2019年12月28日土曜日

対論! 生命誕生の謎 / 山岸 明彦・高井 研




地球上の生命誕生の謎を研究されているお二方の対談です。
深海火山のによる熱をエネルギーとして誕生した説と、地上の温泉で誕生した説の対決です。
アミノ酸が重合反応するためには乾燥する過程が必要だそうで、それ故温泉説を称えておられるようですが…そこから地球全体にどうやって広がったかの説明が付かないように思えるんですが…現代の温泉では少し離れた場所からも同じDNAを持つ細菌が検出されるのを、根拠に広がることは可能とおっしゃってるのですが…現代だったらヒトや野生動物が運んだ可能性大なのでは?

まあなんにせよ、未だに謎は謎のままで、生命が如何にして誕生したかは、確かなことはこれっぽちも分かってない、ってことですね。

2019年12月24日火曜日

朝鮮通信使の真実 江戸から現代まで続く侮日・反日の原点 / 石平



朝鮮通信使は、江戸時代における日朝平和の印と言われていますが、その実態は日本に対する朝貢使節であったことを説明されています。
確かに、朝鮮から江戸幕府への使節が度々遣わされていますが、逆に江戸幕府から朝鮮への使節は一度も遣わされていません。
但し、対馬藩が朝鮮に使者を派遣しているので、朝鮮側としてはそれを以て日本からの返礼使節ということにしていたのかも知れませんが。

その朝鮮通信使ですが、帰国してから日本での見聞記を発行しているそうですが、どれも日本の街並み広大で豪華なことに驚く様子がある反面、日本での式典の作法や日本人そのものを酷く貶すばかりで、石氏は朝鮮使節の人間性を問われています。
まあ、当時の朝鮮では、中原の偉大なる文明国「宋」の作法に如何に忠実であるかが、文明人としての常識であって、それ以外のものは一切認めないのが真実の儒教の徒なので、日本人が勝手に考えた作法など卑しい非文明人の証拠であると考えるのは当然なんですけどね。
そこから抜け出せた日本は、経済も工業も発展し、西洋文明に触れても直ぐに自分達のものにできたわけですが。

まあ、いずれにしても、半島の人達は朝鮮時代から何も変わっていないということですね。

2019年12月21日土曜日

蘇我の娘の古事記 / 周防柳



作者は名前と文体からすると女性なのかなと思いますが、柔らかな文章表現で読みやすかったです。
中心になる人物は、一応日本書紀などに名前が登場する百済系の渡来人なので、一応史実を元にはされているのですが、全体的に時代考証的にこれどうなのかな?と思うところが少なからずあって、その辺りはちょっと気になりました。
アイデアとしては面白いのですが、こういうことが実際にあったかも、と思わされるには、リアリティさが足りない感じで。
あくまで時代小説で、フィクションだと考えれば面白ので、時代考証を気にされない方にはお勧めです。

2019年12月12日木曜日

決定版 日本書紀入門――2000年以上続いてきた国家の秘密に迫る / 竹田 恒泰 久野 潤



竹田氏と久野氏の対談形式により、日本書紀の意義と成り立ちを説明したものです。
「入門」とはありますが、日本書紀の内容についての解説書ではありませんのでご注意を。

ウェストファリア体制 天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法 / 倉山 満



「人が人を殺してはいけない」というのは、日本では古代からの常識ですが、世界的に常識になったのはここ100年くらいのことで、半島の某国や大陸の共産主義国では未だに常識とはなっていません。
国際法とは氏が「やくざの仁義」というように、守らなくても力(軍事力や経済力など)があれば誰も文句は言えないのです。
日本人は、そういう意味で国際法と国内法の区別ができていないんですよね。

2019年12月5日木曜日

星系出雲の兵站-遠征-2 / 林 譲治



今回は人材育成についての話が出て来ます。
軍艦や輸送艦を大量生産することができても、それを操り運用する人員がいなければ只の鉄の塊にしか過ぎないのですが、優秀な人材を育成するというのは途方もない時間が掛かります。
現代の日本でそのことがちゃんと分かっている経営者って、一体どのくらいいらっしゃるのか。
#表向きは「人材育成を第一に考えてます」とか言うけど、実態は只の使い捨てだったりするわけでね。

本作の主要な登場人物の中に「兵站官」という、文字通り兵站を主任務にする人物がいます。
まあ題名に「兵站」とあるくらいなので、そういう意味では本作の主人公的な人物ですね。登場シーンはそう多くないですが。
その人が部下に「ひょっとして首を掛けてません?」と言われて、サラッと「管理者の首ってのは、そのためにあるんだ」と答えています。
有能な人は言うことが違いますよね。
世の中の管理職を称する人達の内、これを本気で言える人が何人いるだろうか?

2019年11月27日水曜日

血路の報復 傭兵代理店・改 / 渡辺裕之



「改」になっての2作目で、傭兵の召還 傭兵代理店・改 (祥伝社文庫)の続編になります。
こういうのを読むと、日本が如何に平和かというのがよく分かるし、一般の日本人が如何に平和ボケして隙だらけかというのも分かりますね。
スパイ天国になるわけだ。

2019年11月25日月曜日

QED ~flumen~ 月夜見 / 高田 崇史



天照大神と素戔嗚尊が生まれたときに、月読命も同時に誕生されているのですが、月読命はその後さっぱり古事記には登場しません。
「夜の食す国」を任されたということですが、「夜の食す国」は黄泉の国のことと、一般には解釈されています。
伊弉諾尊が命辛々逃げてきた黄泉の国の支配を、どうやったらできるんだろうか?という疑問が、私の頭の中に湧いて来ているのですが、本作では黄泉の国の解釈で話を進めてします。
生まれてすぐに黄泉の国へ送られたというのなら、「生まれてすぐに間引かれた赤子」ということを私は連想してしまうのですが、本作ではまた別の解釈をされています。
高田氏の説も、それなりに納得の行く説明ではあります。

本書のもう一つのテーマとして、秦氏が出て来ます。
秦氏が朝廷に散々食い物にされて、財産を奪われていく様を描いているのですが、それだけの財力を持っているのなら、朝廷に対抗して自分達が支配者になれたんじゃね?と思うのですが、何故か秦氏は全く抵抗することなく素直に従っています。
それが何故なのかは、本書では解き明かされていませんが。

2019年11月20日水曜日

残酷な進化論: なぜ私たちは「不完全」なのか / 更科 功



別に残酷ではありませんでした。
進化というのは、つまるところ、その時利用できる遺伝子を使ってその場を取り繕う、ということを繰り返しているだけなので、屋上屋に屋上を重ねるような構造になるのは致し方ないです。
でもはっきりいって、今の人類が造り出しているソフトウェアのシステムとかハードウェアの設計なんかも、既存のものを騙し騙し流用して転用してぐちゃぐちゃな状態になっているのを考えると、生物の進化による(身体の)設計変更の方が遙かにスマートで合理的になっていると思います。

本書を読んでいて、結構「へぇ〜」と思うようなことが少なからずあり、まだまだ知っているようで知らないことがあるなと思いました。

人間の眼球が、視細胞の光を感じる側に神経細胞が張り巡らされていて、光を取り込む邪魔になっているのは、割と知られている話(面白いことにデジタルカメラの撮像素子も、当初は同じような構造)ですが、その方が眼球が小型にできるんだとか。
眼球が大きくなると頭が大きくなり重くなるので、鳥類なんかは断然不利になるんですよね。
人間も脳が大きくなって頭が重くなったので、少しでも軽くするために眼球が小さくなる方を選んだんでしょうかね?

日本人は牛乳の乳糖を消化する酵素が大人になると生成されなくなって、そのせいで牛乳を飲むとお腹がゴロゴロいうというのもよく知られていると思いますが、実は日本人でも成人しても乳糖の消化酵素が出続ける人が結構いるんだそうで。
また成人して乳糖消化酵素が出なくなる人でも、完全になくなるわけではなくて、幼児の1/10くらいは出るので、ヨーグルトやチーズは消化できるとか。
こういうのを聞くと、「日本人は昔から乳製品は食べていなかったから、一切取るべきではない」というのが、只の思い込みから来る嘘ってことになりますね。

まあ、そんな感じでなかなか面白かったです。

2019年11月16日土曜日

大論争 日本人の起源



色々な面から日本人の起源を調べておられる学者の方々による、最新の学術調査についてを報告したものです。
けど、まあ結論からいうと「よく分からない」ってことですよね。
これだ!というような名言はどなたも避けられていて、まあ日本は酸性土壌のせいで、古い時代の人骨なんかは分解されてしまって残らないから、仕方がないことではありますが。

2019年11月11日月曜日

宇宙の謎 暗黒物質と巨大ブラックホール / 二間瀬 敏史



つい先頃、ブラックホールの直接撮影に成功したというニュースがありましたが、そのブラックホールについて分かりやすく解説されている書です。
しかし未だに、私はブラックホールが出来上がる過程が、どうにも納得できないんですけどね。
実際のところ、宇宙物理学の先生方にも、実はよく判ってないみたいですが。
特に銀河系(我々のいる天の川銀河だけでなく、宇宙全体に存在する一般名詞としての銀河系)の中心には、超巨大ブラックホールが存在するのですが、そんなどでかいブラックホールが生成される過程も、未だによく判ってないそうで。
小さいブラックホールが一杯集まってできたとすれなら、宇宙には小さいサイズから超巨大サイズまでの色んなサイズのブラックホールが、連続的に存在するべきなのに、現在の観測では、中間サイズのブラックホールが殆ど見つかっていないので、矛盾する。
また138億年前の銀河系が発見されているので、超巨大ブラックホールは宇宙ができた(つまりビッグバン)時から、(宇宙の年齢からすれば)ほんの僅かな時間で既に存在していたことになりますが、そんな短い時間で超巨大サイズになる仕組みが分かっていません。
この本を読んでいて、なにげに、ビッグバンの時に既に超巨大ブラックホールはあったんじゃないか?という気もします。
でもそれだと宇宙の背景電波の均一性が説明できなくなるんですよね。
全く、科学が発達すればすれ程、謎が増えて行く。

2019年11月6日水曜日

【くるまのおと】MAZDA MAGAZINE発刊




行き付けの書店でクルマコーナーを眺めていたら、置いてありました。
マツダ人気も専門誌が発刊されるまでになったか、と思っていたら、既にMAZDA FANBOOKというのが3年前に創刊されてました。
この出版社の書籍は、あまり店頭に置かれていないので、見落としてましたね。

逆説の世界史 3 ギリシア神話と多神教文明の衝突 / 井沢 元彦



第3巻では仏教とギリシャ神話という多神教についての考察です。
ギリシャ神話は多神教ですが、キリスト教という一神教に駆逐されてしまいました。
#ついでに古代ギリシャ文明を築いた人々も、キリスト教を信奉するローマ帝国に滅ぼされましたが。
対してインドでは仏教こそほぼ壊滅状態ですが、その元になった多神教であるヒンズー教が根強く残り、キリスト教国である大英帝国の支配に対しても屈せずに残り続けています。
#大英帝国はインド人を滅ぼしたりはせずに、絞り取るために生かし続けたのですけどね。
その違いはどこにあるのかを考察されています。

それにしても、今のギリシア国の自称ギリシア人は、古代ギリシャ文明には何も関わりがないのに、丸で自分達の祖先が偉大なる古代ギリシャ文明を産みだしたかのような振りをしているのは、どうなんだろうか?
近代オリンピック復活の時には、キリスト教徒である現代ギリシア国民は「そんな邪教の祭典を行うなど、とんでもない」と拒否したそうですが、今ではすっかりそんなことなど忘れてしまったんでしょうね。

インドも仏教発祥の地と言われていますが、お釈迦様が生まれたのは現在のネパール国領土になっており、インド人というのは間違いです。
お釈迦様の思想はヒンズー教がベースになっているから、文化的にはインドなんでしょうけどね。

2019年10月29日火曜日

【くるまのおと】福野 礼一郎 の クルマ論評 4



全国一千万の福野礼一郎ファンの皆様、クルマ論評の4巻目がやってまいりました。
雑誌の連載記事にかなり加筆がされており、雑誌には大人の事情で書けなかったことを、色々とあからさまに書かれておられます。

それにしても何ですね、パワステが電子制御になってから、油圧の時とは比べものにならないくらいにステアリングの重さを自由に設定できるせいか、パーキングレンジの速度では「小指一本で回せる」くらい軽い設定にするのが流行なんですかね?
福野氏が何度も指摘されていますが、そんな軽いステアリングは危ないということを、日本の開発者は分からないんでしょうか?
日常的にクルマを運転していれば、分かると思うんだが…。
電車通勤で普段はクルマに乗ることないにしてもねぇ。
最近の日本の自動車メーカーの開発車には、運転免許を持っていない人もいるという噂ですが、そういう人が「とにかく軽くしろ!」とパワステメーカーに指示しているんでしょうかねぇ…。

2019年10月22日火曜日

【くるまのおと】トヨタの改革はまともなクルマを生み出せるようになるのか?

ITmedia ビジネスに連載の池田直渡「週刊モータージャーナル」を毎週拝読させて戴いておりますが、今週はこんな話題です。
ヴィッツ改めヤリスが登場すると、世界が変わるかもしれない話
豊田明男社長になってからのトヨタは、開発者インタビューを見ても、他メーカーとの提携の話にしても、今までのトヨタとは明らかに違うなという話のオンパレードです。
TENGAと称するプラットフォーム改革で、トヨタのクルマがよくなっているという話も出て来ました。
明男社長の改革が始まって、これまでのコストだけを考えたクルマ造りから、走りを楽しくを標榜して一から開発されたクルマが世に出始めたわけです。

で、今回のヤリスの発表。
骨格モデルを見て、驚きました。
運転席が前輪と後輪の真ん中にあるのです。
先日発売になったカローラも、よくみたらそうです。
これまでのFF車では、普通はやらないことなのです。
何故かというと後席と荷室が狭くなって、ユーザー(と評論家)から「狭いじゃないか!」と文句が来て売れなくなるから。
それを敢えてデザインと走り優先でやったのが、マツダのSkyActiveなのですが、トヨタも走りのために後席と荷室を犠牲にして来ています。
これをやれるというのは、そうとう本気で走りを大切にして基本からキチンと造り込んでいる証拠なのです。

トヨタのディーラーなんて、30年以上前にスターレットがFRからFFになるというのを聞いて、試乗に行った時以来(いや、その直後にMR2の試乗に行ったことがあるか)なのですが、これは是非一度行って試乗してみなければ!と気になっています。
Demio改めマツダ2以上のものになっているでしょうか?

13歳からの「くにまもり」 / 倉山 満



即位礼正殿の儀が無事に終わりました。
これからの日本をどうしたいか、国民一人一人が真剣に考えていかないと、本当に日本は滅亡への道に進むばかりです。
何故って、本書を読めば分かりますが、日本という国を牛耳っている官僚が、自己の利権のために日本を滅ぼそうとしているからです。
滅んでしまうと利権も何もありはしないのに、それもわからんような連中が行政を欲しいままにしているのだから、どうにもなりません。
現行の日本国憲法はもちろん、例え大日本帝国憲法の下でも、天皇がいくら国民の安寧と幸せを祈られようとも、官僚や政治家に対して何かをできないようになっているので、官僚は好き放題です

上皇陛下が「譲位」と表現され続けたことを、官僚と政治家が勝手に「退位」と言い換える。
このことの意味を皆さん、よく考えて下さい。
法科を卒業したけど、経済のことも貨幣理論のことも知らない連中が、何故か戦前からずっと大蔵省/財務省に入省するという慣例になっており、大蔵省/財務省には経済の専門家がいないという現状。
そんな政府に誰がしたのか?

日本は法治国家なので、国会議事堂前でいくらデモしても、国会決議は変わりません。
変えたいなら、自分が政治家になり新しい政党を作り、自民党政権を打破し、官僚政治を改革するしかありません。
でなければ、せめて選挙の投票はキチンとしましょうよ。

2019年10月17日木曜日

韓国 堕落の2000年史 / 崔 基鎬



解説を井沢元彦氏が書かれていて、著者のことを評価されているのですが…それでも読んでいてやはり韓国人は韓国人でしかないな、と感じさせられる箇所が多かったです。
そもそもタイトルからして、韓国(大韓民国)は70年の歴史しかないし、朝鮮王国からとしても600年の歴史しかないわけで、2000年の歴史など妄想でしかない。
朝鮮王国にしても、支配者層である王族や両班と、被支配者層の奴隷階層とは間違いなく別の民族なわけで、日帝支配になって身分制度がなくなって朝鮮民族として1つの民族になれたわけだから、韓民族の歴史はそれ以降だと思うんですよね。
半島の歴史が2000年でも、そこに現在住む民族がずっと変わらず同じなわけではないです。
朝鮮半島には何度も遼東半島や満洲から、大陸の戦乱に敗れた難民が流入して、半島に住む人びとを策略したり追い出したりして、入れ替わっているので、一つの民族がずっと半島を支配していたわけでもないし、住み続けていたわけでもないんですよね。
著者はそのことを完全に無視して、悠久の昔からずっと半島を韓民族が支配し続けていたという妄想を元に本書を書かれています。
それと「韓民族」と書く時に、かなりの頻度で「優秀で気高い」というような冠詞が付いてくるんですよね。
そういう妄想による錯覚が、李氏朝鮮の悪癖を引き摺ったままの原因であることに気が付いてないし。

2019年10月11日金曜日

地形と水脈で読み解く! 新しい日本史 / 竹村 公太郎



日本史の謎は「地形」で解ける (PHP文庫)で一躍注目された竹村氏の新作は、地形にプラスして水脈(河川や海流)を読むことで、日本史の謎を解こうというものです。
日本列島は世界でも例がないくらいに水が豊富で、つい100年くらい前までは物流網を水運が殆どを占めていた国です。
色々と参考になる話が目白押しですので、日本の歴史に興味がある方には必読の書です。

2019年10月6日日曜日

今、韓国で起こっていること 「反日批判」の裏側に迫る / シンシアリー




日本で著述家として生活するようになったシンシアリーさんの著述活動は好調のようで、発刊ペースが早くて何冊か出ているのに気が付かなかったのがあるような…。
文政権になってから、韓国に関する書籍がかなりのペースで大量に出版されており、実際売り上げも好調なようです。
中には「今、嫌韓本を出せば売れて儲けられる」という人もいるのではないかという気もしないではないですが、シンシアリーさんはそういうブームになる前というかブームになる切っ掛けを作った人で、便乗で書かれているわけないので、信頼できるかと思います。

某週刊誌が「韓国は要らない」みたいな特集を組んで炎上してたりもしますが、文大統領が目指すのは北朝鮮政権に韓国が支配されることで統一朝鮮を実現することなので、朝鮮半島全体が共産党支配下になるのであれば、日本を始めとする東南アジアの資本主義国全てにとっては「そんな国は要らない」ということになりますね。
日本にとって、半島の国は大陸からの侵略を堰き止めてくれる防波堤であって、その防波堤にもならないから朝鮮王国(大韓帝国)は自壊して大日本帝国政府が統治するしかなかったわけです。
文政権が後どれくらい続くか分かりませんが、続くようであれば日本と米国の安全保障が危険な状況に陥ることになり、大韓民国も自壊することになります。
一番の問題は、韓国国民がそのことに全く気が付いていないということでしょうね。
反日うんぬん以前の問題なんですが…。

2019年10月2日水曜日

ドナ・ビボラの爪 (上)帰蝶純愛篇 (下)光秀死闘篇 / 宮本 昌孝




宮本氏の小説は久しぶりですが、相変わらずの面白さです。
分厚い文庫上下2冊で、読み切るのに結構時間が掛かりました。
読むペースは遅かったわけではないのですが、何しろページ数が半端ないので。

上巻と下巻で主人公が入れ替わります。
サブタイトルにあるとおり、上巻が帰蝶で、下巻が明智光秀です。
斎藤道三の娘で、織田信長の正室と伝えられている帰蝶ですが、実在がはっきりしないのですよね。
婚姻を結んだとはいえ婚約だけで、実際に信長の元へは嫁がなかったのではないかという説もあれば、架空の存在とする説もあります。
何しろ、信長の元に入った記録や、亡くなった記録がないそうなので。
その辺りを、本作では上手く理由付けていると思います。

明智光秀の本能寺の変についても、本書の中では上手く理由付けがされており、素直に納得ができます。
とはいえ、鍵になる人物が完全に宮本氏の創作なので、実際にそうであったということではないんですけどね。

いずれにしろ、宮本氏の史実を上手く使って話を仕立て上げる創作力と、読みやすく分かりやすい文章力は、感服します。

2019年9月17日火曜日

ハイウイング・ストロール / 小川一水




小川氏の海と空の小説が同時に(両方とも加筆訂正して)再発刊されたので、連続してブログに書くことになったのです。
先の「海」の方は、現実世界に空想世界を重ねたものでしたが、「空」の方は舞台となる世界そのものが空想世界なので、始めから終わりまで作者の空想の世界です。
余り書くとネタバレになるのですが、第一次世界大戦の航空機による戦いをイメージして書かれたそうです。
とはいえ、当時の戦闘機による戦闘とは全く別のものなのですが。

にしても、小川氏の小説に出て来るキャラクターは、どうもおとぎ話的というかファンタジーアニメに出て来るキャラクターそのものという感じで、アニメにしたら映えるだろうなぁと、いつも思ってしまいます。

2019年9月14日土曜日

世界一わかりやすい日本憲政史 明治自由民権激闘編 / 倉山満



明治維新によって公家と武家は西洋式の法律と政府を整える必要に迫られたわけですが、西洋式の教育を受けていない国民を率いて西洋式の政府を運営していく大変さを説明されています。
「世界一わかりやすい」とあって、確かに説明はわかりやすいのですが、この時代の政治の混迷(ようするにハチャハチャで何が何やらわけわからん)状態の説明をするのは困難を極めたでしょうね、よくわかりませんでした。
今の日本の政府が、明治の頃に比べてたらどれくらいまともになったかというのはよく分かります。
反面、官僚に政治家が言いなりの政治の大元も、この頃の政府体制の弱体が原因で、今もその体制を引き摺ったままであることもよく分かります。
そんな状況で、曲がりなりにも世界の一流国の仲間入りができたのですから、凄いことです。

日本がそのような短期間で世界の一流国になったので、半島や大陸の人達は「日本にできたのだから、我々にもできて当然だ」という錯覚を抱いているんですよね。
未だに西洋式の「法律」というのを理解できていないのに。

2019年9月12日木曜日

群青神殿 / 小川一水



2002年に発刊されたものを加筆訂正して、再発刊されています。
現代を舞台にしているので、この十数年間で変わった世の中に合わせての訂正だそうです。
小川氏のSF小説は割と好きなのですが、ちょっと絵本を読んでいるような不思議な感じのする文章で、読んでいて楽しい感じではあるのですが、反面現実離れ過ぎている感じもするので、文章は読みやすいけど小説の世界に付いていけない時があって、あまり読んでないんですよね。
本書も現実的な部分と非現実的な部分にかなりの落差があって、小説の世界に入り込みかけては引き戻される感じ。
そういうのが好きな人は嵌まるんだろうなと思いますが。

深海のメタンハイドレートは、日本の近海にも大量に眠っており、それを低コストに採掘できれば、日本のエネルギー問題は直近の数百年間はなくなると言われています。
現実でも多くの研究者が採掘方法を探しています。
早く実現するといいのですが。

2019年9月3日火曜日

【くるまのおと】マツダ3に試乗しました

5ドアハッチバック(マツダはファストバックと呼んでいますけど)の1.5LガソリンFFモデルです。
グレードはたぶん色々とオプションてんこ盛りのかな?18インチのアルミホイール履いてました。

マツダ3の売りにシートの改善がありますが、乗っている時にそのことをすっかり忘れてましたが、忘れるくらい自然な座り心地だったということですね。
デミオ初期モデルは近距離ではよくても長距離だと左足が痺れてくる、今乗っているのは少しウレタンが硬くて近距離だとお尻の落ち着きがよくない、というちょい乗りと長距離が両立しないのですが、3のシートは両立できているような感じです。
タイヤが18インチだったせいか、ちょっとゴツゴツした感じはありましたが、路面のうねりは伝えて来ずにフラットな乗り心地を実現しています。
この辺りはGベクタリング+になった効果もあるんでしょうし、ボディ剛性のバランスとシートを見直して、振動が伝わる経路を見直した効果でしょうか。

試乗車では、信号停車時のアイドリングストップの停止と開始の振動が殆どなく、反応も非常に早くて、デミオとは雲泥の差だなと思ってしまいました。
マツダ2になったら同じくらいに改良されているんでしょうかね?

外部の音が入らないようにする静粛性も大幅に改善されているようで、外の不快な音が入って来ないようになっています。
が、ちゃんとパトカーのサイレンはラウド&クリアに聞こえるようになっていました。
(たまたまサイレンを鳴らすパトカーに遭遇できたのです)
これはとっても重要なことなのですが、クルマ開発者でも理解してない人が多いらしく、日本で一番売れているメーカーのクルマは、静粛性が非常に高いのですが、緊急車両のサイレンや踏切の警告音も全く聞こえないのですよ。
本当に安全性というのが分かっているメーカーのクルマは、車内の静粛性が高くとも、こういう聞こえなければいけない音はちゃんと聞こえるようにしているものなのです。

ということで、マツダ3はよくできたクルマだと思います。
残念ながら、私の自宅の車庫は全長が4,300mm以下のクルマしか入らないので、マツダ2のフルモデルチェンジを待つしかないですけどね。
#3が全長4,460mmなので、現行で4,065mmの2がモデルチェンジで4,300mm超えることはないはず…だけど4,200mmくらいにはなるか?
##マツダ2へのマイナーチェンジでも、フルモデルチェンジに近い改修が入っているらしいですが…。

【メンテナンス日記】2回目の6ヶ月点検

2回目の6ヶ月点検というと12ヶ月点検か?という感じですが、1年半目の点検です。
1980kmしか走っていないので、今回もタイヤの空気圧が減っていた程度です。
それとワイパーのゴムがヘタっていたので、交換して貰いました。

待っている間に、マツダ3に試乗しましたが、その話は別項で。

星系出雲の兵站-遠征-1 / 林 譲治



新章に突入です。
受け身一方だった戦線が、敵の拠点へと移ります。
本章でもタイトルの「兵站」がしっかりと実行されています。
こういうことをしっかりと理解している人が大日本帝国陸海軍の首脳部にはいなかったらしいですが、戦後の軍隊物の小説、映画、テレビドラマなどでも無視ばかりされているから、理解できないのが普通なんですかね?
戦艦大和建造のジャストインタイムの原形となる計画生産があったそうなので、実行部隊には兵站を理解している人がいたのは間違いないんですけどね。
そういう意味でも本シリーズは貴重な小説なのですが、そのせいか マツダ 心を燃やす逆転の経営 の著者が、こちらの連載で、本シリーズを兵站の参考書として挙げられているくらいです。
単なるスペースオペラ、SF小説などと思わず、メーカーに勤める方々には是非読んで戴きたいシリーズです。

2019年9月2日月曜日

ミトコンドリア・ミステリー―驚くべき細胞小器官の働き / 林 純一



ミトコンドリアを専門に研究されている方による、ミトコンドリアの研究成果を披露されている書です。
初版が2002年なので、もう結構古い本になるのですが、2018年4月に16刷と重版を重ねていますので、これよりもミトコンドリアについて詳しく書かれた書が他にはあまりないということでしょうね。
活性酸素によりDNAが傷付けられて癌になるという偽科学が巷で信じられていて、活性酸素に常に触れているミトコンドリアのDNA異常こと癌の原因、というようにずっと言われていたそうです。
林博士は、厳密な実験を繰り返し、ミトコンドリアが細胞癌化の原因ではないことを証明されます。
核DNAは一つの細胞に一組しかないから、核DNAが傷付いたら即細胞の異常に繋がります。
が、ミトコンドリアは一つの細胞内に何百とあるので、その内の数個が異常を来しても全体としては全く影響がないと。
そういわれたら、確かにそうですよね。
例えば会社組織で、役員会が異常を来したら即その会社の存続に関わりますが、末端の社員の一部が異常を来しても直ぐに他の社員が代わりを務めて正常に戻します。
そういうことを一つの細胞内で行われているんでしょうね。

この書ではDNA操作の実験が最初から最後まで続きます。
最初の方を読んでいて実験の困難さを説明されている項が続いていて「PCR法を使えば簡単にできるんじゃ?」と思っていたら、途中でPCRによるDNAの特定部分を大量増幅する手法が発明された記事が出て来ました。
PCRがまだ発明されていなかったのだから、使われてなくて当然ですね。
にしても、サーファーのマリオ博士の発明は、生物学の世界に正に革命をもたらしたというのが、本書でも繰り返し語られていました。

2019年8月27日火曜日

消えた反物質―素粒子物理が解く宇宙進化の謎 / 小林 誠



著者は2008年にノーベル物理学賞を受賞した小林博士です。
1997年に初版が発刊されているのですが、受賞の理由であるCP対称の性の破れについて書かれています。
できるだけ分かりやすく説明して戴いていると思うのですが…残念ながら私には理解不能なことばかりでした…。

2019年8月22日木曜日

怪しい戦国史 / 本郷 和人



最初のページでいきなり令和の解釈をテレビで語ったのがネットで大炎上した話を書かれています。
まあ「令和」は、最初にニュースを見た時に、私も何じゃそりゃ?と思いましたし、同僚達も「エイプリルフールだろ?それ?」という反応で、ちゃんとした識者(まあ世の中の識者と呼ばれる人達は皆さん怪しい人達ばかりだけど)が考えてそれ?って感じでしたけどね。
まあそういうことを知らず、帯に「専門バカを疑え!」と書かれていたので、興味を引かれて買ったのですが…ご本人が専門バカなんじゃないか?という箇所が多々ありまして。
他人が疑いもしないことに疑問を持つのは、研究者として正しい態度であると思うのですが、その疑問への回答の求め方というか推測の仕方が…日本の最高学府の教授をされている方がそんな雑な思考でええんか??という感じで…。
まあ色々と残念な本でした。

2019年8月15日木曜日

植物はおいしい / 田中 修



我々が普段食べている植物(と番外編としてキノコ)の美味しい理由を科学的に解説したものです。
より美味しく食べる方法も示唆されていますので、料理をより美味しくしたい方にもお薦めです。

2019年8月9日金曜日

ドッグファイト / 楡 周平



楡氏の小説は久しぶりな気がします。
ラスト ワン マイル (新潮文庫)の続編的な内容です。
日本だけではなく、世界中で必要とされる物流企業。
ネット通販が主流になりつつある昨今ですが、通販が増えれば増えるほど配達を担う業者の重要性が高まってきます。
しかし販売業者からの配達料の大幅な値引き要求と人手不足により、宅配業者や運送業者が苦境に喘ぎ、流通業も頭打ちの状況。
それを如何に打破していくのか?

いつも思うんですが、何故に日本の企業は楡氏をコンサルタントとして雇わないんでしょうね?
訳の分からない、米国のMBAの肩書きを持つコンサルタントを集めたコンサル専門企業には依頼が集まっているらしいけど、それで成功した日本の企業ってあるんでしょうかね?
コンサル企業は儲かっているけど、頼んだ企業がその結果儲かったようには見えないのですが。

地図と地形で楽しむ大阪淀川歴史散歩 / 都市研究会



大阪府下に済んでいても、大阪の歴史となると意外と知らないものです。
まだまだ大阪市内にも知らないとところがあるなぁと。
道頓堀の「道頓」が人の名前だとは。
身近な場所に、古代の名残や中世期の足跡が残っているものです。

2019年8月5日月曜日

麺の科学 粉が生み出す豊かな食感・香り・うまみ / 山田 昌治



麺について粉から茹で方までを、科学的な実験データに基づいて解説されています。
科学的な解説というと難解そうに思われますが、非常に分かりやすく説明されており、これ1冊読んだだけで麺の達人になったかのような錯覚をさせられてしまいます。
麺好きな方には、是非読んで戴きたいですよ。

2019年7月31日水曜日

戦国十二刻 終わりのとき / 木下 昌輝



木下氏の作品を読むのは初めてなのですが、Amazon Kindle Unlimitedで読める「週刊大衆」誌に「小説には書けてない!歴史作家のマル秘ネタ帳」というコラムを連絡されており、それが結構面白いので機会があれば小説も読んでみたいと思っていました。
本作品は短編小説ですが、米国の人気テレビ番組シリーズ「24」の手法を小説に取り入れたという感じでしょうか。
ネタ帳でも史実を丹念に調査している様子がうかがえますが、本書の各作品でもその様子が出ています。
史実に忠実な中に、小説家らしい虚実を織り交ぜるわけですが、そのアイデアが秀逸です。

2019年7月28日日曜日

神の時空 五色不動の猛火 / 高田 崇史



先日のカラー版でますますわかった! 地形と地理で解決!! 江戸時代の秘密56 (新書y)でも、江戸の火事や町並みについての解説が色々と出て来ていましたが、それにシンクロするように江戸の大火に巻き込まれた人びとの怨念の話です。
それにしても目黒不動尊は有名ですが、他にも目白、目赤、目青、目黄不動尊があるのですね。五色不動と言うそうですが、目黄が2カ所にあるから6つの不動尊ですが。
六大地蔵というのもあるそうですが…この地蔵に関する説明でちょっと疑問が。
お地蔵さんというのは、閻魔大王様の化身というか別の姿と聞いたことがあるのですが、閻魔様と対決するという説明があって…なんじゃそら?って感じです。
閻魔様を倒してどうするんだ?ってのもありますが。

2019年7月24日水曜日

カラー版でますますわかった! 地形と地理で解決!! 江戸時代の秘密56 / 大石 学 (監修)



地理については書かれていますが、地形についてはあまり出て来ませんね。
地形については海岸線とか河川とかについて書かれている程度。
まあ日本は河川と海岸線でできているようなものだから、それでほぼ網羅できるといえばできますが。
最近はこの手のタイトルの解説本が人気ですが、題目倒れのものが多いのも事実。

2019年7月21日日曜日

影の中の影 / 月村 了衛



本書を読み終えたところで、アメリカ合衆国国務長官が中共政府のウイグル人弾圧を「最悪の人権危機」と批判を公の場で行いました。
これまでは、どこの国も中共政府の顔色を窺って、はっきりと非難することはなかったのですが、これが切っ掛けとなって世界中から非難の声が上がることになればいいですが。
しかし本書の内容に関わる問題なので、文庫版が発刊になったタイミングが好すぎるなという気もしますが、新書版は4年前に発刊になっていますから、氏はその頃からこの問題を重要視されていたということですね。
日本の大手新聞を始めとするマスコミ各社は、中共の工作員の支配下にあるので、こういう問題は大々的にどころか、ホンのちょっとでも匂わすような報道もできない状況です。
この小説は決してフィクションではないのです。

2019年7月17日水曜日

太陽は地球と人類にどう影響を与えているか / 花岡 庸一郎



太陽の黒点活動が地球の気候に影響を受けている可能性は高いのですが、その原理というか仕組みについてはまだまだ未解明のようです。
色々な要因が絡まって影響を与えているらしいので、単純に黒点の数や面積を観測して分かるものではないと。
黒点活動と太陽フレアの発生は関連性があるらしいのですが、フレアが発生すると粒子が大量に放出され、それが地球のオゾン層に影響し…というシナリオも有望なんだそうです。
実際に過去何度も通信障害が発生していたりするので、太陽フレアは現代社会へ多大な影響を与える可能性があります。

太陽フレアにより、地球の地磁気にも影響があるそうで、地磁気の増減(ホンの数%くらいだそうですが)によって、海や地殻を流れる電流が(フレミングの法則により)増減するんだそうです。
地殻を流れる電流が増減するってことは…地震の発生は太陽のせいかもってことですね。本書ではそのようなことは書いてなくて、私の勝手な想像ですが。

太陽活動が地球の気温の増減に関わっているのは当然のことですが、現代の温暖化は太陽の影響は小さそうだというようなことを述べられています。
二酸化炭素の増加が温暖化の原因だというのが定説のように語られているので、それ以外の原因を突き止めると、色々と学会内での軋轢とかがあるんでしょうかね?

2019年7月8日月曜日

王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎 / 石浦 章一



エジプトの王家のDNA解析して説明をされたようなことが、目次にあったので買ってみましたが、噂にあるような異星人のDNAではなく普通の人類のDNAだったみたいです。
つまんね〜(笑

英吉利王家には、赤血球に必要なヘモを作るための酵素を生成する遺伝子の欠陥が、代々遺伝しているそうで、その症状が知り合いのに似ているので、これなのか?と疑ってしまいました。
実際はどうか分かりませんが。

2019年7月3日水曜日

卑弥呼の葬祭 :―天照暗殺― / 高田 崇史



カバー裏の「高田 崇史の本」で毒草師シリーズと並んで表記されていて、冒頭の方で毒草師の名前が出ていたので、本書もそうかと思ったらQ.E.D.シリーズの外伝でした。
高田氏ならではの切り口で、邪馬台国と卑弥呼の謎、古事記と天照大神の謎を解かれています。
天の岩戸が鍵になっているのですが、ここの場面で私も子供の頃から疑問に思っていた「力の強い手力雄がやっとのことで開けた岩戸を、天照大神はどうやって開け閉めしたんだろう?」という疑問への回答が本書にはありました。
それもあり得るなと思います。
「天照」と書いて「あまてる」と読む場合と「あまてらす」と読む場合があって、「あまてる」は男神で「あまてらす」は女神です。
そこを日本書記と古事記は、意図的なのか意図せずなのか、混同してなし崩し的に「天照大神」は「あまてらすおおみかみ」という女神ということにしています。
でも記紀には女神であるとははっきりとは書かれていないそうなので、後世の学者さんが思い込みで女神ということにしちゃったんでしょうね。
天皇家の祖先の大元が女神なら、男系のみ皇位を継承できる、というのが意味のないものになりますし。

2019年6月30日日曜日

東大法学部という洗脳 昭和20年8月15日の宮澤俊義 / 倉山 満



サブタイトルに「昭和20年8月15日の宮澤俊義」とありまして、東大法学部教授の宮澤氏の説が現代日本の憲法解釈の基準になっていることについて、述べられた書です。
素人の私から見たらこの宮澤氏は、その時の権力者に都合のいい法解釈を捻り出すのが上手い御用学者、にしか見えないのですが、現代日本の法学者の先生方に取っては神聖にして冒すべからずな法解釈の権威になっているようです。
法学だけではないですが、日本の学会の権力構造というのは非常に歪なものになっていて、先人を否定することは一切許されない、旧帝国大学の教授の言うことは絶対的な正義である、という暗黙の決まり事があるようで、そこから外れたことをすると学会を追放されることになっています。
にしても、この宮澤という先生は、非常に頭のいい方のようで、各国の憲法を深く研究し理解した上で、理屈を構築されているようで、その巧妙さにはその辺の(ろくに他国の憲法を読んだこともない)先生方では論破できないそうで。
自国の憲法がどうあるべきかも議論できない呪いを、宮澤氏にかけられてしまった日本は、これからどうなるのか。

2019年6月26日水曜日

中国・韓国の正体 異民族がつくった歴史の真実 / 宮脇 淳子



日本は古代から同じ民族(厳密には複数の民族が混じり合って区別が付かなくなったと思われますが、その集団が入れ替わっているわけではないので)が、ずっと列島に住み続けて来ているので、世界中の国もそうだろうという錯覚をしている人が殆どです。
実際には、そんなに長い間1カ所に留まり続けた民族というのは希有で、大陸や半島では何度もそこを支配する民族が交代しています。
そういう事実を無視して、古代から大陸や半島に住み支配し続けているというプロパガンダを垂れ流しているのが、漢民族とか韓民族とか(両方とも日本の読みでは同じ音です)なわけですが、それが如何に出鱈目であるかを語っているのが、本書の著者です。
現代の北京語やハングル語というのは、明治時代に日本が欧州の用語を翻訳した和製漢語が殆どを占めるというのは割と有名ですが、文法的にも日本語の特長を取り入れているそうで、古代の漢語とは別物になっているようです。
まあ、古代の史書を読むことができなから、ああいう出鱈目を平気で垂れ流せるんでしょうけどね。

2019年6月20日木曜日

傭兵の召還 傭兵代理店・改 / 渡辺裕之



傭兵代理店で始まり、新・傭兵代理店とシリーズを改め、更に今巻から傭兵代理店・改というシリーズ名称になって再出発です。
まあ登場人物ややってることは変わりませんが。
ここのところ小難しい本ばかり読んでいたので、こういうスカッとする小説は心地よいです。
にしても、傭兵達の動きはやたらとリアルだけど、友恵ちゃんだけは非現実的なのが、どうにも違和感あるのですが…。

2019年6月17日月曜日

バカよさらば - プロパガンダで読み解く日本の真実 / 倉山 満



タイトルの冒頭に「バカよさらば」とありますが、そう簡単にはバカはいなくなってくれないですよね。
嘗て、ソ連や北朝鮮を「労働者の天国」と賞賛した人達は、今どうしているかというと、相変わらず「正しい社会主義」「正統な共産主義」を称えておられるかと思います。
「バカは死ななきゃ治らない」といいますが、実際のところは「バカは死んでも治らない」ですよね。

何にしても、戦後(というか正確には日露戦争に勝利した後)の日本人は、GHQに蔓延っていたソ連のスパイによって、一億総痴呆化されてしまっています。
いい加減に国民が目を覚まして、何が事実かを見極められるようにならないとダメな時期に来ていると思うんですけど、どうも日本人は痴呆化しているせいで1か0かの両極端でしか物事を見ることができず考えることができないようになってしまっていて、まともな議論もできなければ思考もできんのですよ。
世の中そんな単純なものじゃないのだよ。

2019年6月14日金曜日

たたら製鉄の歴史 / 角田 徳幸



たたらの製鉄炉は、1回毎に壊して作り直すので、過去の炉を調べようとしてもなかなか跡が残っていなかったりします。
そんな中で遺跡を調べて、日本の製鉄の歴史を紐解かれています。
たたらというと、日本刀を造るための玉鋼を生み出すものというイメージが強いですが、実際には鋳物を造るための銑鉄が中心だったようです。
鋼を生み出さない、銑鉄がメインのたたらも多かったようです。
中世期以降、巨大な鉄釜とかが普及するようになってくるのですが、そのためには鋳鉄が大量に必要ですし、一般家庭にまで普及していたということは、廉価な鉄が大量に生産されていたはずなのです。
これまでのたたらのイメージだと、そういう鉄を生産することはなく、銑鉄は大陸や半島からの輸入に頼っていたと思われている節もありました。
が、実際には、中世期のたたらは銑鉄の生産が中心で、日本刀になる鋼は少量しか取れなかったようです。
日本刀が硬さや成分の違う鉄を重ね合わせて、結果折れにくくてよく切れる日本刀を生み出すわけですが、それは実際には材料である良質な鋼がほんのちょっとしか採取できなかったため、少ない材料でなんとかしようとしての苦肉の策の結果だったのかも。

2019年6月11日火曜日

イネという不思議な植物 / 稲垣 栄洋



稲のルーツは謎なのですが、それを教えてくれるかなと思って買いましたが、残念ながら本書でも謎のまました。
マジで神が人間のために生み出したとしか思えんです。

2019年6月4日火曜日

マツダ 心を燃やす逆転の経営 / 山中 浩之



マツダの社内改革がどのように進められたかを、マツダ元会長の金井氏とのインタビューで解明しようという一書です。
日本の学校教育や社員教育は、戦後は軍隊式で行われていて、上の命令をそのまま実行するだけの働き蟻を作るようになっています。
それ故に、今の日本にはリーダー足る人があまりいないんですよね。

それはさておき、金井氏が語られている意識改革というのは、実はまっとうなものです。
働き蟻の日本人は、目的と手段が簡単に入れ替わってしまい、何をしたいかをすぐに見失います。
目的はなにか?何のためにしたいと思っていたのか?をキチンと詰めれば、よりいい製品、よりいいサービスなどなどは生まれてくるものなのですが、その現場の凝り固まった「常識」という名の誤解を解くのは非常に大変です。
いくら説明しても、理解しようとすらして貰えませんからね。

今の日本は、バブル崩壊以来の20年間を「失われた20年間」と呼んでいますが、それも「常識」という名の下に本当の改革を拒み、自分達のやっていることを変えたがらない連中のせいで、多くの人が幸せになれないままでいる。
本書を読んだからと言って、直ぐに考えを改めるというのは難しいでしょうけど、できなければ日本は終わりです。

2019年6月3日月曜日

レプリカズ

レプリカズ公式サイト

キアヌ・リーブス主演のSF映画ということで観に行って参りました。
マトリックスで、莫大な人気を博し、以来日本での人気も高い…はずなんですが、いつも行く映画館では上演されず、行った映画館でも上演開始から2週間しか経ってないのに夜間1回だけという状況。
近々、ジョン・ウィック・シリーズ第三作目が公開になるそうですが、この調子では…。

それはさておき、観ていてかなりSF的にも無理が多過ぎるなというのが気になって。
人間の脳神経のマッピングを、数十秒で完了。→人間の脳細胞の複雑さから言って、最新のスパコン使っても数ヶ月は掛かるはず。
クローン人間を狙った年齢まで溶液ポッドの中で育てる。→DNAが同じでも育成環境が異なると全然異なる身体(骨格とか筋肉の付き方とか)になる。

ストーリーも結局何が言いたいのか、今一つはっきりしなくてね。
作品としてはB級SFって感じです。

2019年5月29日水曜日

日本の誕生 皇室と日本人のルーツ / 長浜浩明



氏の著書を既に読んでいるのであれば、特に目新しい内容はなく、これまでの著書のまとめ的な内容になっています。
それにしても、戦後のGHQによる洗脳工作と、共産党による教育界支配は酷いです。
日教組が一番強かった時代に、私は小中学校の教育を受けているのですが、大人になって日本の歴史に興味を持ち始めて色々と調べた結果、学校で教わった歴史が如何に出鱈目かということが分かりました。
そんな出鱈目で点数を付けられて、人生を決められたかと思うと、はらわたが煮えくりかえる思いですわ。
今でも、そのGHQに阿った出鱈目な説を唱えた人達が、権威ある学者として君臨し学界の説を支配しているのだから、日本の歴史はめちゃくちゃな説ばかりが出て来るのですね。

2019年5月28日火曜日

Flesh & Blood / White Snake





最初のミックス時にProToolsがクラッシュしてミックスデータが全部すっ飛んでやり直しになったとか。
それがなければ、10ヶ月前にリリースできていたらしいです。
かなり前から、ProToolsはレコーディングの必需品になっていますけど、トラブルの話もかなり頻繁に聞きます。
他にもレコーディングやミックスのソフトはあるけど、ProToolsには替えられないんでしょうかね?

それはさておき、「サビはタイトルを繰り返すだけ」と誰かが言ってましたが、確かにCoverdale様の歌メロって殆どがそうだなぁと改めて思いました。
しかしそれでちゃんと曲になるのは、Coverdale様の表現力が卓越しているからなんでしょうね。
他の人がこういうアレンジで曲を作っても格好はつかないでしょうから。

2019年5月26日日曜日

【くるまのおと】エンジン寺子屋2019



雑誌に連載された林(元)教授の講義をまとめたものです。80回分なので、12年分ってことですな。
エンジンの基本的な事柄を教えてくださっておりますが、あーあれはそういうことだったのかと、これまでの知識や思い込みを正されることが色々とあり、世の中の雑誌などのエンジン解説の殆どはやっぱり分かってない人が書いてるなというのを思い知らされました。
研究尽くされたと思われているレシプロのオットーサイクルエンジンやディーゼルエンジンも、まだまだ人類には未知のことが多く、それ故にマツダのSkyActive-Xのようなものが出て来る余地があるんですよね。

2019年5月18日土曜日

Sports Illustrated Special : Swimsuit [US] 2019 (単号)



毎年2月頃に発刊されていたのですが、今年は5月になって発刊。
昨年同様、今年も表紙は3種類あります。中身は同じですけどね。
Playboy誌がなくなった今では、世界的なポートレートを勉強できるのはこれくらいしかないので、勉強のために毎年買っているのです。

2019年5月9日木曜日

日本の民主主義はなぜ世界一長く続いているのか / 竹田恒泰



皇位継承されたばかりですが、今でも大日本帝国憲法をろくに読みもせずに「戦争責任は天皇にある」とか「天皇による独裁政治」などという共産党や社会党のプロパガンダに乗せられている人が多いのは、嘆かわしい話です。
「天皇」という漢字表記に「皇」が入っているから、中国の皇帝やローマ皇帝と同じであるという低レベルな先入観で語る人が多すぎます。
神武天皇の時から、スメラミコトは独裁者ではなく、豪族や貴族のまとめ役ではあっても、強権を発揮することはありませんでした(というか、発揮できるだけの経済力や軍事力を持ってなかったというのが元々の理由だったと思いますが)
大日本帝国憲法も立憲君主制の憲法で、天皇が勝手に法律を発布することも、予算を承認することも、行政を動かすことも、軍を動かすこともできませんでした。
全て内閣や議会で決まったことを認証することしかできませんし、決まったことを拒否することもできません。
日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦と、大きく4回の対外戦争が大日本帝国憲法の下で行われていますが、どれも議会が承認し内閣が進めたものです。
そしてなによりも、新聞各社が戦争をなかなかしようとしない軍や内閣を非難し、世論を煽りまくったからこと起きた戦争なのです。

竹田氏は義務あっての権利を協調されていますが、我々一般市民がキチンとした良識を持っていれば、勝手な権利ばかりを主張せず、対外外交も正常に進められたはずなのです。
むしろ天皇制であったからこそ、4回の対外戦争だけで済んだ可能性もあります。
共和国を称する国々が、現代でも対外戦争を絶えず繰り返している現状を考えれば、共和制がいいなどはとても言えないでしょう。
実際、王制から共和制になった国の多くは、事実上の独裁者による独裁政治になっています。
共和制の場合、国のトップが強権力を持った時に、独裁者として暴走するのを防ぐシステムがほとんどないに等しいです。
ソビエト連邦政府、露西亜政府、中共政府、朝鮮政府が、独裁者による独裁政治で、とても民主主義国とは呼べない現状を見れば自明です。
亜米利加合衆国は、議会の承認がないと行政がなにもできない仕組みなので、まだ何とか大統領が独裁者になるのを防げていますが、それでもトランプ大統領のような人が出て来るわけで、今後はどうなるか…ちょっと怖いです。

2019年5月6日月曜日

まっ白な嘘 / フレドリック・ブラウン



東京創元社の文庫創刊60周年フェアということです。
書店のフェアコーナーで本書を見掛けて、そういえばフレドリック・ブラウンの推理小説はほとんど読んでなかったなぁと思い買ってみました。
中高生の頃に、ブラウン氏のSF小説は長・短編両方とも貪るように読んでいたものです。
で、本書ですが…どうも高校生の時に読んだ気が(苦笑)
はっきり憶えているのが2編、一部に読んだ覚えがあるのが2編。
他はさっぱり記憶がないのですが、忘れているだけなのか、別の短編集で読んだのかが判然とせず。
何にしても、やっぱりブラウン氏は偉大な小説家であることを再確認した次第。

2019年5月1日水曜日

アベンジャーズ / エンドゲーム

アベンジャーズ / エンドゲーム公式サイト

始まりの日に終わりの物語を観てきました。
アベンジャーズだけでなく、アイアン・マンとキャプテン・アメリカも、これで完結で続編はなさそう。
ブラック・ウィドウの映画化も、少なくとも愛しのスカーレット様主演ではなくなりましたね。(若い頃のブラック・ウィドウを別の女優さんでというのなら、あるかも知れませんが)

ネタバレにあることは書きたくないですが、かなり涙ものです。
周りからも、ええ歳したおっさんがグスンと泣く音が聞こえて来ました。
私も思わず、涙ぐんでしまうシーンが何カ所か。

"I love you, three thousand."

この台詞でグッと来てしまう理由は、観てのお楽しみ。

日本は皇位継承と改元で新しい時代に入りましたが、いつの時代になろうと人は過去と向き合いながら、未来を見つめるしかありません。
過去を徒に引き摺ってもダメですが、忘れることももっとダメで。
この物語は、過去と未来について深く考えさせられるものになっています。

2019年4月28日日曜日

【くるまのおと】リレーアタック防止電波遮断ポーチ



Amazonのタイムセールを眺めていたら、スマートキーの電波を遮断してリレーアタックを防止するものが売られていることに気が付きました。
自宅では金属製の缶ケース(紅茶の入れ物)に入れて電波を遮断するようにしているのですが、実際にリレーアタック盗難に会うのは出先なので、ポケットに入るサイズの金属ケースが欲しいなと思っていたのです。
同じようなのが一杯売られていて、1個400〜500円なので、スマートキーをお使いの方は購入されることをお奨めします。
リンクに貼ったのを今回購入したのですが、何故か購入した販売店のが検索結果に出て来ず、別の販売店のリンクになってしまいましたが。

ポーチにポケットが2つあって、奥側のキーホルダーチェーンが中にある方が電波遮断で、手前の空のは電波通過になります。
クルマを運転中とかで電波をキーとクルマでやり取りさせる時は手前に入れて、クルマから離れる時は奥の方へ入れて電波遮断するという使い方ですね。
レビューを見ると、どうも手前の方に入れて「電波は遮断されない!欺された!」と勘違いしている人がいるようなので、間違えないようにお気を付けを。

2019年4月27日土曜日

星系出雲の兵站4 / 林 譲治



順調なペースで第四巻発刊です。
題名の「兵站」が本巻でも活躍です。
今回のは、現代の製造では必須のジャスト・イン・タイムに繋がる計画生産と物流の重要性を説明する筋書きになっています。
戦争物ではありますが、製造における物流の重要性をしっかりと押さえているところが、リアルなんですよね。

でもって、本巻で第一部完結なのですが、第二部で本作が完結するのか、第三部、第四部と続いていくのか…。

2019年4月21日日曜日

眠れないほど面白い 空海の生涯: 1200年前の巨人の日常が甦る! / 由良 弥生



空海大師の生涯というのは、実は資料があまり残っておらず、不明なことが多いです。
本書でもそのことは冒頭で明言されていて、本書の中身も小説的に筆者の想像で書いている部分が大半になります。
筆者の想像の部分と、資料に基づいた史実の部分とが、一応読み分けできるように考慮して書かれてはいるのですが、一般の方が読んでその区分けをキチンと意識して読み分けられるかどうかとなると、ちょっと心配な部分があります。
本書は大師の生涯を知るのに、よい題材となっていると思いますが、筆者が想像で書かれた部分が真実と思われて一人歩きすることがないことを祈るばかりです。

2019年4月16日火曜日

オリジン / ダン・ブラウン






超特急な展開は相変わらずですね。
こういうのは映画化しやすいから、ダン・ブラウンの小説は映画化されるんでしょう。

本作の主題は、これからの人類の営みに重大な問題を与えることになるかも知れませんが…まあ、東洋人にはあまり影響はないかな。
特に日本の神道や仏教には影響なく、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教に多大な問題を提起することになります。
これが映画化されたら、西洋諸国はどういう態度に出るのか…。

2019年4月15日月曜日

NUCLEUS / ANTHEM



満を期して、ANTHEMが世界デビューです。
本作はその世界へ発信するためにレコーディングされた1枚ですが、楽曲は新作ではなく、これまで日本国内で発売になったアルバムから選ばれています。
それを今のメンバーで全て再録音。
歌詞の日本語部分を英語に書き換えて、英三さんが歌っていた曲も含めて、森川さんが歌い直していますが…やっぱりANTHEMの曲には森川さんの声質の方が合うなと思ってしまいました。

2019年4月10日水曜日

灰と日本人 / 小泉 武夫



味覚人飛行物体を自称する小泉先生の著でございます。
古代から日本人は、物が燃えた後に残る灰を有効に利用し、生活に活かして来ています。
その灰と日本人の歴史についての様々を解説されています。
古代の日本人は経験と勘により灰の有効利用方法を生み出して来ているのですが、それが見事に科学的に上手く説明つくものになっており、よくこういうことを見出せたなと驚きです。

2019年4月6日土曜日

マルドゥック・アノニマス4 / 冲方丁



マルドゥックシリーズは、これまでは3巻で完結していましたが、アノニマスはかなり巻数が重なりそうな雰囲気。
話の展開の仕方から、中頃までは本巻で完結するのかな?と思っていたのですが、終盤の展開でこの後えらく長い話になるんじゃね?という感じになってきて、冲方丁さんは一体どう落とし前を付けるつもりなんだろ?と心配になります。

2019年4月4日木曜日

THE END MACHINE / THE END MACHINE



George Lynch, Jeff Pilson, Mick BrownというDokkenの黄金期を支えた三人が集まるとなると、その頃のDokkenの再来を期待してしまいますが、VocalのRobert MasonがLynch Mobのメンバーだったこともあって、Lynch Mobの方に近い感じです。
Mick Brownのドスの効いたドラムと、Jeff Pilsonのゴリゴリゴキゴキなベースは、迫力があります。
楽曲も悪くはないけど、まあまあって感じで佳作揃いではあるけど、これは名曲だ〜!と言えるようなのが SLEEPING VOICESくらいなのが寂しいです。

2019年4月2日火曜日

BLUE LIGHTNING / Yngwie Malmsteen



自身の書き下ろし3曲以外は、自分の好きな曲(子供の頃から聴いていた曲らしい)を選んで、Yngwie流に演奏しています。
これだけ原曲を破壊^H^H^H^H大胆に編曲されても尚素晴らしい曲であるのは、名曲は誰がどう演奏しても名曲であるという証拠でしょうね。
雑誌のレビューでも(毎回のように)言われていますが、ここ最近は特に抜けのないこもったような音でミックスされていて、どうもなぁという感じがあります。
まあ帝王のファンなら、ドラム以外を全てYngwei自身が好き勝手に演奏している様を楽しめると思います。

2019年4月1日月曜日

Sgt. Pepper's Lonley Hearts Club Band 50周年記念盤 / The Beatles



ホワイトアルバムを買ったら、これもやっぱり聴きたくなって50周年記念盤を買ってしまいました。
プロデューサのGoege Martin氏の息子さんの、Giles Martin氏が新たにミックスをやり直しているんですが…なんか違うな…という感じが強くて。
特に最後の曲 A Day In The Life などは、オリジナルはヴォーカルが右から左、左から右へのゆっくりと動いていたのですが、このミックスでは真ん中固定になっています。
意識してやったのか…まさか気が付いてなかったなんてことはないだろうな…。

にしても、このアルバムは3chレコードで録音されているのですが、1chを同期にして2台を繋いで録音されているということで、ずっと5chのマルチレコーディングかと思っていたのですが、Giles氏のコメントを読むと4chとなっているから、2台とも1chを同期信号に使っていたということなのか??
いずれにしても、そんなチャネル数でこのアルバムを製作したというのは、どう考えても凄いとしか言いようがないです。

2019年3月31日日曜日

福野礼一郎あれ以後全集7 / 福野礼一郎



あれ以後全集の第7巻が発刊されました。
これまでは、2巻毎に発刊になっていましたが、今年は1巻だけの発刊です。
そのせいか、今までは5月後半に発刊されていたのが、3月初旬に発刊されました。
毎回「どうせ出すならGW前に」とぼやいていたら、春休みに発刊と(笑

中身は今までと同じなので、福野礼一郎ファンな方はすぐ購入しましょう。

2019年3月30日土曜日

グリーンブック

グリーンブック公式サイト

アメリカが一番豊かだった時代1960年代に実際にあった話を元にした物語。
まだまだ白人による黒人(と有色人種全般)への人種差別が続いていた頃が舞台です。
その中で友情を育んでいく、イタリア系白人と黒人の物語。
アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞など多くの賞を受賞している作品なだけあって、観ていて感銘させられました。

それにしても、主役の黒人ピアニストを演じているマハーシャラ・アリさん、劇中でピアノを実際に演奏しているシーンが何度も登場するんですが、あれ実際に弾いているのか、CGで弾いているように見せているだけなのか、どっちなんだろうか?と演奏シーンが登場する度に思ってしまいました。
めちゃくちゃ上手いんだもの。
本職のピアニストでも、あそこまで弾ける人はなかなかいないと思います。
黒人に偏見を持つ運転手兼用心棒の白人が、演奏を観て聴いて、自分の雇い主である黒人に対する考えを一変するシーンがあるんですが、本当に心の中で「この演奏、マジで凄い!」と(映画館の中なので)心の中で叫んだくらいです。

物語の元になった黒人ピアニスト、ドン・シャーリーのアルバムを聴いて見たくなりました。

2019年3月27日水曜日

神の時空 伏見稲荷の轟雷 / 高田 崇史



今回は伏見稲荷が舞台です。
お稲荷さんで親しまれている神様ですが、その実体は誰も分かっていないという。
狐が稲荷の使いであることから、狐の神様と思っている人も多いようですが、狐が使いになったのも結構最近らしいです。
なので、稲荷寿司は狐の好物を形取ったものなので、お稲荷様は貰っても有り難くはないでしょうね。

2019年3月24日日曜日

キャプテン・マーベル

キャプテン・マーベル公式サイト

MARVELアメコミのキャラクターには元々なかったと思うのですが、それが突然登場。
社のブランド名を名前にしたヒロインですが、このタイミングで何故登場したかは、この後に公開になるアヴェンジャーズ エンドゲームで判るそうです。
というか、敵があまりにも強大になりすぎて、それに対抗できるヒーローを辻褄合わせにひねり出したんじゃね?感が強いんだけど…。

主演のBrie Larsonは、これまでメジャーな映画への出演とかもなくて、大抜擢な感じがしますが、役柄には確かに合っているし、演技もしっかりしていました。
この辺りがハリウッドの凄さですか。
無名だった俳優、女優さんでも、しっかりと演じる力がある。
役柄に合わせてトレーニングで体型を大幅に変えられる。
日本の映画とかが面白く感じられないのは、こういう俳優/女優の層の厚みが全然違うし、演技力も全然違うというのがあるんでしょうね。
人気の俳優・女優さんばかりを起用して、どの映画やテレビ番組も同じ顔ぶれにしかならないというのは、なんか変だもの。


宇宙はなぜブラックホールを造ったのか / 谷口義明



題名の答えは、結局どこにも書かれていないですが…まあ聞くところによると、題名は出版社が勝手に付けて、作者は出版されてから多いそうなので、お題目と中身が一致しない書籍が多いのは仕方がないのかも。
にしても、この書の内容を読んでいると、(そういう可能性は本書では一切書かれていませんけど)宇宙が生まれた時にブラックホールも同時に発生していたんじゃね?という気がして仕方がないです。
そもそもブラックホール(それも銀河の中心になるような大質量ブラックホール)になると、重力による時間遅れが大きくなるから、宇宙の誕生後3〜5億年で既に発生していたということは、ブラックホール内部の時間では数千年とか数百年とかというタイムスケールで生成されたのではないか?という気がするのですが…本書ではそのブラックホール自身の重力場で時間が遅くなることについては何も触れられていないのが、ちょっと残念でした。

2019年3月17日日曜日

運び屋

運び屋公式サイト

クリント・イーストウッド監督・主演作品で、恐らくはこれが最後の主演作になるのではないかと思い、観て参りました。
アクション俳優としてデビューしたクリントさんも、歳を経る毎に演技力が増していき、今回の役柄なども見事に演じられていました。
娘さんが、娘役で出演されております。
なんか、実際の親子関係も役柄と同じような感じだったんじゃないかと思わされてしまいますが…どうなんでしょうか?
終わりの方で、クリントさん演じる主人公が、娘に「金でなんでも買えたが、時間だけは買えなかった」と、家族のために時間を取れなかったことを悔いて侘びるシーンがありますが、クリントさんの実生活でも同じようなことがあったんじゃないかという気がします。

事業に失敗した老人が、麻薬の運び屋に足を染めてしまったという、実際にあった事件を元に制作されたそうですが、米国の資本主義・自由主義の陰の部分を露わにした作品でもあります。
まあ滅多にあることではないから、話題にもなり、メキシカン・ギャングも主人公を重宝したんでしょうけどね。
近い将来、日本もお金に困った老人が、悪の道に足を踏み込むことが出て来る可能性は高いですよね。
それはともかく、運び屋を逮捕して裁判にかけるシーンは出て来たけど、その運び屋を雇った連中と組織を挙げるシーンがなかったんですが、そのまま組織は残って別の運び屋を探して商売を続けているんでしょうかね?
だとしたら、麻薬取締官が実績を揚げるために、捕まえやすい老人を犠牲にしただけってことになりますが。
でなかったら、「バリー・シール」みたいに、政府組織に利用されて捨てられたのと同じようなことなんじゃないかな?

人を楽にしてくれる国・日本~韓国人による日韓比較論 / シンシアリー



日本に移住してまもなく著述上梓された単行本を、新書版として加筆修正して発刊されたものです。
日本人が周りに気を遣いながら生きていて、それによって日本の世の中は住みやすくなっている、というようなことを韓国での現状と比較して論述されています。
日本が世界でも最も治安がよく安全であると言われていますが、段々そうでもなくなって来てはいるのも確か。
それでも、まだまだ隣国諸国に比べると、安心して楽に住めるのでしょうね。
日本だけしか知らないと実感がなかなかできないですが。
その日本の幸せをぶち壊そうとしている霞ヶ関のお役人さん達に、一度家族で韓国や中華人民共和国に移住させてみるといいのかも知れないですね。

2019年3月11日月曜日

【メンテナンス日記】12ヶ月点検

買い換えて1年が経ちました。といっても、納車は4月だったから、実際には11ヶ月なのですが、登録手続きの関係で3月に12ヶ月点検なのです。
1,300kmちょっとしか走ってないので、今回もタイヤの空気圧が減っていた以外は問題なし。
でも相変わらずATの変速ショックが気になります。
マツダ内製のATですが、エンジンとの協調制御がイマイチなんですかねぇ。
テストコースではいいのでしょうけど、街中の実走行でのテストは日本ではできないから、ある意味仕方がないといえば仕方がないのですが。
これ以外は、前に乗っていたE36 tiよりも、同等以上になっていていいんですが。

2019年3月3日日曜日

縄文時代の歴史 / 山田 康弘



縄文時代の研究成果の最新情報をサーベイした一書です。
縄文時代といっても、おおよそ1万6千年の長きに渡っているので、一括して語ることはできません。
また東日本や西日本でも、縄文文化の内容や普及具合はかなり違いますし。

縄文時代に農作が行われていたのかどうかも分かっていないようです。
栽培種の種の痕跡は発掘されていても、農地(畑や水田)跡が発掘されていないから、というのが理由だそうですが…焼畑農法だと畑の痕跡を発掘して識別するのは困難ですからねぇ。

まあ何にしても、縄文時代については、まだまだ判らないことだらけということですわ。

アリータ:バトル・エンジェル

アリータ:バトル・エンジェル公式サイト

ジェニファー・コネリーさん、久しぶりのスクリーンに登場(だよね?)ですが、相変わらずお美しゅうございます。

人気コミック「銃夢」を元にハリウッド映画化。
攻殻機動隊も結構メッチャクチャにされていましたが、今回はどうか?と思って観てきました。
とはいえ、実は「銃夢」はちゃんと読んだことはないんですけどね(爆)
でも攻殻機動隊よりは、キャラクタ設定とかはましかな?という気はしましたが…五十歩百歩か…。

終わり方からすると、今回の収益がよかった続きも製作できるようにしているみたいです。
でもどうかなぁ…日本のコミックとかアニメをハリウッドで映画化したのは、毎回転けてるからなぁ…。
まあ、今回のは原作を知らない人なら、楽しめると思います。

2019年2月25日月曜日

睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか / 櫻井 武



人は、というか、動物は何故に眠る必要があるのか?
未だに誰も答えを出せていない、生命の仕組みです。
一応、脳の活動によって老廃物のようなものが脳に溜まって、それを排除するために睡眠が必要になる、ということらしいのですが、それでも説明が付かない現象もあるそうです。
脳が活発に活動するREM睡眠などは、この説明では全然説明になってないですし。

因みにREM睡眠の時は、身体の運動機能が停止されるのですが、その時に対応調節機能も停止されるそうです。
雪山で遭難した時に「眠ったら死ぬぞ!」というのは、体温調整できなくて身体が冷えてしまうからなのですね。
ずっと納得できなかったのですが、やっと理由が分かりました。
なので、真夏に暑いからといって、裸で寝ていると夏風邪をひく理由も、これで納得できました。

2019年2月21日木曜日

信長になれなかった男たち (戦国武将外伝) / 安部 龍太郎



ちょっと前に、信長はなぜ葬られたのか 世界史の中の本能寺の変 (幻冬舎新書)を読んだところですが、早くも続巻を刊行されました。
本書も小説ではなくエッセイになっています。

戦国武将について色々と書かれているのですが、通説では当時の領地争いは農地(米)を如何に多く分捕るかが目的だったように言われていますが、実は物流(特に海運)の拠点を押さえることが目的だったと書かれています。
実際、室町時代の日本の商業と流通は、世界でもトップクラスの洗練されたものだったのですが、あまり言われないんですよね。
どうも共産主義者のプロバガンダのせいか、古代から士農工商という身分制度がずっとあったように錯覚されているみたいですが、士農工商は江戸時代以降ですし、その江戸時代も実はあまり身分制度は厳密ではなかったと言われています。(裕福な農家が、貧乏な武士から士分の株を買って武家になるという例も結構あったらしい)
海運という視線で当時の日本を見ると、海外(朝鮮、宋だけでなく、葡萄牙や西班牙も含めて)との貿易が活発に行われていたことが分かります。
どうも江戸時代の鎖国というイメージがあるせいか、その直前の室町から安土桃山時代の海外貿易については軽視されているように思います。

それはさておき、書かれている内容に、ちょとこちょこと通説と私が思っていたものと異なることがあるのですよね。
読んでいて、歴史を専門にされる教授方の唱える通説の方が、やっぱり変だよなと感じるんですよね。
例えば、信長が桶狭間で今川義元を打ち破った時の混乱に乗じて、まだ今川家の人質同然だった徳川家康(当時は松平ですが)が今川家から岡崎城を取り戻した、というのが通説(で、大河ドラマでもそう描かれていたの)です。
が、この本では、それよりも5年前に家康は岡崎城の城主として戻っていた、とあります。
戦に参加するのには兵が必要で、今川家の人質或いは客分だと自前の兵は揃えられないわけで、今川家から借りた兵だと岡崎城を取り戻すのは不可能ですね。
そう考えると、戦に参加するための兵を揃えるために岡崎城に戻されていて、桶狭間の戦に武将として参加できたという方が自然です。
この辺りも、(今も大切に残されている数多くの)当時の武将達の手紙とか書状を丹念に調べれば、確かなことが分かるはずですが、意外とそういう調査を学者先生方は行わずに、読みやすい二次三次の資料ばかりでご高説を述べられたりしているんでしょうかね?
ちなみに、安部氏は書状などの一次資料を丹念に読んで調べられているとのこと。

2019年2月17日日曜日

天皇即位と超古代史 「古史古伝」で読み解く王権論 / 原田 実



タイトルに「古史古伝」とありますが、所謂「偽書」と呼ばれるもの&書かれている内容についての考察をされています。
所謂「偽書」と呼ばれている文書は多いですが、書かれている内容を見る限りでは、後代(殆どは江戸時代から明治時代)に作成されたと推測されるものばかりですね。
まあ、正史である記紀にしても、私は原書を読めないので、翻訳文とか解説書に頼るしかないのですが、その翻訳文や解説書もどこまで原書を忠実に現代語に再現しているか疑わしいところはありますが…そういう点で、古代の言い伝えが紙と墨で漢字を使って書かれるまでに、口伝の時代が何百年か経ているはずですし、写しを作るときも原書をそのまま写さずに、写しを書いた人の勝手な解釈による変更修正などもあり得る訳なので、辻褄が合わないから偽書だ!と一概に切り捨てるというのも難しい部分ではありますけどね。
#ちなみに仏典も、釈迦入滅後、弟子により数百年間口伝が続き、その後に文字記録としてまとめられ、三蔵法師が唐に持ち帰って漢訳を行い、空海や最澄が日本に写経を持ち帰っているので、釈迦の言葉が現代に正しく伝わっている可能性がどれくらいなのか…。

まあいずれにしても、人は自分の信じたいものしか信じないので、元の文書があったとしても、伝わる内に内容が全然別のものになってしまうものなのです。

2019年2月10日日曜日

不自然な宇宙 宇宙はひとつだけなのか? / 須藤 靖



これまでに人類が見いだした物理法則は、法則として考えると不自然なことが多いと言われます。
例えば、世の中に働く力は、電磁力、弱い力、強い力、重力の4種類ですが、この内の重力が他の3つに比べて極端に弱いという問題があります。
このため、電磁力、弱い力、強い力は、統一理論で元々は一つの力であったことが判明していますが、重力だけはその力の弱さ故に統一できていません。
物理理論としては、統一できないというのは法則として不自然なわけです。

が、重力が他の3つの力と同じくらい強かったらどうなるか?を考えると、宇宙が宇宙としては存在できないという結論が出て来ます。
他の3つの力の強さの関係についても同様で、どれかが今よりも強かったり弱かったりすると、この宇宙が存在できそうにないのです。
ここから先になると、物理理論の問題なのか、哲学の問題なのか判らなくなるのですが…要約して語るだけの筆力もないので、本書を読んで戴きたいです。

いずれにしても、宇宙が宇宙であるためには、この世の物理法則は必然性があって、全ての物理法則が今の値であるが故に、この宇宙が存在しているということですね。

2019年2月3日日曜日

THE NATURE OF THE BEAST / IMPELLITTERI





「野獣の本性」と名付けられた本作は、いつものIMPELLITTERIよりも荒々しさを強調した作風になっているように感じます。
IMPELLITTERIの作品は、ANSWER TO THE MASTER以来、毎作購入しているのですが、Impellitteriのギターが好きというよりも、Rob Rockのヴォーカル、歌メロ、歌詞が好きだからです。
#なので、ヴォーカルが別の人になった時の作品はあまり好きではなかったりします。
#メタル界では超大物ヴォーカリストですけどね。
本作でもRob Rockの歌は、冴えまくってますよ〜!

死体島-オッドアイ / 渡辺 裕之



1月の間に2冊も刊行で、いつもながら渡辺氏の刊行ペースの早さには驚きです。
まあ、こちらは2年前に新書版で刊行されたものを文庫化したもので、加筆訂正とかはしていないようですが。

昨年、中華人民共和国が自国に国籍を有する人民で、海外に居住するものに対して知っている情報は全て共産党政府に提供することを義務づけた、謂わば12億の人民総スパイ化する法を施行することになりました。
これにより、中国外の企業や組織は、人民共和国に籍を置く人を雇用する場合は、その企業や組織の情報が全て共産党政府に垂れ流しになることを覚悟しなければならなくなったわけです。
#欧米や日本の政府が、携帯回線キャリアに中国製の交換機の使用を中止するように要請しているのも、共産党政府から情報提供の要請があった場合に中国企業がそれを拒むことができないからですね。
しかし、本書では共産党政府が世界各国に潜ませているスパイは、情報をかき集めるだけではなく、様々な工作をも行っていることも示しています。
ここまでのことを、実施に行うなんてあるわけないだろ!という人が多数だと思いますが、ウイグルやチベットで何が行われているかを見れば、妄想とも言えないのです。

2019年1月31日木曜日

SPACEMAN / ACE FREHLEY



私はKISSはそれ程好きってわけでもなくて、実際CDは全然持ってない(数枚買ったことあるけど、すぐに飽きて処分してしまう)のですが、何故かAce様のCDは好きで、Frehley's Cometの頃から、ずっと続けてCDを買っています。
前にも書いたと思いますが、あのルーズな音階とリズムが、ロックっぽくて好きなんですわ。
独特のリズムと音程の揺れ方をしていて、外れているのではないけど、合ってるともいえない微妙さが、妙に心地よいのです。

2019年1月30日水曜日

星系出雲の兵站3 / 林 譲治



1巻目の終わり方と3巻目の終わり方が共通してるのですが、次巻を読まずにいられない謎掛け的な終わり方で、話の進め方が非常に巧いなぁと感心してしまいます。
今回は仕事をキチッと進めて完了させるプロとは目立たないものだというのがテーマになっている感じです。
周りから必要とされる人というのは、普段は意外と目立たないことが多いです。

The Beatles (White Album) / The Beatles





所謂ホワイトアルバムが世に出てから50年だそうで、50周年記念版が発売になりました。
プロデューサーのGoerge Martinの息子さんであるGiles Martin氏がリミックスをしているそうです。
スーパーデラックスはとても変えないので、デモ音源付きの方を買いました。
このアルバムは高校生の時に買って、大学卒業まで聞きまくっていましたが、社会人になって実家を出てからは聞いてなく(いつの間にか親にLP全部捨てられてたし)、ン十年ぶりに聞くのですが、憶えているものですねぇ、全曲空で歌えますよ(笑

大人になってからじっくりと聞き直すと、The Beatlesというのは、やはり凄いなとつくづく思わされます。
シンプルで憶えやすいけど美しいor印象的なメロディの数々。
こういうのってなかなか作れないのですが、それを量産するPaulとJohnのコンポーザ能力というのは異常です。
デモを聞いても、PaulとJohnのは、アコギで弾いているデモ段階で、完成形が思い浮かぶくらいに完成されています。
たぶん、歌メロと同時に全部のアレンジが頭に浮かんでいるんでしょうね。

対して、Goergeのは歌メロはほぼ完成しているけど、アコギのバッキングからはまだまだ完成形は遠い感じで、アレンジに時間を掛けていたんじゃないかなという気がします。
それゆえ曲数は少ないですが、その分完成した曲の完成度は高い。
特にWhile My Guiter Genlty Weepsは、今聴いても涙が出そうなくらいにもの悲しくも美しいメロディに心が打たれます。
Goerge Harrisonのソロアルバムを買いたくなって来た。

2019年1月25日金曜日

海と陸をつなぐ進化論 気候変動と微生物がもたらした驚きの共進化 / 須藤 斎



著者は植物性プランクトンの化石(微化石)の研究をされている方です。
地層の中から、高解像度の光学顕微鏡や電子顕微鏡でしか見ることができない、生物の化石を調べているわけですね。

広島の牡蠣養殖の人達が、山の森林を保全し、それによって山から河川を通じて海へ流れ込む栄養分を保全し、植物性プランクトンを育成し、それを餌としている牡蠣の成長を促しています。
それと同じように、植物性プランクトン→動物性プランクトン→小魚類→大魚類→巨大魚類という食物連鎖が、進化に影響しているのでは?ということを述べられています。
至極真っ当な論ですね。
ただ、それを証明する物的証拠(化石類など)が発見されることがあるか、というと望み薄ですね。

また近年の海は、生活排水などで窒素や燐などは豊富になっていますが、鉄分が少なく、そのせいで光合成を行っている植物性プランクトンの繁殖に問題があるそうです。
CO2の排出量増加による温暖化が問題にされていますが、適度な鉄を海にばらまけば、意外とすんなり解決するんじゃね?と読みながら思いました。
以前読んだ本で、鉄製の構造物(車とか)を海に沈めると、その周りに魚類が大量に繁殖するけど、アルミとかだと魚は寄ってこない、という話があって、そのことを思い出しました。
車の鉄分が海中に溶け出す→植物性プランクトンが増える→動物性プランクトンが増える→魚が増える、ということなんかなと。

2019年1月18日金曜日

迷宮の門: 警視庁特命捜査対策室九係 / 渡辺 裕之



渡辺氏の新シリーズが始まりました。
傭兵代理店がちょっと非現実なレベルに逝ってしまったので、地道な刑事さんの活動はリアルに感じます。
相変わらず引き込まれるストーリー展開で、通勤電車で読んでいて危うく乗り過ごしそうになること数回(苦笑
まあ、本当に面白いです。

学校では教えてくれない江戸・幕末史の授業 / 井沢 元彦



積んであったのを思わず手に取って買ってしまったけど、文庫版が出るまで待ってもよかったかな。
私のように、逆説の日本史を全巻通読されている方には、同じ事の繰り返しが殆どなので、焦って買って読む必要はないかと思います。
逆説の日本史を通読するのは大変だと思いの方には、井沢氏の歴史解説の入門編と言うことで、読みやすく分かりやすく書かれており、お薦めです。

2019年1月12日土曜日

ホンダジェット: 開発リーダーが語る30年の全軌跡 / 前間 孝則



自動車メーカーが航空機の製造販売に乗り出すというのは、画期的で前代未聞のことなので、世界中で話題になっているホンダジェットですが、素人故に固定観念に囚われずに一から理論を見直して、成功に至ったのですね。
三菱重工の航空機開発がなかなか進まないのと比較されますが、三菱は逆に航空機製造の歴史や経験があったために、それが過信になり「こんなはずではなかったのに」という状態に陥ったのとは全くの逆という感じです。
ホンダが日本での製造開発や日本人だけでの開発には拘らず、米国に拠点を置いて、従業員の大半が米国で採用した航空機開発製造の経験者を集め、米国での形式認定審査をスムーズに進めたので、「国産」という日本の新聞の見出しは「嘘」です。
しかしながら、開発リーダーが日本人だからこそできたというのも確かで、これこそグローバル企業としての日本発祥企業の正しいあり方なのではないかと思います。

機体の方ばかりに世間の注目が行っているようですが、搭載されているジェットエンジンもホンダが長年開発を進めた独自の設計で、量産化においてGEとの共同開発になりましたが、ジェットエンジンの設計を一から新規で行うというのは、これも非常に画期的なことなのです。
それ故、GEとの合弁企業を作る時も完全にイーブンな形での協業ということを、GEに認めて貰うことができたのです。
あの小型軽量で重量比出力の大きなエンジンがあったからこそ、ホンダジェット独特の翼の上にエンジンを配置する形式が成立しているとも言えますし。

空飛ぶ自動車が次世代の中心になると言われていますが、日本では航空法やらなんやらの規制が厳しすぎて、実現の見通しは非常に難しいのです。
恐らく、これの開発も米国と(事故で人が死んでも大した問題にならない)中華人民共和国が中心になるのは、致し方がないでしょうね。

「徴用工」の悪心 / シンシアリー



韓国法廷も日本へのたかりを始めたわけですが、今回はそれが如何に酷いものかを、韓国人であるシンシアリー氏が解説されています。
そもそも募集に応じてきた(と判決文でもちゃんと書かれている)にも関わらず「徴用」と強制的に働かせたようなイメージと植え付けようとしている時点で、詐欺紛いの判決ですけどね。
いずれにしても、韓国法廷とその判決を認めている韓国行政府は、国際法が何かを理解していない前近代的な国家であることを、世界に公布したも同然なのですが、そのことすら理解できない政府世論なのだから、もうどうしようもないところまで来てしまっています。
韓国国内の経済が、事実上壊滅状態になりつつあるため、行政府は国民の不満を逸らすために反日政策を益々強めているのですが、日本との経済交流に支障を来すと更に今国国内経済が悪化することを理解してるんでしょうかね?

2019年1月4日金曜日

並べて学べば面白すぎる 世界史と日本史 / 倉山満



欧米の白人は、今の欧州先進国が古代から世界を支配し続けてきたような顔をしていますが、そうなったのはホンの200年くらいです。
血塗られた欧州の歴史と、同時期の日本の歴史を比べて、如何に日本が平和で呑気な国であったかを解説されています。
現代では世界の情勢がそのまま日本国内情勢に反映されるのですが、殆どの日本人は1000年前と同じく呑気で平和ボケしたままです。
少しは海の向こうのことに目を向けて欲しいものですが…美味しいレストランと人気ファッションブランドくらいにしか興味を持たないのでは…。

逆説の日本史24: 明治躍進編 帝国憲法と日清開戦の謎 / 井沢 元彦



つい先頃、明治天皇の世界史 六人の皇帝たちの十九世紀を読んだばかりですが、逆説の日本史24巻はちょうど同じ時代の解説になります。
両書とも、清の西太后が亡国の君であるのに対して、明治大帝が世界でも有数の名君であると評されていると思います。
明治天皇でなかったら、果たしてこの時期の亜細亜において、日本が独立した国家として生き残ることができたのか?と思ってしまいます。
冗談抜きで、打つ手を間違っていたら、この時に日本という国はなくなり、清か露西亜の領土になっていた可能性も高いのです。
#まあ、下手に清と露西亜に連勝したので、調子ぶっこいて米国から売られた喧嘩を買う必要もないのに買ってしまうのですが。

民主主義の理想は共和制だと思いますが、世界の共和制の国を見て、果たしてそれで上手くいっているのか?
社会主義、共産主義国は、今の人類の知的水準では成り立たないことも証明済み。
その中で立憲君主というのが一番巧く行っているのかな?という気がします。
歴代の天皇が平和主義で民を大事にするから、日本は辛うじて巧くいっているだけで、欧州の立憲君主国はどうかは別ですが。