る時は舟に縄を掛けて両岸から人足が引きながら進むという説があり、恐らくそちらの方が合理的なはずで、恐らく氏はそういう舟の移動についての資料をご存じなかったのかなと。
また魏の使者が、途中で接待を受けながら進んだから、日にちの割に距離を稼げなかったという説も、他に唱える方がおられますが、もしそうであればそれに関することが何かしら書かれていてもしかるべきと思うのですが、魏志倭人伝にはそういう記載は一切ありません。
いうなればあくまで推測の域を出ないのですが、それを事実として推論の元にされているわけです。
あり得る話ではあっても、あくまで推論は推論でしかないので、ちょっとここは強引かなと。
まあ、そんな感じで、科学的理論的な考証を売りにする氏にしては、ちょっと筆が走りすぎてないか?という気がします。
この時代の列島における文化・文明度についての推測は、なるほどと思われるものも多いので、本書を読む価値はそれなりにあります。
2020年8月22日土曜日
METAL COMMANDO / Primal Fear
コロナ渦により独逸も人の行き来がシャットダウンされて、曲作りやレコーディングもかなり大変だったようです。
ジャケットに使用する写真を撮影するためにメンバーが集まるのも一苦労だったようで。
そんな中でも無事にリリースされた、重金属鷲の重金属音楽。
2年弱で順調にアルバムをリリースし続ける姿勢は、他のバンドにも見習って貰いたいところです。
何しろ、何でPrimal Fearの曲は、こんなにも気持ちよく聴けるのか、というアルバムばかりなので、新作が出るのが楽しみで仕方がないのだけど、他のバンドだってファンは新作が出るのを常に待ち望んでいるはずなんで。
今回、ギターのAlex Beyrodt氏が楽曲提供をしていなくて、何かあったのかなと思ったら、アルバム発売直後にMat Sinner氏がFacebookで「今日はVoodoo Circleのベースをレコーディングしたぜ!」という投稿をしていたので、そっちの楽曲製作に掛かっていてPrimal Fearの方にまで手が回らなかったということみたいです。
順調に行けば、年末にはVoodoo Circleの新作がリリースされるかも。
2020年8月20日木曜日
iPhone11 PlusとAeon SIM
総務省がキャリア各社に、携帯端末の価格と回線料金を明確に分離するように指導をしてくれたお陰で、端末代金が高くなったけど回線料金も4G化推進のためという理由で高くなって、結局一般ユーザーがスマホに使うコストが高くなるという。
今更ながら、官僚と政治家のアホさ加減に呆れました。
で、それまで契約していたSoftbankを始め、docomo、auも含めて、端末代と回線代の総支払金額を計算すると、AppleからSIMフリー端末を購入して、格安SIMを契約した方が安い(2年間使用するとして、支払総額が2倍近い差が出る)ので、iPhone6 PlusのSoftbank契約はサクッと解約することに。
Appleから購入するときに、24(いや12だったかな?)回分割までは金利無料というのがあったので、それを申し込もうとしたら、金融ローン会社のサイトが申し込み手続きの途中でクラッシュしてくれて、しかも最初からやり直すとかもできないというわけのわからん状態になってくれて、仕方なしにAppleに電話(Webやメールからの受付はしてなくて電話するしかない)して、結局ローンでの注文はキャンセル扱いにして貰って、仕方なし1活支払いで購入ということに。
で、SIMの方はその頃サービスを始めたばかりのAeon モバイルにしました。
理由は近くの店舗で扱っていたから。ですが、行って見たらその店舗では受付はするけど、店頭在庫がないから後から郵送かうんぬんと言われて、車で40分程の別の店舗に行くことになったんですけどね(苦笑)
Andoird端末の方が先にキャリアとの契約が期限切れになったので、その時に使用していたNexus5のSIM Lockを外して貰って解約し、Aeon SIMで使うようにしました。
そっちが調子よかったので、iPhone7 Plus用にもAeon SIMにしたのです。
Aeonの場合、複数回線を契約する場合、 シェア音声プランというのがあって、これが大変にお得なのです。
今3回線(音声とデータ1回線、SMSとデータ1回線、データのみ1回線)を、一番データ容量の少ない4GBで契約していますが、通話やSIM料金とかを合わせて、2000円前後です。
同じ事をS,D,Aのキャリアでやったらいくらになりますかねぇ。
さて、iPhone7 Plusもかれこれ3年半以上使っており、充分に元も取ったので、今年の年末にはiPhone12(仮)に乗り換えようかと考えております。
2020年8月19日水曜日
マルドゥック・アノニマス 5 / 冲方 丁
テレワークになって書店に寄らなくなったため、5月に発刊されているのを見逃していました。
4巻から1年と2ヶ月の間を空けて、5巻が発刊。
マルドゥック・シリーズは、これまで3巻で完結が定番でしたが、本シリーズでは6巻目まで行くことになりました。
話の展開からすると7巻目以降までは行かないと思いますが。
1巻目が2016/3/31発刊なので、6巻目が1年後に出るとして丸5年間読者は付き合わされるのですが、1年以上間が空くと、前回までの話がどんなんだったっけ?と再度1巻目から読み直さないと話が分からない状態になってしまいます。
マルドゥック・シリーズは好きだし面白いんだけど、2003年の年末から付き合わされている身としては、いい加減待たされ疲れしてきた。
2020年8月17日月曜日
襲来 (上・下) / 帚木 蓬生
氏は元々お医者さんで、医療現場を舞台にした小説で作家デビューをされた方ですが、最近では歴史小説も手掛けられておられます。
日蓮上人と蒙古襲来を題材にしていますが、日蓮上人が主人公ではなく、上人に仕える名もなき男が主人公になっており、その視点から日蓮上人の人柄と蒙古襲来の様子を見事に描いておられます。
上下2巻の長編ですが、スピーディーに読んでしまいました。
それだけ物語に入り込んでしまったわけです。
蒙古の船団が、対馬〜壱岐〜志賀島や唐津辺りに上陸する様が描かれていますが、海流の関係で朝鮮半島から日本へ来る、或いはその逆は、航海できる季節が限られており、風の具合を上手く読まないと辿り着くことができないことが説明されています。
神風が吹いて日本が勝てたというのは、あながち間違いでもないけど、それが正解でもないのですよね。
またこの海流と風の関係をちゃんと把握できていないと、古代においての半島と列島の関係も読み間違います。
邪馬台国論争などにおいても、この半島から北九州への航海についての知識がないままで、論じている人が多いのですが、強力なエンジンを搭載した鋼鉄船しか乗ったことがない人には、玄界灘の海流がどれほど恐ろしいものなのか、想像ができないんでしょうね。
2020年8月16日日曜日
神の時空 前紀 女神の功罪 / 高田崇史
神の時空 京の天命 (講談社文庫)
「前記」というのは、要するにそういうことですね。
この「前記」はシリーズにはならずに、本書だけのようです。
神の時空シリーズを読んで、面白いと感じた方は、本書も読んでおくべきでしょう。
女性天皇、女系天皇について、世間で色々と言われていますが、本書はそれについて一考を強いる内容になっています。
2020年8月15日土曜日
5G 大容量・低遅延・多接続のしくみ / 岡嶋裕史
携帯回線がこれまでのLTE/4Gから5Gと呼ばれる接続形態に移行しようとしています。
特許を握っている中華企業を、米国を中心に携帯回線機器調達対象外にしつつあり、日本でも安全保障の問題から米国に従い、他のメーカーから機器を調達する予定です。
中共政府参加の企業の製品を安さ(だけじゃなくて性能もいいらしいのですが)を理由に大量導入する予定だったキャリアなどは、かなり大慌てですね。
しかしじゃあ5Gって何よ?となると、中身はさっぱりで、一応携帯電話関係の仕事に関わったことがある(現在は全然別の仕事ですが)ので、知らんままでもいけないなと思って、勉強のため買ってみました。
が、あまり参考にはならなかったです。
一つは携帯回線の仕組みを全く知らない一般の人を対象としていたので、基礎の基礎から懇切丁寧に説明されており、5G以前の3G/LTE/4Gの仕組みの説明にページが多く割かれています。
5Gの説明には、それ以前の3G/4Gの仕組みが分かっていないと駄目なので、一般向けとしてはまあ正解なのですが、その分肝心の5Gの説明に割かれるページが少なくなって、説明も中途半端になるという感じです。
もう一つは、まだ本格的なサービスが立ち上がる時期なので、実際に運用される5Gがどういうものか不明で、どういうアプリケーションに使われるかも不明、なので筆者も説明がまだできないことが多いというのがありますね。
武漢ウィルスによる人との接触が制限されて、リモートで色々とやろうという動きがありますが、まだ信号処理に時間が掛かっているため遅延があって、リアルタイムに同期しなければいけないような用途(ミュージシャンのオンライン経由でのセッションなどが試みられていますが、皆さん遅延により音を同期させられずに苦労されています)の場合に、5Gだと人間の知覚未満の遅延(1msec)で済むようになるそうです。
速度も遅延も、有線通信よりも無線通信の方が優れているような状況になってきますね。
こうなると有線通信の10G Ehternetが、早くもって低価格で入手しやすいものになって欲しいです。
2020年8月11日火曜日
ソニー ウォークマン 16GB Aシリーズ NW-A105
ハイレゾ変換機能が付いたSONY WALKMAN NW-A16を5年以上も使い続けていて、そろそろハイレゾ変換がAIを使ってより高性能になった新機種に買い替えようかなぁと考えていたところ、キャッシュバックキャンペーンが始まりました。
と、同時にA16が壊れてしまい(どれかのスイッチが押しっぱなし状態になってしまったらしく、他のキーが全然利かない上に、充電しようにもディスプレイ画面が着きっぱなしになって充電されない)、買い替えることになりました。
NW-A16シリーズ登場以降6年くらい経つのに、未だに圧縮音源やCDグレード音源をハイレゾ相当にアップサンプリングするDAPは、Walkmanしかないみたいですね。
当初はNW-A55にしようかと思っていたのですが、キャッシュバックキャンペーン対象がA105シリーズ以上で、A55シリーズは対象外。キャッシュバックを考えたら、値段差はそう大きくはならないので、思い切ってA105にしました。
5年の歳月とグレードが一段上ということもあって、まあ音が全然違います。
A16では128kbpsと256kbpsの音質差は気にならなかったのですが、A105だと128kbps音源を再生すると「あれ??」ってな感じになって、画面表示を見たら「AAC 128kbps」で、「あ〜これはやっぱりリッピングし直さないとあかんね」となりました。
で、256kbpsにリッピングし直している時に気が付いたのですが、今ではAAC Losslessというのがあるですよね。CD音質そのままでファイルサイズが2/3程度になります。
AAC 256kbpsに比べるとファイルサイズがかなりでかくなるのですが、音を比べるとやっぱり違う。ここまで細かい音が入っていたのかと改めて思います。今まで何を聴いていたんだ?と。
で、手元のCDをせっせとLosslessフォーマットにリッピングし直して行くのですが、当然今までのAAC 256kbps向けのmicorSDでは容量が足りず、512GBという大容量のカードも買う羽目に。
まあでも、その甲斐あって、大変いい音で聴けております。
まだ512GBの半分ちょっとしか使ってませんが、保存した楽曲を一巡することがまだできていないくらい、大量の曲が保存できています。
因みにAndroid OSを使用しているため、バッテリーの消費が激しいと世間では不満のようです。
・音楽関係以外のアプリを停止/アンインストールする。
・Googleアカウントにはログインしない。
・普段はWiFi/Bluetoothは停止しておく。
とすることで、8時間程度聴いても電池が半分程度の消費で済んでおります。
これくらい保てば、取り敢えずは宜しいかと。
まあ1週間に1回程度の充電で済んだA16に比べると、大食いなのは確かですが。
三体Ⅱ 黒暗森林(上・下)/ 劉 慈欣
中華人民共和国のSF作家による話題の書。その続編です。
ん〜、何というか、話題になるのは理解できる反面、ストーリーにしてもプロットにしても、何か練れてないよなぁという感じがあるんですよね。
文章がぎこちないのは、翻訳文だと英語圏作品でもあるので、作者のせいというよりは、翻訳という言葉の壁の限界のせいだとは思いますが。
アイデアはいいけど、それを小説にするときの組み立て方が、まだまだな気がします。
世間の評論を見ていると、そういうことを書いている人は全然いないけど。
宇宙の広さを説明する箇所があるのですが、世間一般の人が感覚として理解できていない太陽系の広さを、作者は何とか説明しようとしていますね。
たぶん、これでも感覚的に分からない人が殆どでしょうけど。
宇宙がどれくらい広いか。
以前流行った妄言に「太陽系の惑星が直列に並ぶと、それら惑星の引力が合わさって多大な引力が地球に襲いかかり、天変地異が起こる」というのがあるのですが、これなんかが宇宙の広さを丸っきり分かってない典型ですね。
各惑星の質量と太陽からの距離は、公開されたデータがあるんだから、それを元にちょっと計算すれば、どのくらいの引力が地球に掛かるかは直ぐに分かるんですけどね。
それくらいの計算をやってから言ってくれないかい?って感じです。
ま、それはさておき、最後のどでん返しは…まあいいんだけどね。
ちょっとなんかなぁ、と個人的には思いました。
ここまで引っ張っておいて、それかい!って感じです。
2020年8月4日火曜日
逆説の日本史 25: 明治風雲編 日英同盟と黄禍論の謎 / 井沢 元彦
この辺りの時代については、倉山氏の各著書の方が面白く書かれていると思いますが、懇切丁寧に説明されているのは井沢氏の方ですね。
明治時代に、西洋から入ってきた演劇や歌謡が、日本独自の文化と合わさり、日本独特の演芸や演歌などに発展していく過程を、緻密に説明されています。
先人の知恵と苦労は如何ほどのものだったろうか。
似たようなこととして、戦後米国からブルース、ロックが(クラシックやジャズは、恐らく戦前から)日本に入ってきて、手探りでそれらを習得しようとした人達もおられたわけです。
そして、60年代後半の日本のブルース、ロックなどは、かなり高度なレベルに達しており、世界的なミュージシャンも輩出することになるのです。
それが可能だったのも、恐らくは平安時代から続く日本の伝統演芸の素地があったからではないかと思うのです。
(実際、世界的なエレキギターの大家である寺内タケル氏は、親が三味線の師匠で、もの心が付く頃から三味線を弾いていたそうで)
(ついでに書いておくと、氏は小学生の頃にギターの音を電話のピックアップを流用して、電気増幅させるエレキギターを発明していたそうで、「エレキギターは俺が発明したんだ」とおっしゃっておられました)
そしてなにより、一般民衆がそういう演芸を観て楽しむという文化も平安時代からあって、これは日本以外にはないことなのです。
(西洋では演劇やら歌劇などは貴族のもので、一般大衆は一切縁がなかった)
こういう歴史を知ると、日本に生まれて日本人と育ったことは、幸運だったなと思ってしまいます。
2020年7月28日火曜日
モトローラ Moto G8 Power
ポケGO専用機になってしまったMoto G4 Plusも、使い始めて早4年。
その間にMoto Gシリーズの型番も4つ増えて、最新はMoto G8シリーズになります。
で、このPowerはいち早くAndroid 10に対応し、お値段もお手頃価格なので、今回もMotorola端末にしました。
Moto G4 Plusは公約通り、Android8のOreoまでアップデートされましたが、このMoto G8 Powerはどこまで対応してくれるのかな?
4年分進化しているので、ポケモンGOをプレイするのも快適になりました。
ここ1年くらいはアプリが重くなって、Moto G4 Plusでの動作があまりスムーズではなかったんです。
まあG8 Powerでも時々カク付くのですけどね。
バッテリーは飛躍的に保つようになりました。
休みの日に1日外でポケGOやっても、モバイルバッテリー不要です。
G4 Plusだと必須でしたけどね。
G8 Powerは本当に減らないです。
指紋認証も認識率が格段に向上しており、背面に指紋認証の部分があるので、ぱっと端末を取って人差し指をそのまま当てて、サッと画面を開いてくれるので、非常に便利です。
iPhone7 Plusの親指指紋認証よりも楽です。
カメラは3眼レンズで、マクロが綺麗です。
GPSの精度もいいようで、カーナビは今までiPhone7 Plusを使ってましたが、Moto G8 Powerを使うようになりました。
ま、一言でいうと、お薦めです。
2020年7月26日日曜日
Alive The LiveシリーズでJohn Sykesのライブアルバムを
Alive The Live
行き付けの浪速は日本橋のCDショップのRockコーナーでは、大々的に棚を作って販売されていました。
いきなり何十枚も買えないので、John Sykesのライブ2枚を買って来ましたが、音質はなかなか良好です。
ファンならお金出して買う価値はあると思います。
2020年7月24日金曜日
SDカード各種の速度比較
2020年7月23日木曜日
秀吉の活 / 木下昌輝
600ページの超大作ですが、あまりにも面白いは、文章のテンポが軽快でドンドン読み進んでいけるは、であっという間(4日間)で読み終えてしまいました。
史実をキチンと考証されている木下氏ですが、本作はかなり創作を入れている感じです。
まあ、織田家で出世する以前の藤吉郎に関する正確な資料なんて存在しないから、想像で書いても「これが史実だ」と言われれば、反論もできないですが(笑
後書きで「自分なりの太閤記を書こうとしても、すでに多くの先人によって有名なエピソードや戦は使い倒されている」として、これだけ様々な作家に書かれている豊臣秀吉という人物は、もう独自のアイデアで描く余地がない中で、氏はしっかりと新しい木下昌輝独自の秀吉像を構築していることを賞賛されていますが、私も全く同じ感想を持ちました。
これは戦国時代小説が好きな方は、是非読んでおくべき一冊です。
2020年7月18日土曜日
桂太郎――日本政治史上、最高の総理大臣 / 倉山 満
2020年7月6日月曜日
生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像 / 田口善弘
2020年6月28日日曜日
腸内細菌の逆襲 お腹のガスが健康寿命を決める / 江田証
2020年6月21日日曜日
鬼門の将軍 平将門 / 高田 崇史
2020年6月14日日曜日
星系出雲の兵站―遠征― 4 / 林 譲治
2020年6月8日月曜日
ぷろぼの 人材開発課長代理 大岡の憂鬱 / 楡 周平
2020年6月4日木曜日
死者の復活 傭兵代理店 / 渡辺裕之
2020年5月31日日曜日
2020 / VanDenBerg
VanDenBerg名義では35年振りですが、その間に色々やってるから、そんなに長い気はしません。
ちょっと前(といっても2014年だから6年も前か)にMoon Kings名義でアルバムリリースしてますけど…そっちはなぜか買わなかったのです。店頭試聴して、なんか違うって思ったからかなぁ…。
今回は試聴もせずにAmazonでポチッとな。ヴォーカルが、またRomeoかぁって思ってましたが、上手いんだから仕方ないやね。これ聴いたら、納得せざるを得ないです。
にしても、もろに80年代を思い起こさせるEuropean HR/HMで、これはええは〜。もろに好みのツボを突かれてしまったよ。
2020年5月29日金曜日
深宇宙ニュートリノの発見 宇宙の巨大なエンジンからの使者 / 吉田 滋
2020年5月5日火曜日
MMT〈現代貨幣理論〉とは何か 日本を救う反緊縮理論 / 島倉 原
Amazon Kindle Unlimitedで、週刊実話が読めるのですが、それに経済評論家の三橋貴明氏のコラムがあり、そこでMMTの解説をされています。
事前にそれを読んである程度の基礎知識があったので、何とか本書の内容を理解することができましたが、いきなり本書を読んでいたら到底理解できなかっただろうなと思います。
MMTでいう貨幣の概念を理解するのが難しいのは、殆どの人が兌換紙幣時代の貨幣概念のままで、物々交換での価値観でしか貨幣価値を考えられないからです。
貨幣発行元(通常は政府の中央銀行)に対する信用に基づく「信用貨幣」というのが、このシステムに世の中が切り替わってから長いのに、兌換紙幣からの切り替えがスムーズだったために、価値観が根底から変わったことに誰も気が付かないまま今に至っているわけです。
日本の財務省がことある毎に「1000兆円の借金」ということを言いますが、貨幣発行権を持つ政府の負債と、一般民間人/企業の負債の意味が全く異なるので、借金というのは全くの嘘です。
政府の負債は返済する必要のない負債なのです。
例えば、誰もがお財布に入れている「日本銀行券」というのがありますが、あれは「日本銀行は、この券を所持している人に額面の借金をしています」という借用証書なのです。
実際、紙幣や硬貨として発行された貨幣は、日本政府の負債として計上されています。(ざっと100兆円)
この負債である紙幣を、日本銀行や政府に突きつけて「この借金を返せ」という人がいますか?
いませんよね?
残りの900兆円にしても、日本銀行の口座預金の残高という形で発行された貨幣なので、やはり誰も「この借金を返せ」とは言いません。
だって、政府の負債は、そのまま一般民間の資産になるからです。
本書ではこの辺りの仕組みを解説されていますが、これが日本人全体に正しく理解されたら、財務省の嘘がばれるので、財務省とその取り巻き(御用マスコミ)はMMTを必死で否定しています。
官僚の嘘に惑わされないように、国民の皆さんはきちんと勉強をしましょう。
2020年5月1日金曜日
iPad Air3に買い替えました
iPadは3月がモデルチェンジすることが多いので、様子を見てましたが、コロナ騒ぎのせいか、Proの新型が発表されただけで、無印iPadやAirは新型の発表はなし。
で、1番廉価な無印iPad現行品を購入しようかなと思ったのですが、これはCPUがA10とちょっと古いので、OSサポート期間が短そうなので、あまり長く使えないんじゃないかという気がして、躊躇して…。
AirだとA12なので、長く使えそうだけど、ちょっと価格差もあるなぁ…と思っているところに、整備品にAir3代目の在庫が出て来まして、無印新品と1万円程しか違わないので、もうこれだろう!と決断。
すぐに配達されて来ましたが、初期設定の移行も、古い初代AirとBluetoothで繋げて自動的に完了。まあ、途中でApple IDのパスワードは入力しましたが、簡単になりましたねぇ。
SafariのURL解決の速度が瞬足、表示も瞬時で、劇的に高速になってますね。
まあ、製品的に6年以上の差があるから当たり前でしょうけど。
画面も色表示が広帯域になったせいもあって、写真の色が非常に綺麗です。
ORDINARY MAN / Ozzy Ozbourne
3月に発売になっていたのですが、いつもCDを買いに行く大阪日本橋のCDショップに行く機会がなく、仕方なしにAmazonに頼ろうとしたけど、在庫なし入荷未定で待たされて…やっと手元に来ました。
10年振りのスタジオアルバムなんですね。あまりそんな気がしないけど、合間にBlack Sabbath復活があったせいか。
前作ではギタリストにGus G.が起用されましたが、今回はプロデューサーのアンドリュー・ワットがギタリスト兼任で参加してます。
Zakっぽい弾き方をしてるのは、意図的にそうしてるのかな?
エルトン・ジョン卿が参加してる曲もあったり、これまでとは一味違う雰囲気を出してます。
2020年4月22日水曜日
日本人が誤解している東南アジア近現代史 / 川島 博之
亜細亜の歴史を、日本人が知っているかというと、殆どの人は「知らない、興味もない」だと思います。
しかしこれからの時代、知らないでは済まされないので、ある程度の知識は持っておくべきだなと思い、手に取りました。
現代日本人が最低限知っておくべき常識が、本書には書かれていると思います。
お薦めです。
2020年4月14日火曜日
天皇がいるから日本は一番幸せな国なのです / 倉山 満
この本のタイトルのようなことをいうと、国粋主義者だ!軍国主義者だ!などという人も多いですが、日本が世界でも犯罪が少なく国民が安全に暮らせる国である理由を、真面目に調べていくと「天皇がおわしますから」という結論になります。
共産主義国家の工作員によるプロパガンダ工作により、大日本帝国憲法が立憲君主を謳った憲法であることを、今の日本国民は理解していません。
現行憲法も立憲君主を掲げていますが、その意味を正しく理解して運用しようとしている人も、殆どいません。
むしろ曲解して、天皇制を自然消滅させようとしている官僚役人の方が多いんじゃないでしょうか。
流石に今はもう共産主義が一番いい民主主義制度だと思っている人はいないでしょうけど、共和制こそ一番という人はまだ大勢います。
が、現実の世界の共和制国家と、立憲君主国家を比べると、立憲君主制を採用している国家の方が安定で平和な生活を送っていることが分かります。
現実よりも理想に生きている(悪い言い方で「頭の中がお花畑」)人達は、そういう話は聞こうとしないでしょうけどね。
まあ、騙されたと思って、一度本書を始めとして倉山氏の著書を読んでみてください。
2020年4月6日月曜日
敵の名は、宮本武蔵 / 木下 昌輝
Amazon Kindle Unlimitedに週刊大衆がリストに入っているのですが、木下氏はそれに歴史の史実を資料に基づき考察するコラムを書かれています。
週刊大衆 2020年4月13日号[雑誌]
本書での佐々木小次郎は、そのコラムで述べられている史実を元に描写されています。
その史実に忠実な部分に、面白い虚構を乗せていくのが小説家の腕の見せ所なのですが、本書は見事に史実を興味深く面白く脚色されています。
いや、本当にこの方は上手い時代小説を書きますよ。
歪められた古代天皇 『古事記』『日本書記』に隠された真実 / 家村 和幸
前半は秀真伝えのぱくりかいな?という感じですが、著者の解釈によるストーリーがただひたすらと、根拠を明示することなく書かれているので、これ読んで著者を信じる人はほとんどいないんじゃないかという書き方です。
内容に関して、これが真実が只の妄想かを判断する材料が、私にはないのですが、普通に読んだら誇大妄想もいいとこと思われるでしょうね。
2020年3月29日日曜日
なぜ韓国人は借りたお金を返さないのか 韓国人による日韓比較論 / シンシアリー
韓国・朝鮮人が約束を守らない(約束は守らせるもので、守るものではないのだそうですが)とは聞いていましたが、借金も平気で踏み倒すんですね。
中国人でも、そこまでの図々しさはないと思うんだが…同じなのかな?
まあ、そういうメンタリティの国を相手に、保証金や賠償金をいくら払おうとも意味はないということですね。
2020年3月24日火曜日
米の日本史-稲作伝来、軍事物資から和食文化まで / 佐藤 洋一郎
米の歴史というのは、実は今でもよく分かっていないことが多いんですよね。
未だに水田稲作は半島経由で列島に伝えられていると信じている人が大半ですが、本書では大陸北部から遼東半島経由で朝鮮半島に稲作が到達した北周りルートを明確に否定されています。
元々は熱帯地方の植物である稲が、寒冷地を経由して到達するのは考えられないからです。
日本人の感覚として、大韓民国の首都でさえ経度が新潟や仙台と同じくらいで、冬になると激寒であるということを思い起こせないんでしょうね。
ましてや北朝鮮の首都で、朝鮮王国の首都でもあった平壌は、秋田辺りの経度です。
今でこそ品種改良で、そのような寒い地方でも育つ稲がありますが、古代にはソウルでさえ稲が育つことは無理だったはずです。
本書で興味深かったのは、古代の精米の話。
稲の穂から籾が付いた状態で米粒を取り外した後、籾を取り除くのをどうするか?
臼と杵で突いて籾殻を外したらしいのですが、その方法だと今でいう「玄米」にはならず、半分精米された外皮が一部剥けた5分付きみたいな状態になるんだそうです。
籾殻だけを綺麗に取り除くというのは、ごく最近の技術だそうで。
そうなると、平安後期辺りの物語に出て来る「強飯」とか「姫飯」は、今まで「玄米を蒸したご飯」と「白米を炊いたご飯」という認識だったのを、考え直さないといけませんね。
弥生時代には、米は玄米で蒸して調理していたと思っていましたが、5分付きくらいなら普通に炊いて調理できます。
その他色々と興味深い話が満載で、日本の歴史に欠かせない稲から、日本の歴史の裏側が見えてきます。
とはいえ、逆に稲/米の謎がより増えた部分もありますが。
2020年3月20日金曜日
【くるまのおと】SkyActive-X搭載のマツダ3セダンに試乗してきました
マツダ3セダンの方で試乗しました。
武漢ウィルス騒ぎで、ディーラーに訪れる人も激減しているそうで、決算期の2〜3月は本来なら売上を伸ばさなければいけない時期なのに、売上が伸ばせなくて苦慮しているようです。
まあお陰で通常の試乗に比べるとたっぷりと時間を掛けて試乗することができましたが。
ボンネットを開けただけだと防音カバーが掛かっていてエンジンは見えないのですが、カバーを外すと大量に付与された補記類を確認できます。
カバーを付けた状態と外した状態では、音の大きさが格段に違い、防音効果のよさを体感できます。
で、走り出したわけですが、マイルドハイブリッドも付いているのですが、街中を低速から中速で1,500〜2,500rpm程度で流しているだけだと、まあ普通ですね。
スムーズでアクセルに即反応する尽きのよさはありますが、普通のガソリン車に比べて特別違いを体感できるかというと、そこまでの差はないと思います。
たぶんディーゼルターボの方が、おお!という力強さを体感できます。
空いている時にアクセルを床まで踏むと、一気に6,200rpmまで吹け上がってシフトアップする感じは、ガソリンのレスポンスとディーゼルの力強さを合わせ持ったSkyActive-Xの特徴を確認できます。
ATなので、レッドゾーンが始まる6,900rpmまで回してくれないのが残念。
マツダ3発売直後にガソリンのハッチバックの方に試乗させて貰っていますが、セダンはそちらに比べると足回りが上質に感じます。
硬く締まった足回りのセッティングなのですが、段差や目地でのショックが、一段と柔らかくいなされて、乗り心地はよくなっています。
でも全体的に柔らかいという感じではないので、評論家さん達が「高級車っぽいのに、この乗り心地は今一つ」と酷評するのも分からなくはないです。
でもこれにそういう文句を付けるんなら、独逸の高級車にもちゃんと文句付けろよ、って思いますけどね。
【メンテナンス日記】2台目のDemioは2回目の12ヶ月点検
但し、スマートキーの電池が予備を含めた2本共に「弱っているので交換をお勧めします」とのこと。
ディーラーで交換すると「交換工賃込みで800円掛かります。」とのことで、「電池をお近くで購入されれば200円くらいですので、ご自分で交換されるのであれば、そちらの方がお安く済みます」というお薦めに従い、ディーラーを出たすぐ後に家電販売店に寄って電池(リチウム電池 CR-2025)を2個購入して、帰宅後に交換してみました。
交換方法はこちら↓のマツダ公式サイトにあります。
https://www2.mazda.co.jp/carlife/owner/manual/demio/dj/edko/contents/05040100.html
にしても、結構強引な方法で開けるんですねぇ。まあ簡単といえば簡単ですが。
2020年3月17日火曜日
日本史の謎は地政学で解ける / 兵頭二十八
軍事研究家(という言い方でいいのかな?)の兵頭氏による日本史の解説です。
所謂歴史の専門家の方々にはない、気候変動による東西の力関係の動きや、兵站を考慮した実際的な解説は、読んでいて非常に納得のいくことばかりです。
残念なことに、現代の政治家やお役人さん達にも、こういう視点が完全に欠けているんですよね。
2020年3月9日月曜日
神の時空 京の天命 / 高田 崇史
本シリーズ最終回です。
にしても、こういう終わり方は…もうちょっと盛り上がりを期待させる展開が進んでいたのに、いきなり大英断になった感じで、最後はあれ?となってしまいました。
それはさておき、現代の日本でも初詣には殆どの人が出掛けて願掛けするわけですが、神様に願い事を頼むばかりで、尊敬・畏敬の念など感じられません。
宮本武蔵の独行道というのに「仏神尊し、頼みにせず」というのがありますが、そういう念を全ての人に抱いて戴きたいと、本作を読んで改めて思います。
星系出雲の兵站-遠征-3 / 林 譲治
快調なペースで書き下ろし発刊されている本シリーズ。きっと売上が好調なんでしょうね。
実際、話が進めば進む程、面白さが増してきます。
今回は、あまり兵站の話は出て来ません。皆無ではないですが。
人類と同じ考え方をするとは思えない未知の存在に出会った時にどうすべきか、を示唆してくれています。
とはいえ、欧州人が亜細亜大陸や亜米利加大陸へ乗り込んで行った時は、こういう感じでお互いに相手のことを探り合いながらの攻防だったんでしょうね。
2020年3月3日火曜日
福野礼一郎あれ以後全集8 / 福野礼一郎
7巻が昨年3月半ばに発刊されているので、11ヶ月程のインターバルで発刊されたことになりますね。
2014年11月25日から2015年12月15日までの13ヶ月間の取材で、複数の雑誌に掲載された記事をまとめています。
カーグラ連載の「クルマはかくして作られる」の記事も含まれているので、これまでの写真をたっぷりと使った豪華本はもう望めないということですね。
個人的には防音材料が今では非常に高性能なものになっているのを知り、これをスピーカーボックスに使ったらどうなるんだろうと興味が湧いてしまいました。
今のところ、この防音材料メーカーがオーディオメーカーに売り込みに行っている気配はありませんが…。
また、最近テレビ広告などに出て来る「素材の会社エージーシー」ってなんじゃらほい?と思っていたら、Asahi Grass Co.Ltd.の略号でA.G.C.なんですね。
アサヒガラスと言われれば直ぐに分かったんですが、ガラスだけでなく色々な素材を製造するようになったから、エー・ジー・シーに社名変更したようで。
にしてもCがCo.Ltd.の略なら、AGC株式会社だと「株式会社」が被ってるんじゃ??エージーだと語呂が悪いってのは確かですが。
2020年2月25日火曜日
ワン・モア・ヌーク
技術の進歩により、個人が核爆弾を製造するのも不可能ではない時代になりつつあります。
原子力発電用の低濃度プルトニウムでも核爆弾が製造可能な技術を開発した、という仮定の基に物語は進みます。
具体的に実在の半導体メーカーの名前が出て来るから、「え?もうそれ製造されて販売になったのか?」と思わされてしまいましたが、作者が本作を執筆中の予測で物語の年代には出ているだろうという予測で書いていたみたいですね。
残念ながら、スマホに搭載可能な原子時計は、まだ開発途上で後5年くらいは掛かる模様です。
まあその前に、原子爆弾を作るには充分小型で廉価な原子時計ユニットが発売になりそうですから、本書の技術が絵空事でなくなる日は近いのかも知れません。
#その場合でも、本当に低濃度プルトニウムで核爆発を起こせるのかは不明ですが。
でも本書の一番の問題は、一般の人々の放射能とか核とかについての無知さから来る、デマやら迷信やらについてですね。
先日もとあるテレビ番組で、福島第一原発に蓄積されたトリチウム(三重水素)の海洋放水について討論があったのですが、パネラーの知識人として出ている人達の何名かはトリチウムに関する知識ゼロで、「何だかよく判らないけど放射性物質を海に流すなんて気持ち悪い」程度のレベルでした。
経済とかの専門分野では有能な方でも、こと放射能になると知識がない、というのが日本の現状。
太平洋には大量のトリチウムが自然状態で存在していて、常温核融合が実現できれば燃料のトリチウムは太平洋からいくらでも抽出できて永久的になくならない、といわれているくらいなのですが、こういうことも一般の人は知らないんでしょうね。
「放射能レベルをゼロにしろ」という人も世の中にはいるんですが、そういう人がラドン温泉を愛用していたら、笑うしかないですよね。
信長の革命と光秀の正義 真説 本能寺 / 安部 龍太郎
「真説」と銘打たれているものの、決定的な資料があるわけではないので、氏の推定でしかないのはしょうがないですね。
まあタイトルは作者が付けるのではなく、出版社が勝手に付けたりすることが多いそうなので、「真説 本能寺」の部分は出版社が勝手に付けたのかも知れません。
実際、本文では「これが決定的な理由だ」というような断定は一切されておらず、公開されている資料を丁寧に解説し、結論に至までの道筋を極めて論理的客観的に説明し、そして氏の推理した結果を提示されています。
歴史家を称する人の多くは、こういう説明を殆どしなかったり、資料も自説に都合のよい部分だけをつまみ食いして、都合の悪い部分は知らんぷりしているものですが、氏の場合は自説に不利な資料の記載などもキチンと提示されていたりするので、信憑性が高くなるわけです。
物事を研究する人は、歴史に限らず、このようにありたいものです。
2020年2月16日日曜日
二十二社 朝廷が定めた格式ある神社22 / 島田 裕巳
神社に関する豆知識かと思って買いましたが、割と深い内容になっています。
たぶん、ある程度の日本の古代の神々に関する基礎知識がないと、読んでもなんこっちゃということばかりなので、万民にはお勧めしかねます。
まあ平安時代の朝廷が、どういう根拠で社格を決めたのなんかは、現代人の常識ではすっかり分からなくなっているので、深く考えてもしょうがないと思うんですけどね。
仏神尊し、只敬うのみ。
機巧のイヴ 帝都浪漫篇 / 乾 緑郎
まだ続きが出て来るとは思わず、書店の店頭に並んでいるのを見たときはちょっと驚きました。
昭和初期の頃を思わせる時代と世界の設定になっています。
こういうのを読む度に、日本人と西洋人の機械に対する感情の入れ込み方は、根本的に違っているんだろうなぁと思ってしまいます。
たぶん、西洋人的にはこういう感情を機械に持たせるようなことはしないので、こういう話は日本人にしか作れないんだろうなと。
2020年2月10日月曜日
殺戮の罠-オッドアイ / 渡辺 裕之
氏の作品を上梓するペースの速さは、相変わらずですね。
オッドアイ・シリーズの5作目です。
自衛官の定年退職は、国家公務員なので一律55歳定年かと思ってましたが、階級によってちょっとずつ差があるそうで。
尉官が54歳定年だそうですが、早過ぎるんじゃ?いや、体力的にきついからなのかな?
それとは関係なく、主人公は今回も大活躍です。
警視庁の捜査官と自衛隊中央警務隊の捜査官の二足の草鞋を履かされる羽目になっています。
日本のお役所は、縄張り意識が強烈なので、実際にはまずあり得ないことですけどね。
しかし、犯罪捜査に縄張り意識を持ち込んではいけないと思うのですが…何よりも犯人逮捕と犯罪撲滅を目指すべきのはずが、手柄を立てること優先ですからね。
本来なら民事事件で刑事事件にならないものを、無理矢理刑事犯罪に仕立て上げようとし、拘留期間中に立件できなければ別容疑で再逮捕して拘留期間を延ばすなどは、絶対にあってはいけない(欧米先進国だと絶対に裁判所が認めない)ことなのですが、日本の検察はそれを当たり前のように行っていますしね。
2020年2月2日日曜日
文在寅政権の末 / シンシアリー
今回は文在寅についての巻です。
今の韓国政権は、文在寅が大統領になってから親北勢力で側近を固め、内閣は北朝鮮の首領様の小間使いのように見えます。
その割には、北朝鮮の態度が反南朝鮮のように見えるのは、何をやっても南は北に逆らえないと思っているからなのか、今の首領様がお父ちゃんから南朝鮮に放った草(英語でいうSleeper、親子複数代に渡る潜入工作員)のことを教えて貰っていなかったのか…。
そういう人物を大統領に選んでしまう大韓民国というのは…何ともいいようがないですね。
嘗て大日本帝国が朝鮮半島を支配下に置いたのは、朝鮮王国が露西亜や志那の侵略の防波堤として役に立たないどころか、王妃が露西亜に国を売ってでも自分達で権力を握ろうとしたため、列島の安全保障を確保するためには半島を支配下に置くしかなかったからです。
第二次世界大戦後、半島は北が共産圏、南が資本主義圏に分かれて、韓国は共産主義による半島や列島が侵略への防波堤の役割を、在韓米軍と共に担っています。
が、朴政権は中華共産党に尻尾を振り、文政権は親北と親中で在韓米軍を追い出そうとしており、大韓民国を共産圏に組み込もうとしています。
日本に取って、韓国が共産圏に組み込まれ、在韓米軍が追い出されて、代わりに共産党解放軍が入り込むことになるのは、悪夢以外の何ものでもありません。
大韓民国国民が、もっと半島の周りの現実をしっかりと見つめて認識してくれていれば、今の日韓関係の軋轢などは生じないんでしょうけど、韓民族半万年の歴史という妄想を本気で信じている人達は、夢を見るしか能がないんでしょうね。
2020年1月29日水曜日
白村江 / 荒山 徹
荒山氏の小説を読むのは久しぶりです。
別に避けていたわけではなくて、新作が文庫で出てこなかったからで。
本書は、天智天皇がまだ皇子だった頃に、百済救済というか再興のために半島へ出兵した「白村江の戦い」を描いた物語です。
あまり世間では言われていないような気がしますが、この出兵は結構謎なのです。
・いくら倭国が親百済国だからといって、一度潰れた国を再建するために出兵するという動機が不明。
・唐と新羅を相手に戦ったにも関わらず、その後は盛んに遣唐使を送っており、戦をしたとは思えない良好な関係を保っている。
・新羅とも、戦の後は人が盛んに行き来し、良好な外交関係を保っている。
・担ぎ出された王子、余豊璋の行方どころか生死すらさっぱり不明。
・日本に残された豊璋の弟は、百済王(くだらのこしきに)の姓(かばね)と、現在の大阪府枚方市に小さいながらも領地を貰って日本の貴族になれども、子孫はいつのまにやら行方不明。
などなど。
また数万人(数十万人という説もあり)にもおよぶ大量の百済人難民を、倭国が引き受けてます。
当時の百済の国土面積と人口密度を考えると、戦乱で生き残った百済民のほぼ全員といってもいいくらいが、日本に流れて来ている。
#そういう意味では、百済の正統な子孫は日本人として生き残っているということになりますね。
氏の描くストーリーは、これらの謎をうまく説明してくれるのもので、実際にそうだったかも知れないと思われてしまいます。
ただ一つ、日本には豊璋の弟である、百済王子が残っていたことが書かれていなく、まさかと思いますが作者は知らなかったのか?
ちょっと気になったのですが、氏はこれまでの作品では、「百済」を「ペクチョ」、「新羅」を「シルラ」と現代韓国語読みでルビを振っていたと思いますが、本書では「百済」を「ひゃくさい」、「新羅」を「しんら」とルビを振っています。
当時の百済語や新羅語では、そう読んでいたという仮定で、そうされているのかなぁ?
半島の現代人はあまり認めてないようですが、百済語、新羅語、高句麗語は別々の言語で、現代朝鮮語/韓国語ともまた別系統の言語です。
#新羅語が現代朝鮮語/韓国語の母語の可能性はありますが…後に高麗に攻め滅ぼされるわけなので、高麗語こそが母語として現代の半島の言語になったはず。
また本書では、百済と高句麗は大陸北東部の民族の国であるのに対して、新羅こそは韓半島に古くからいる韓民族である、という新羅人の主張が書かれています。
現代の半島の学者さんは、百済や高句麗も韓民族であると主張されているようですが、この認識の方が正しいはずなんですよね。
2020年1月21日火曜日
七夕の雨闇: ―毒草師― / 高田崇史
毒草師シリーズを買い損ねていることに気が付いて、先のパンドラの鳥籠: ―毒草師― (新潮文庫)
なので一部意味不明な部分があったのですが、ちゃんと順番通りに読んでいれば、もう少しスムーズに読めたかなと思います。
両巻ともに、古代天皇家の謎に迫っています。
とはいえ、それが事実かどうかは確かめようがないですけどね。
パンドラの鳥籠: ―毒草師― / 高田 崇史
Blogにレビューを書いていないので、てっきりまだ読んでいないと思ったんですが、どうも読んだ覚えがある…おかしいなぁ。
Q.E.D.の外伝ではなく、毒草師として正式にシリーズになった第一弾になります。
ちょっと暴走しすぎじゃないの?と思うところもあるのですが、今後のシリーズで徐々にはっきりとして来るのでしょうね。
本作だけでなく、この次の七夕の雨闇: ―毒草師― (新潮文庫)
2020年1月16日木曜日
三体 / 劉 慈欣
中国(台湾の中華民国ではなく、中華人民共和国の方)の作家による、超長編SF小説です。
ヒューゴ賞を受賞したとのことですが、原著が英語以外で書かれた小説としては初の受賞だそうで。
日本のSF小説でも、受賞できそうな作品は結構ありますけど、英訳されて世界的に発売になっている小説が殆どないからですかねぇ。
本国だけでなく、米国でも大ヒットした話題作ですが、やっと正式な日本語訳で発刊されました。
三部作だそうですが、第二部の日本語訳は今年発刊予定だそうです。
題名を聞いたときに、数学上の大問題「三体問題」についての小説かなと思いましたが、一応それが主題になっています。
但し、三体問題の完全に解けたというのではなくて…以下はネタばれになるので省略(笑
メインの主題は、人類の存亡にあります。
冒頭で共産党政府が国民党政府を、大陸から追い出した後に行われた「文化改革」の弾圧の様子が書かれています。
こんなこと書いて作者はよく生き延びられたな、と読んだ時には思いましたが、実際のところ元々は冒頭にあったこのシーンは、中国版では中程に移されているそうです。
文化改革は間違いだったと、共産党政府も今は反省しているようで、描くことは大丈夫みたいですが、流石に冒頭でいきなりは不味いと出版社が判断したとのこと。
ああいうことを本当に行っていたんだと思うと、共産主義というのが如何に恐ろしい思想なのか、よく判ります。
2020年1月12日日曜日
天使の腑: 警視庁特命捜査対策室九係 / 渡辺裕之
警視庁特命捜査対策室九係の第二段です。
主人公が中共へ渡って、米国ハリウッドのアクション映画さながらの活躍をします。
#作者もその辺りを登場人物に何度か「そんな米国映画みたいなことが可能だと」というような台詞を言わせてます(笑
中共政府が如何に腐敗した組織になっているかを描いた物語。
これがフィクションかというのが問題ですな。
鉄と日本刀 / 天田 昭次
自家製鉄という、刀匠自ら作業場に蹈鞴炉を構築し、古代刀を復元しようという試みをされている方が、その道のりを語った書です。
元々、日本刀の鍛錬についても、蹈鞴製鉄についても、元来「秘伝」というものなので、実は今の世には古の技は残っていません。
大正から昭和の始めに、作刀の技術が失われてしまうことに危惧を抱いた軍や政府の方々が、大変な苦労をされて、今の世に辛うじて伝わっているのです。
ゲームやアニメのお陰で、今の日本では日本刀人気が高まっていますが、その技を残し伝えるには、様々な理由から、今の日本では困難になっています。
その技を残していく大切さを、教えてくれる書です。
日本刀に興味がなくとも、日本文化の大切さを思う方は、是非ご一読下さい。
2020年1月3日金曜日
宇宙は無限か有限か / 松原隆彦
観測による結果についてよりも、数学的な考察に基づいて、宇宙が無限だったらなっているはずの姿を考え、それが観測結果に沿っているかどうかを検証して、宇宙が無限である可能性を探るという感じですね。
分かりやすく説明されているのですが、元々の問題がかなり難解なものなので、理解するのにはそれなりの基礎知識と素養が必要ですね。
オルバースのパラドックスというのがあるのですが、ン十年前に読んだSF小説に出て来て、以来宇宙が灼熱地獄でないのは何故か?ということに悩んでいたんですが、この本を読んで解決しました。
そのSF小説では、観測できる星の明るさを全部足したら宇宙は灼熱地獄になるはず、とあったのですが、それは嘘で、灼熱地獄になるためには星の数が全く足りない、というのが実際の結果だそうです。
小説だから、そういう嘘の前提を持ってきたのか、単に作者が勘違いしたのか、或いは作者が参照した論文ではそうなっていたのか、どれかは不明ですけどね。