2018年12月29日土曜日

縄文探検隊の記録 / 夢枕 獏・ 岡村 道雄・かくまつとむ



考古学者の岡村氏と作家の夢枕氏の対談形式で進む、縄文時代についての考察です。
途中で植物学者も合流し、栗の木や漆の話が出て来ますが、それが非常に興味深かったです。
栗も漆も自然に任せるままではあまり育つことも、大量に広がることもないそうで、人の手が入るから栗の森とか漆の林ができるのだとか。
それ故に、大陸原産の栗や漆が自然に列島に伝わって来るというのは考えにくいようですね。
一応、栗は古い地層からも化石が出て来ているので、大陸と列島が陸続きだった時代に自然に伝わって来たようですが、漆は全く化石が出て来ないので、人の手で大陸から運ばれてきた可能性が高いようです。

2018年12月22日土曜日

明治天皇の世界史 六人の皇帝たちの十九世紀 / 倉山 満



明治天皇は奇行で有名ではありますが、日本を文明後進国から世界5大帝国になれたのは、明治天皇が君臨されていたからであることも確かです。
大日本帝国憲法は立憲君主憲法なので、明治天皇は内閣や軍隊に対して何の権力もないのですが、そこに居られるだけで影響力があり、その存在感だけで日本の政治や軍が暴走しないように見守られていたということですね。

天皇が何故天皇であらされるのか?
男系血統が天皇であることとされていますが、個人的には「生まれ落ちた時から天皇となるための教育を受けてきたものだけが天皇になれる」と思っています。
そのためには男系血統の後嗣である必要があると。
明治天皇、昭和天皇、今上と、色々と事績を読む度に、この世界で本当の意味で心の底から世界平和を祈られているのは、陛下とご一家だけなのではないか?と思わされてることばかりです。
そのような高尚な精神性を持つのは、普通の家庭で育っているのでは到底無理ではないかと思うのです。

明治維新後、日本は男女や生まれの区別なく平等な教育を受けられるようになりましたが、その教育は(特にGHQ支配後は)命令に忠実な働きアリを製造するためのもので、リーダーや責任者になるためのものではなく、そのために今の日本では真の意味でのリーダーが殆どいません。
たまに優秀な起業家が出て来ることがありますが、そういう人達は学生時代は落ちこぼれで、働きアリとしては失格だったので、逆に優秀なリーダーになれたんでしょうね。

2018年12月12日水曜日

人とものの讃歌 2 / 福野 礼一郎



初回の人とものの讃歌が発刊されたのが3年前で、その後の3年分が掲載されています。
世の中には、まだまだ我々の知らない世界があるということがよく判ります。
こういう裏方の仕事は、日本の技術力の根底にあるのですが、なかなか理解されないし、お金も出して貰えないのが現実。
最近、日本の技術を讃えるテレビ番組とか書籍とかがありますが、ではその技術を支え伝える職人さん達の懐具合が暖かくなったかというと、そういうことは全くないわけで。
ノーベル賞の受賞も、日本人が受賞する度に騒がれますが、それで日本の基礎研究の予算が増えたかというと、逆に減る一方。
讃えるだけでは、技術は続かないのです。

2018年12月5日水曜日

禁足地巡礼 / 吉田 悠軌



古い神社などの禁足地の話かと思って買ったのですが、前半はその通りで興味深く読み進めて行くと、終盤でちょっと変な方向に…。

2018年12月3日月曜日

【α7Ⅲ】SDカードの扱いに不具合か?

ソニーのミラーレス一眼「α7III」「α7RIII」にSDカードが勝手にフォーマットされる不具合? 相次ぐ報告にソニーは「事実確認中」

α7Rの頃にはなかったのですが、α7Ⅱ以降はSDのファイル管理用のファイルを作成するようになっています。
そのためカメラでフォーマットしておかないと、起動時に「管理ファイルを修復しますか?」と聞かれます。
また、撮影後PCに画像ファイルを取り込んだ後に、PCで直接削除して、そのままカメラに挿した場合は管理ファイルの修復を聞いてこないのですが、撮影した画像の再生ができません。
メニューから管理ファイルの修復を行えば、再生ができるようになるんですけどね。

ファイル自体が壊れる現象はまだ発生していませんが、PC(というかMacだけど)でSDからファイルをコピーしようとすると、途中でエラーになって止まってしまう現象が何回か出たことはあります。
この時は、コピー操作をやり直せば問題なくできたのですが、何故そういう現象が発生したのか不明なままです。
SDもSDカードリーダーも、今までα7Rに使っていて、そういう問題は1度も出て事はなかったのですが。

早くファームアップデートがリリースされて直るといいんですが。

(2018/12/12追記)
不具合についての案内と、近日ファームウェアアップデートの予告が出ています。
レンズ交換式デジタル一眼カメラα7R III「ILCE-7RM3」およびα7 III「ILCE-7M3」を
お使いのお客様へソフトウェアアップデートのお知らせ


(2018/12/18追記)
α9、α7RⅢ、α7Ⅲのファームウェアアップデートが公開されました。

デジタル一眼カメラ「ILCE-9」本体ソフトウェアアップデートのお知らせ

デジタル一眼カメラ「ILCE-7RM3」本体ソフトウェアアップデートのお知らせ

デジタル一眼カメラ「ILCE-7M3」本体ソフトウェアアップデートのお知らせ

2018年12月2日日曜日

裏関ヶ原 / 吉川 永青



この方の小説は初めて読むのですが、文章力といい、構成力といい、レベルがかなり高く、面白く読み進めました。
既にベテランと言っていいくらいの作品を出されていて、これは是非これまでの作品を遡って読まなきゃならないなと感じました。
短編集なのですが、題名が示すように、天下分け目の関ヶ原の戦いの裏で進んでいた物語が、微妙に絡み合って並んでいます。
それぞれの短編を一つずつ読み進めていく内に、成る程前のあれはこっちに関係していたのか、と糸が解れる仕組みになっています。

それにしても、あれだけの軍勢の戦いが、たったの一日で終わってしまったというのは、誰にも読み切れなかったのでしょうね。
普通なら1月以上は続くはずの規模の戦なのに、たっち一日で…。
石田三成が戦下手にしても、酷すぎる。
小早川の裏切りが原因とされていますが、実際にはそれ以外にも色々とあったんじゃないのかなぁ?

2018年11月29日木曜日

神の時空 嚴島の烈風 / 高田 崇史



シリーズ5巻目で、物語の中では1巻目から5日しか経過してません。
おおよそ1巻1日のペースで話が進んでるわけで、その分密度の濃い小説なわけですね。
しかし考えてみれば、氏の作品は殆どがそれくらいのペースで物語が進んでいるような…。

今回は厳島が舞台です。
私はまだ行ったことないんですよ。
これまでの舞台は、一応行ったことはあるんですけどね。
まあ行ったのは、日本の歴史に興味がない子供〜学生の頃とかなので、殆どどんなんだったか覚えてないんですが。
本来は禁足地の島なので、行くのは憚れるんですが…今はすっかり観光地になってしまっているんですね。
#そういう点では、未だに禁足地の宗像大社の沖津宮などは、世界遺産に指定されたことで、今後観光地にされてしまうのか??

2018年11月25日日曜日

祝!パタリロ!100巻達成!





パタリロ!シリーズでの100巻は、何年か前に達成していますが、本編で100巻達成です。
で、行き付けの書店で買おうと思ったら…ない…。在庫なし…。
しかたなく、Amazonで購入しようとしたら…こちらも在庫なしで、発送が1〜2週間先になると…。
ここへ来て何があったんだろうか??
作者の別作品が映画化される影響??
#というか、あれが映画化されるってマジかよ?

(2018/11/27 0:47追記)
京都市役所近くの某書店にて、初版を無事に確保できました。
初版に限り、マリネラ王国の土地権利書が付いてます。

2018年11月22日木曜日

【くるまのおと】Demio後期型は初期型よりは扱いやすくなっているようです

半年ちょっと前に買ったDemioも、既に旧型になってしまいましたが (^ ^;;
初期型では、iDMのStage3に行くのに1年以上掛かりましたし、Stage3でスコアが4.8以上になることは殆どなくて、☆は殆ど付くことがなかったです。
が、2018年式では1ヶ月でStage3になり、半年程で☆5つ達成しました。


まあ、でもこの後、プリウスの後ろを走らざるを得ない状態に陥って、あっという間に☆が取れなくなりましたが(苦笑
豊田社長が同じハイブリッド・ユニットを使ったアクセラに試乗して、自社の開発者に「どうしてウチのは、こういうブレーキにできないんだ!」と怒鳴りつけたそうですが、踏力で効きをコントロールするブレーキというのは、トヨタの内規でNGなんじゃないかと思うくらい踏力が軽くて床まで踏めてしまってストロークで効きをコントロールするブレーキばかりなので、狙ったところで止まれないのは当たり前だと思うのですが、ユーザーがそういうので満足しているというのも日本人が運転が下手くそな理由の一つでしょうね。
まあ、Demioのブレーキも、ATとの協調制御がイマイチで、ブレーキを掛けたときのシフトダウンによるエンジンブレーキの効き方が、あまり安定していなくて、狙ったところでビシッと止まれないんですよね。
BMW 318tiなら常に狙った所のから50cm以上ずれることはなかったですが、Demioだと1mくらいずれることが、ちょくちょくあるんで。

2018年11月7日水曜日

中華料理進化論 / 徐航明



中華人民共和国で生まれ育ち、日本に移住した中国人による、日本の中華料理と大陸の中国料理の比較論です。
日本中の街中に「中華料理」店がありますが、そこで提供される「中華料理」は、実は大陸で食されている料理とは別物なのですよね。
日本では餃子といえば焼き餃子が一般的ですが、大陸には元々は焼き餃子はなく水餃子に限っていたそうです。
#今では日本から逆輸入する形で大陸でも焼き餃子は食べられているようです。
ラーメンも元は中国の麺料理を元にしていますが、中華ソバと呼ばれた初期のラーメンでも、大陸で食べられていたのとは違っていたようですし、今では完全に別物に変化しています。
本書では述べられていませんが、焼きそばも元は大陸の麺料理ですが、大陸では麺を揚げて餡を掛けるのが焼麺で、日本のような柔らかい麺はありませんでした。
#これも今では逆輸入されて柔らかい麺の焼麺が食べられているようです。

そのような日本で独特の進化をした中華料理を、中国人の目から見て感じたことを色々と書かれています。
内容はそれ程濃いわけではないですが、これからの日本が世界で生き延びていくためのヒントがあるような気がします。

2018年11月6日火曜日

食べれば食べるほど若くなる法 / 菊池 真由子



栄養士の書かれた、身体を若く保つ食べ物を紹介した本です。
これの前著として、図解 食べても食べても太らない法 (単行本)というのがあるそうで、肥満にお悩みの方はこちらの方がいいかも知れません。読んでないですがw

紹介されている食品の大半は、私が日頃家で食べているものばかりだったので、自分の食事はほぼ正しい食事だなと判ったという感じです。
あんまり私的には目新しいことはなかったのですが、外食が多い方やスーパー、コンビに弁当中心の方は、一度お読みになった方がよいかと思います。

2018年11月3日土曜日

国民が知らない 上皇の日本史 / 倉山 満



上皇というと、歴史の教科書で後鳥羽上皇の院政が取り上げられているくらいで、他の(歴史上大勢いる)上皇はあまり教えられることはなく、故に上皇=院政=独裁という連想をしてしまいがちです。
実際には後鳥羽上皇でも独裁というには程遠かったみたいですが、治天の君として独裁体制を築けた上皇というのは、事実上存在しなかったようです。
どちらかというと、時の権力者との権力抗争で明け暮れたのが、今の歴史学者さん達に独裁だと云われているわけですが…日本の学者さん、特に歴史学者さん達はソ連や中共のプロパガンダとスパイ工作で洗脳されて、天皇は独裁者だという思い込みを刷り込まされているとしか思えないんですよね。

それはさておき、後半年程で今上が退位されて上皇となり、皇太子が天皇に践祚され即位されるわけですが、それに当たって、氏が正確な上皇の歴史を日本国民に改めて正確に知っておいて貰いたいということで、本書が刊行されたそうです。
天皇は様々な儀式があり、また様々な行動に制約があり(勝手に人に会えない、勝手に出歩けない、などなど)、その制約を課せられないように退位して自由になり、元天皇という権威だけ(権力はない)の存在となって政治を動かして来たわけです。
今回の退位でにおいて上皇の権威が新たに興ることを、(天皇家の儀式や前例については何も知らないらしい)有識者という人達が恐れているわけですが、今生のお人柄を考えると杞憂でしかないであろうと思います。

2018年10月27日土曜日

星系出雲の兵站 2 / 林 譲治



意外と早く2巻が発売になりました。
今回は2つの星系間の政治的争いが中心で書かれています。
こういう裏の読み合いというのは、私は非常に苦手で、人間の醜さを垣間見るだけで嫌な気分になります。
とはいえ、実際には世の中はそれで動いていて、最近多発している偽装問題も、これが原因であるのは確かなんですよね。

2018年10月20日土曜日

α7Rからα7Ⅱとα7Ⅲに機種変更





銀塩からデジタル時代に移りつつある頃には、デジタル一眼レフの選択肢は(特に35mmフルサイズだと)CanonかNikonの2択しかありませんでした。
ミラーレス一眼では、SONYが唯一フルサイズを発売してきており(やっと今年になってNikonとCanonから発売になりますが)、α7Rが発売されてすぐに購入して、5年間使い続けていました。
RⅡやRⅢに移行しなかったのは、ファイルサイズがでか過ぎてハンドリングできないという理由です。
最近、ライブ撮影の回数が増えてきて、それがメインになりつつあり、昨年α9が登場したことに衝撃を受けて、ライブ用の撮影機材を徐々にαシリーズに移行する決心を行いました。
1年間前から、レンズをFEマウント対応のものに入れ替えていて、今回ボディをライブ用に最新機種に入れ替えることにしました。

α9の中古が割と安い値段で出て来ているので、それも考えたのですが、
・α9はフリッカーレスに未対応。
・AFエリアはα7Ⅲの方が広く、測距ポイントも多い。
・瞳AFのアルゴリズムは、α7Ⅲで更に進化していて合焦率が高い。
という、10ヶ月程後発のα7Ⅲの方が優れている点も多く、私の撮影対象を考えるとα7Ⅲの方がよさそうなのです。
また、ライブ撮影する時は、広角〜中望遠ズームと中望遠〜望遠ズーム、または広角ズームと広角〜中望遠ズームの2本の組み合わせでする必要があるので、ボディは解像度が同じものが2台必要になります。
α7Ⅲが2台あれば理想ですが、懐具合からそういう訳にもいかず、またキャッシュバック対象であることで、2台目にα7Ⅱを選ぶことにしました。

α7ⅢとⅡの違いは、
・α7Ⅲは裏面照射型の撮像素子になっており、周辺光量落ちが改善され、高感度特性が改善されている。
・α7Ⅲはサイレントシャッター装備。
・α7Ⅲはカードスロットが2口あり、UHS-Ⅱ対応。
というのが、大きな違いでしょうか。

まだ余り双方を触れていないのですが、高感度についてはどちらもISO12800位までが、(個人的には)ノイズやダイナミックレンジ的に実用範囲かなという気がします。
↓α7Ⅲ ISO12800












↓α7Ⅱ ISO12800












α7Ⅲの拡張ではない最高感度ISO51200だとこんな感じ。
↓α7Ⅲ ISO51200 1/200sec.












サイレントシャッターは、アコースティック系のライブ撮影をするために欲しかった機能なのです。
これがないために、今までアコースティック系の撮影は断っていたので。
#マジでシャッター音が会場に鳴り響くのです。
#防音のためタオルで包んだりもしましたが、無駄でした。
α7Ⅲだと動体歪みが目立つと、雑誌のレポートにはありましたが、強風で激しく煽られる花ではそういうものは出ていないようです。
↓α7Ⅲ ISO100 1/1000sec. サイレントシャッター












α7ⅢでサイレントシャッターをOFFにして、先幕電子シャッターにすると、(先幕電子シャッターのない)α7R程ではないですが、シャッター音と振動がします。
α7Ⅱも同じくらいの音と振動があります。
特にシャッター振動は、サイレントシャッターにして皆無になると、シャッター振動のない撮影がなんと快適なことなのかと気付かされます。
激しい系のライブ撮影だと、やはり動体歪みが出るでしょうから、サイレントシャッターは使いにくいですが、普段のスナップ、風景、花などの撮影はサイレントシャッターだけで行いたくなります。
α9だとサイレントシャッター時はブラックアウトが皆無ですが、α7Ⅲだと若干あります。
シャッター速度にもよるのでしょうけど、感じ的にファインダーのリフレッシュが数コマブラックアウトする程度で、α9と劇的な差があるという感じはしませんでした。

またα7Rはボディ内手ブレ補正がまだ搭載されておらず、α7Ⅲとα7Ⅱのボディ内手ブレ補正はかなり強力そうな感じです。
↓α7Ⅲ ISO200 1.6sec












拡大すると、後ろのビルの窓明かりがぶれているのは分かりますが、手ブレ補正のないカメラでここまできっちり止まって見えることはなかったですね。

2018年10月18日木曜日

十二人の死にたい子どもたち / 冲方 丁



冲方氏は本作で、2016年に直木賞を受賞したそうで、コミック化され、更に今回映画化になるそうです。
このストーリーを実写で2時間程度に収めようとするとなると、かなりストーリーを端折らないとあかんのとちゃうんかい?という感じですが。
小説では7時間程を、休みなく連続的な時間経過で描いているので。

最初の方で、思わず萩尾望都の「11人いる! 」を思い浮かべたのですが、中身は全然違いました。
かなり現代の(日本に限らず、先進国ならどこでも)抱えている人類の精神的病巣をえぐっている感じです。
こういうのを読むと、自分の人生は幸せだったんだなぁと感じてしまいます。

2018年10月15日月曜日

ガンルージュ / 月村 了衛



月村氏の小説は、極めて真面目なものが主だと思うのですが、何作かマジか?これ?という感じの、真面目にジョークを連発するものがあるんですよね。
本作も全体的なストーリーは極めてシリアスなのですが、主要な登場人物の行動が…。
まあその不条理さが面白くて、一気に読み終えてしまいましたけどね。

2018年10月11日木曜日

日本史真髄 / 井沢 元彦



何か新しいことを書かれているのかなと思って買ってみたのですが、逆説の日本史のダイジェスト版という感じで、既に逆説の日本史を通読されている方には特に目新しい内容はないです。
それにつけても、未だに日本は言霊の国であり、都合の悪いことは見て見ぬふりをしていることに、情けないやらなんやら。

2018年10月6日土曜日

イコライザー2

イコライザー2公式サイト

1の方は観てなかったのですが、面白そうなので観てきました。
デンゼル・ワシントンさんの演技は渋くて巧いので、結構好きな俳優さんなんですよね。
詳細を書くとネタバレになるので書きませんが、ストーリー構成も演出も演技も一級品でよくできていました。
終わった後には色々と考えさせられるものが、心に残りました。

映りが綺麗で、Panavisionで撮ってるのか?と観ながら思いましたが、エンドロールにARRIのロゴマークが出て来たので、たぶんZEISSのレンズですね。
これまで観た映画でARRIを使っている時って、綺麗だけとシャープすぎるような感じがあったのですが、イコライザー2ではそのシャープすぎな感じが余りなくて、観やすいけどシャープという感じで。
カメラマンとか編集の腕がいいのかな?

それと、エンドロールが始まる直前のインスト曲に非常に心を惹かれて…エンドロールで曲名を探ろうとしたんですが、流れる速さが速くて読めなかった(泣
1の方でも同じく終わりの方でZack Hemseyという人の曲が2曲使われていて、同じような感じだったので、その人の曲が今回も使われたのかな?という気もするのですが、ググってもよく判らない (-_-;;

2018年9月25日火曜日

【メンテナンス日記】6ヶ月点検

買い換えて半年経たない内に、Demioのガソリンエンジンが1.3Lから1.5Lにスープアップされ、MTが5速から6速になってお値段据え置きなのにショックを受けております。
買い換えたDemioの足回りがかなり乗り心地よくなっており、エンジンもスムーズになってはいるのですが、エンジンとATの協調制御が相変わらずタコで、変な時にシフトアップやシフトダウンしてくれるのに苛ついております。
一応マニュアルシフトもあるんですが、シフト操作を行ってから実際に変速されるまでに、速くても0.5秒(体感値)程度掛かるし、場面によっては0.8秒(体感値)掛かるので、アクセルやブレーキの操作タイミングが合わんのですよね。
1.3LのMTが6速だったら、最初からMTにしたかも知れないです。少なくとも今回の買い換えだと、MTにしましたね。
MTの試乗車はない?と聞いたのですが、流石に販売数が少ないので用意は難しいとのことでした。
今やこのクラスでMTを用意しているのはDemioくらいなんだから、もっと積極的に売り出せばいいのにね。

さて、6ヶ月点検ですが、距離も700kmを過ぎたところで、特に何も問題なし。
タイヤの空気圧が減っていた程度だそうです。

2018年9月18日火曜日

【くるまのおと】福野 礼一郎のクルマ論評 3 / 福野 礼一郎



Motorfan illustratedと、復刊するも10号でまた廃刊になったMotorfanの記事をまとめた本です。
このシリーズは、昨年、一昨年の刊ではフルカラー大判でしたが、本年度はB5版のテキスト版になりました。
豪華フルカラーだと売れなかったからだそうで。
なんで皆さんは大きい版を嫌うのでしょうね?
キチンとした写真の解説がある方が判りやすいと思うんだが。
それが売れないと云うことは、実際の所、読んで判った気になればいい人が大半で、本当の意味で理解したいと思っている人は少数派ってことでしょうね。

福野氏のファンでもそういう状況だから、変形ハンドル、人間工学を無視した操作系、やたらと軽いステアリング、アクセル、ブレーキ、etc。
ユーザーに正しい運転を教えずに、間違った運転操作をする人の間違った操作に合わせたシートポジションや操作系にする設計者。
日本メーカーのも酷かったけど、最近では欧州メーカーも酷くなってきていて、トヨタみたいな輸入車が増えているんですよね。
#逆にTENGA以来、トヨタの方がまともになって来ているそうですが。
以前はBMWなんかは、正しいポジションでしかまともに座れなかったけど、最近はシートバックおもいっきり倒して、右手を真っ直ぐ伸ばしてステアリングに手を押し当てて回すような座り方でも座れるようになってしまってるんですよね。
あんな姿勢だと視界もまともに取れないし、ブレーキやアクセルの微妙な制御もできないはずなんだが…実際、そういう運転の仕方してる連中はまともに幅寄せできなくて、すれ違う時に道の真ん中で待ってるくらい車体感覚がないし。

本書も売れ行きがよくなければ、今後はもうないそうなので、是非皆さんお買い上げを宜しくお願い致します。

2018年9月17日月曜日

ザ・プレデター

ザ・プレデター公式サイト

シュワちゃん主演のは「プレデター」、今回のは「ザ・プレデター」。
邦題の付け方、相変わらずのセンスのなさです。
てか、原題が「Predator」と「THE PREDATOR」だからか。

「捕食者」という意味ですが、「狩りを楽しんでるなら『捕食者』は変でしょ?」という台詞が何回か出て来ますが、人間の天敵だからええんとちゃうん?
元の「プレデター」に比べると、ドキドキハラハラが減ってるのと、ちゃんと説明せんとあかんところがサラッと出て来る程度で、観客の方で色々と理解してあげないといけないのが、シナリオライターがイマイチな感じです。

以下はネタバレになるから、まだ観ていない方は読まない方がいいです。




最初に地球に到着したプレデターは人類を助けに来たということなんだが…だったら冒頭で二人サラッと殺しているのは何でやねん?

まあこの後、シリーズ化するつもりっぽいから、その内に謎が解かれるのかもしれませんが。

重要人物として、発達障害の少年が出て来るのですが、始めの方で天才性の片鱗を見せ、最後に実は優秀な天才であることが判ります。
プレデターは一発でその少年の優秀性を見抜くというのが、皮肉な筋書きだなと。
天才は周りの人と話が通じなくてコミュニケーションが取れないもんだけど、これはちょっと極端かなという気もしますね。

2018年9月15日土曜日

朝鮮半島統一後に日本に起こること ~韓国人による朝鮮半島論~ / シンシアリー



「南北に分断された韓民族は一体となるべきだ」という妄想を、韓国人は懐いているそうですが、その韓国内でも、百済だった全羅道と新羅だった慶尚道との間では、現代でも強い差別があるし、在日朝鮮/韓国の方々も差別のため半島に戻っても生活ができないし、脱北者も差別のために結局北へ帰る、という同じ民族のはずの人達の間での差別が酷い状態なのに、統一なんかしたら差別が益々酷くなって、差別する側とされる側で内戦が発生して、数十の地域に分断される可能性の方が遙かに高いと思うけどなぁ。
漢民族を詐称する連中にしても、韓民族という錯覚を懐いている連中にしても、妄想の世界と現実が区別できないから危険極まりない。
対外戦争に勝ったことがない半島の歴史を知らないから、韓民族は世界でもっとも優れているという根拠のない錯覚を起こすんだろうけど…。
最近「上古史」という偽歴史書が、半島では人気だそうですが、本書で書かれている内容からすると、「秀真伝」のマルパクリのようです。
そんなものまで日本の物真似をするんかい!って感じですけど。

2018年9月9日日曜日

星系出雲の兵站 1 / 林 譲治



タイトルに「兵站」とありますが、軍記物で兵站を中心に書かれた小説は殆ど皆無ですし、ましてやSF戦記で兵站を中心に持ち出してくるというのは、たぶん前代未聞だと思います。
宇宙でワープ航法が使える頃には、元素合成装置で何でもすぐに取り出せるようになっているから、兵站など考える必要もないからかも知れませんが。
林氏は太平洋戦争における日本軍の兵站についての解説書も書かれているようで、(読んでないですが)軍の兵站については詳しいようです。
兵站というのはかなり重要なことなのですが、派手な戦闘と違い、非常に地味で目立たないので軽視されがちです。
が、現代の経済活動、生産活動においても、物流と在庫管理が要になっており、それはすなわち兵站なわけなのです。

本巻の落ちは、実は私は何となく予想できました。
「謎の円盤UFO」と同じだなと思いながら、読んでたんですわ。
現代的にアレンジはされていますけどね。

2018年9月2日日曜日

ヌードがわかれば美術がわかる / 布施 英利



帯に「ヴィーナスは、なぜ服を脱いだのか?」とあったので、芸術におけるヌード論かと思ったら違いました。
ちなみに先の疑問に対する答えは書かれていません。
美術におけるヌードの見方と美術の鑑賞論みたいな感じですね。

芸術学部の講義の中に「美術解剖学」というのがあるのを初めて知りました。
ヌードを描くには、骨格と筋肉を熟知している必要がある、というのは非常に納得です。
私は絵は描きませんが、写真は撮るので、これを判っていないとちゃんとしたヌード写真は撮れないのですよ。

APOCALYPSE / PRIMAL FEAR





すっかり独逸のみならず全世界的なHR/HM界の重鎮的な存在になったPrimal Fearの12枚目のアルバムです。
リーダーのMat Sinnerにしたら、再度プロジェクトのはずが、自分のバンドよりもこちらの方がメインになっている感がありますね。
マンネリ感もありますが、まあHR/HMはその変わらないスタイルが各々のバンドの魅力になっているわけで、今回もいつもと変わらないPrimal Fearを聴かせてくれています。

Absurdity / United





リーダーでベースの横さんの突然の訃報。
それから4年。
精神的支柱がなくなったバンドは解散に向かうのか思っていたのですが、まだまだ終わらないようです。
横さんに代わってベースとして加入したジョージ氏を中心に、Unitedのメンバーのレコーディング中のインタビューが、Bass Magazine 2018年4月号に掲載されています。
これを読んで、もうすぐ新しいアルバムが発売になることを知り、大谷氏とハリー氏がまだまだくたばらねーぜというところを見せてくれ、涙が出るくらいに嬉しかった。
映画館だった建物を改造したスタジオでレコーディングしたそうですが、今時はなかなかない、アンプを爆音で鳴らしての録音だそうで、それゆえかかなりタイトで迫力のある音になっています。

KILLING IS MY BUISINESS AND BUISINESS IS GOOD - THE FINAL KILL / MEGADETH



MEGADETHのデビューアルバムを、徹底的にリミックス&リマスターしたアルバムです。
実は私は元のアルバムは聴いていないので、どれくらい音質が改善されたのかは判断できないのですが、Heavy Metalな音になっていることは確かです。
LIVE音源やデモ音源もたっぷりと収められており、ファンならかなり聴き応えがあると思います。

METAL SOULS / Nozomu Wakai’s DESTINIA





間にミニアルバムがリリースされていますが、フルアルバムとしては2枚目になります。
今回は、豪華なメンバーにより製作されています。
ヴォーカルが、再結成Rainbowでマエストロが起用したRonnie Romero。
ベースがMarco Mendozaに、ドラムがTommy Aldrideという今やメタル界の重鎮的存在のお二人。
当初は2〜3曲だけでもという形での依頼だったそうですが、お三方とも若井氏の曲を気に入ったそうで、結局全曲を演奏することになったそうな。
ミックスとマスタリングも欧州の一流どころの手によるもので、非常に贅沢なアルバムになっています。

にも関わらず、未だに初回特別限定版が売れ残っているらしいのが気になりますが。

有名どころが楽曲を気に入って参加しているだけあって、どれもいい曲で、聴き応えがありますね。
ギターの巧さもそうですが、やはり楽曲がよくアレンジが巧みでないと、聴いた後に頭の中に何も残らず、単に「ああ、演奏はうまいね」だけで終わってしまいますが、このアルバムはそういうことはないので、HR/HMが好きだという方には是非買って聴いて欲しいです。

2018年8月28日火曜日

機龍警察 火宅 / 月村 了衛



機龍警察シリーズの文庫版が発刊されるのを待っているのですが、なかなか文庫化されません。
かと思ったら、1巻目と2巻目が[完全版]という大幅に加筆修正されたのが文庫版で出て来たり。
本巻の解説によると、その完全版も全巻を読んでからでないと理解できない内容が含まれているそうで。
#しかも文庫版には、新書版に含まれる解説とかインタビューが含まれず、伏線の謎解きが入っていないとか。
何が何でも文庫版ではなく、新書版を読めと云うことらしい。

それはさておき、本書は登場主要人物それぞれの背景を語る短編が8編収められています。
1編を除いて、題名が仏教用語になっているのですが、何故に1編だけ仏教用語ではないのか?よく判りません。
月村氏の小説は、なんか奥が深そうな雰囲気を湛えています。
そう見えるだけなのか、実際に奥が深いのか…。

2018年8月27日月曜日

死のマスカレード 冷たい狂犬 / 渡辺 裕之



相変わらずの猛ペースで書き上げていますね。
冷たい狂犬シリーズも第四弾になります。
にしても、本シリーズの主人公の諜報員/工作員としての能力は、ちょっと高過ぎないか?という気もします。
まあ小説だから、そうでないと話にならないってのはありますが。
変装の名人でも体型までは変えられないはずだし、相手が優れた諜報員だったら体型や歩き方でターゲットかどうかを見抜くものだと思うんですが。
#宇宙海賊コブラみたいに、3サイズで本物と偽物を見分ける人もいると思うしw

2018年8月22日水曜日

邪馬台国は「朱の王国」だった / 蒲池 明弘



日本列島は火山の上に形成されているといってもいいくらいに火山が多いですが、火山は金鉱脈、銀鉱脈、マンガン鉱脈、水銀鉱脈を生み出します。
室町時代から江戸時代前半に掛けて、日本は世界でも有数の金・銀生産量がありました。
しかし古代においては、金・銀と同等以上に硫化水銀(朱砂)が珍重されていました。
古代の水銀採掘地を思われる場所と、古代王権の関係から邪馬台国を場所を探そうという試みが本書です。
残念ながら、ここが邪馬台国だという特定はできていませんが、これまで出されている説の殆どが、水銀採掘を行われていたと思われる場所であることを示されています。

天照大神と水銀採掘の関係も言及されており、伊勢で大規模な採掘が行われていたことを示されています。
本書では言及されていませんが、となれば素戔嗚尊は実は「朱砂の王」ではないか?という気がします。
八岐大蛇の血のように赤い目は、硫化水銀の真っ赤な結晶石と考える方が、くすんだ赤の鉄鉱石よりも相応しいのではないかと。

2018年8月18日土曜日

中国人民解放軍の全貌 / 渡部 悦和



先日、習近平主席がこれまでの任期を超えて、ほぼ死ぬまで権力の座についていられるようになったばかりですが、それに対する人民解放軍の動きを知りたくて買ってみましたが、本書ではそこまでは踏み込んでいませんでした。
代わりに、現在の解放軍の全体的な組織や動きなどが詳細に記されており、過小評価でも過大評価でもない実像にほぼ間違いないだろうという解放軍の様子を描かれています。
民生品でも、これまでの安かろう悪かろうから、安いけど品質もいい製品が少しずつ出て来ており、日本の製造業がいつまで対抗できるか不安な状況ですが、兵器製造に関しても同様に、安いけど信頼性が低く実戦には向かないと言われていたものが、安くても信頼性は露西亜製に劣らないレベルまで来ており、侮れなくなっています。

そんな人民解放軍ですが、習主席による汚職撲滅のため、何度も大幅な組織改正と幹部の粛正、軍独自の商業活動の禁止、兵士のリストラなどなどの軍に対する締め付けで、元気軍人、退役軍人に習政権への不満が溜まっており、今でも実は習主席は解放軍を掌握できておらず勝手な行動を止められない状態という噂もあります。
拡大する解放軍の軍事力と、中央政権への不満。
著者は、中国中央政府主導による対外戦争の勃発を懸念されていますが、米国に関して云えば、国債の大半を中共政府に購入して貰っている状況で、戦費を調達するためには多額の国債を中共政府に購入して貰わないといけないということになり、つまり対戦国に戦費を借金しないと戦争が始められないということになり、やりたくともやれないのですよね。
これが1980年代なら、日本に大量の国債を引き取らせてということが可能でしたが、現在の日本経済ではそれも無理。
#とはいえ、それでも日本は米国の国債を大量に引き受けさせられていますけど。
露西亜も、一見景気がよさそうにみえても実状は火の車で、中共との戦争などとても行うだけの余裕はなし。
その中共にしても、全面戦争となると、外海との境界を封鎖されてしまうと、中東からの石油や各国からの食料が入って来なくなり、1週間も経たない内に備蓄を食い潰してしまって動けなくなるので、戦争行為は自殺行為になると。
まあそんな状況なので、事が起こりそうでも起こらない、腹の探り合いで終始することになるのでしょうけど。

2018年8月13日月曜日

オーシャンズ8

オーシャンズ8公式サイト

オーシャンズというと、11/12/13の三作があるのですが、出演者が男性陣から女性陣に総取っ替えで、新たなシリーズとして出直し。
ジョージ・クルーニー演ずるダニー・オーシャンズの妹、デビー・オーシャンズをサンドラ・ブロックが演じて、でかいヤマを実行すると。
兄貴に負けず劣らずの緻密な計画で、見る人を驚かせます。

アン・ハサウェイは出演作が暫くなかったような気がしますが…相変わらず、可愛いです。

ミッション・インポッシブル / フォールアウト

ミッション・インポッシブル / フォールアウト公式サイト

今回は仲間との絆がテーマなのかな?

007シリーズのボンドカーにBMWが採用されたことがありますが、すぐにAston Martinに戻ってしまったせいか、ミッション・インポシブルでは、クルマもバイクもBMWが採用されています。
最新型BMWでの迫力のカーチェイス&バイクアクションに加えて、今回はE28型5シリーズでのカーチェイスがあるのが見所ですね。
あれだけど派手なドリフトは、最新型だとできないですからね。

エンドロールで、KODAKとPanavisionのロゴがデカデカと出ていたので、全体的にフィルムで撮影されたっぽいです。
このデジタル全盛の時代でも、ハリウッドにはフィルムの映りに拘る連中が、まだまだいるんですね。
ただ監督インタビューによると、スカイダイビングのシーンでは、小型のアクションカメラを使って撮影し、CG合成しているそうですが。

2018年8月10日金曜日

【くるまのおと】あれ以後の続刊





今回の2部は、2011年末から2013年の記事をまとめた全集です。
Tスー研が終わって、暫く間が空いて、晴れクルが始まった辺りですね。
「クルマはかくして作られる」や「ゲンロク」の連載などは、別のムックで既にまとめられているので、重複していますが…時間的に同じ頃の記事を一気にまとめているから、そういうのも出て来るのは仕方がないでしょうね。

にしても、福野さんが評論するクルマって、輸入車ばかりで、例外はレクサスだけですね。
まだまだ日本車は評価の対象とも見られていないということか。
部品メーカーの仕事は評価されているけどね。

2018年8月3日金曜日

信長はなぜ葬られたのか 世界史の中の本能寺の変 / 安部 龍太郎



何となく安部 龍太郎氏は、定説に基づいたお堅い時代小説を書かれているのだろうという先入観があって、読んだことはなかったのですが、これは小説では歴史の謎解きコラム集ということで買ってみました。
結果、私の先入観は全く以て間違っておりました。
これは是非、氏の小説を読まねばならないと思います。

先日読んだばかりの嘘だらけの日独近現代史 (扶桑社新書)においても、中世期の欧州状況が、日本に色々と影響を与えているということが書かれていましたが、本書でも欧州の国盗り争いが日本に影響を与えている話が出ています。
もう既にこの時代に、日本は自国の事だけを考えていればいい、という状況ではなくなっていたんですよね。
しかし、現代の平和ボケした日本人は、今でも海に囲まれた日本は神風に守られており安全で、周りの国や地球の反対側の国の状況など関係ないと思い込んでる人だらけ。
そんなんだから、本書に書かれているようなことは、そんな昔にそんなことなるか、という考え方なんでしょうね。

2018年7月25日水曜日

音律と音階の科学 新装版 ドレミ…はどのように生まれたか / 小方 厚



現代音楽が平均律で調律を行い、それが弦振動の高調波とはずれているため、ギターの和音は綺麗に聞こえない、のは知っていましたが、数学的にキチンと計算し説明されているのを読んだのは初めてです。
著者は量子物理学がご専門の方のようですが、音律についてキチンと解説した専門書がないから自分のような音楽に素人が、こんな本を書かなきゃならない、とおしゃっておられますが、現代音楽理論家は数学が苦手でこういう本は書けないのかも。
しかしながら、現代の西洋音楽の12音階を作ったのはピタゴラスで、数学的に編み出しているんですよね。
そして中世期まで、作曲は数学者の仕事だったのです。

弦や管の太さにより、実際には整数倍からずれるのですが、その話は説明に大きな影響はないということで省略する、という説明だけなのが、ちょっと残念。

2018年7月21日土曜日

30の神社からよむ日本史 / 安藤 優一郎



神社の由来から日本史を説いていくのかと思ったら、有名な神社30社にまつわる歴史的なネタを集めたものでした。
まあこれはこれで、面白かったですが、それぞれのストーリーが完全に独立しているので、豆知識以上にならないのが残念です。

しかし、明治神宮や東郷神社、野木神社は、明治以降に創建された、新しい神社というのは知っていましたが、平安神宮や橿原神宮もそうだとは知らなかったな。
どうもそういう新しい神社というのは、有り難みが感じられなくて、お参りする気にはならないです。
逆に古い神社としては、出雲大社が挙げられていますが、元出雲の話が出て来てないのが残念ですね。
#元出雲の話は、QED以外で読んだことないですけどね。
最古の神社と言われている三輪神社がないのもなんかなぁという感じ。

嘘だらけの日独近現代史 / 倉山 満



嘘だらけシリーズもこれで終わりだそうです。
日本と独逸は、歴史的な接点が、第二次世界大戦の直前にヒトラーの第三帝国と同盟を結ぶまでは直接的にはありませんでした。
間接的には江戸時代後期辺りからあったらしいですけど、世界半周する玉突き効果での関係なので、因果関係はなかなか意識しにくいですよね。
まあいずれにしても、当時の内閣が何をどう考えたのか、本シリーズで讃えられている最高の外交官である菊ちゃんの意見を無視して、日独伊同盟を結んだのが間違いのものですよね。
英国との同盟を続ける道があったにも関わらず。
政治家が無知な世論と無責任なマスコミを気にするとどうなるかという見本です。

ところで、欧州の先進国では共産党の結党と活動は禁止されています。
日本でも共産党赤軍のテロが、60〜70年代に続いたので、共産党は検察の監視対象になっているのですが、思想の自由を理由に共産思想が禁止されているわけではありません。
このために大陸の共産党政府のスパイがやりたい放題の状態なんですよね。
人を殺しまくる、という思想が、思想の自由の名の下に保証されねばならない、というのが自由主義といえるのか?
今、朝日新聞などが内閣を相手にほざいているのは、こういう「責任を伴わない自由」です。
本来の「自由」には、責任が伴うということを全く判っていないか、無視しているのです。

2018年7月16日月曜日

ジュラシック・ワールド 炎の王国

ジュラシック・ワールド 炎の王国公式サイト

ジュラシック・パークが映画化された頃は、まだまだ未来技術の予想でしかなかったですが、今日ではそれ程遠い話ではなくなってきています。
滅びたものを無理矢理復活させることが、果たしていいことなのか…。
その問題が、今回のメインテーマになっています。
単なるアクション娯楽映画から、人類のこれからの未来を示唆する映画に変わっている気がします。

原作のジュラシック・パークでは、最後に恐竜が逃げ出し、その生存が確認されたところで終わりますが、本作も同じような終わり方です。
人類の世界に放たれた恐竜たちがどのように扱われるか…次回のテーマがそれですかね?

2018年7月10日火曜日

水戸黄門 天下の副編集長 / 月村 了衛



長寿テレビ番組で有名な水戸黄門漫遊記のパロディ小説です。
黄門様と介さん覚さんは、江戸後期に作られた漫遊記のキャラクタなので、パクっても問題はないでしょうけど、くノ一のお吟と風車の弥七はテレビシリーズの独自キャラクタだから、パクるのはやばくないか?

水戸黄門が藩主を引退後に国史編纂に力を入れていたのは、よく知られることですが、その編纂事業をネタに漫遊記をパロった小説です。
月村氏の小説は、シリアルなものが殆どで、こういうギャグ小説は初ではないかと思いますが…ふざけた筋を真面目な文体で綴っているのが、逆に面白さを引き立てて、あっという間に読み切ってしまいました。

2018年7月8日日曜日

決定版 邪馬台国の全解決 / 孫 栄健



著者の名前からすると中国系の方のようなのですが、日本在住で日本の出版社から何冊も著書を出されているようです。
歴史研究家のようですが、プログラミングの著書もあるようなので、コンピュータの知識もおありのようです。
そのせいか、本書で展開されている論は非常に論理的で緻密で、1つの物事を多角的な見方から検討して仮説の正否を検討されています。
在野のアマチュア歴史家のような思い込みと、不確かな証拠を元にすることもないし、推測に推測を重ねるような論法もありません。
中国の古代史を読み解くには、古代史各史を読み解き、その筆法と論法、文法を解き、文字の使い方をしっかりと理解する必要がある、という至極当たり前だけど、お偉い学者先生達が実際にはされていないことを、きちんと本書で説かれ、実践されています。
今まで読んだ邪馬台国の謎解きで、これ程納得がいく説明をされているものはなかったです。
歴史好きな人なら、内容の正否はともかく、一読しておかないと今後恥ずかしい思いをするのは間違いないと思います。

ただ1点だけ気になったのが、魏の皇帝から金印を下賜された周辺国の王は、倭国以外にも大勢いたはず、と推測されている点です。
魏志に書かれている中では、金印を下賜したのは倭国と月氏の国の二つだけ、というのを別の書で読んでいるのですが、本書ではそれには触れられておらず、たぶん他にも多くの王に金印を渡しているはず、という推測だけで書かれています。
他のことは、三国志全般に渡っての用例を細かく挙げて調べておられるのに、これだけは憶測と思い込みだけで書かれているのが、ちょっと納得がいかないですが。
まあ、これについては邪馬台国がどこにあったか?には影響しないことなのですが。

また深くは触れられていないのですが、邪馬台国の人びとは常に半裸で、顔に入れ墨があるというのですが、本書で推定されている邪馬台国の場所だと年中半裸でいるのは3世紀の気候でも無理じゃないのか?というのと、邪馬台国が後に大和政権になるのであれば、入れ墨の風習はどこでなくなったのか?が解決できていません。
まあ本書の目的は、古代中国史の筆法によって、所謂魏志倭人伝を読み解くことなので、この疑問に関しては、読み解いた後の問題なんですけどね。

2018年7月4日水曜日

言ってはいけない中国の真実 / 橘 玲



橘氏は作家ですが、本書はノンフィクションのレポートです。
本来ならこういう内容はマスコミが日頃周知すべきことだと思うのですが、日本のマスコミは偏向報道どころか出鱈目なフィクションばかり流していて、当てにならんですからね。
その点、氏は非常に冷静に公平な視点で観察と分析を行っていると感じました。
先入観や思い込みではなく、見て聞いたことを脚色せずに忠実に描かれています。

繰り返し書かれていることですが、中国と呼ばれている地域の一番の問題は、人口が多すぎることです。
私も普段「日本の10倍の人びとが、日本国土の30倍の土地に住んでいるんだ。一言で中国なんて言えない」と周りに言っていて、頭では判っているつもりでしたが、本書の省単位での人口と世界各国の人口を比較したグラフを見て、あーまだこれが感覚として分かっていなかったなと思いました。
共産党中央部の統制が取れておらず、人民解放軍が各軍区毎に中央部を無視して好き勝手やっている、というのは何となく感じていました。
が、各省から下部の村とか町単位まで行くと、完全に野放し状態だそうで…確かにあれだけ広い土地と過剰な人口をどうやって統率してるだろうと不思議でしたが…要は統率なんかできていなくて野放し状態で好き勝手できるから、逆説的にほどほどに中央のいうことを聞いたふりして従っているふりをしているだけらしい。
そういう危うい状態だから、歴代の王朝は繁栄しても長続きせずに滅びる。で、新たに統一王朝が同じ体制を引き継いで興り、繁栄→滅亡を繰り返すと。
現在の共産党政府も、そういう危うい状態ではあるものの、人民にとっては経済発展で都合のいい方が(今のところは)多いので、共産党独裁でも今のままの方でよいと思われていて、人民が反乱革命を起こす気配は当面ないらしい。
でも郡部が独走しているのは…先日の全人民大会で習主席が永久に君臨することになったので、軍幹部ももう諦め状態のような気はします。
#だから三瓶が慌てて訪問して頭を上げたんだろうなと。

現代の中国(と呼ばれている地域)には、日本の暴力団のような組織はないそうなのですが、(もちろん犯罪組織はあるけれども永続的な組織はないそうで)、何故かというと共産党自体が黒社会組織だから、それに対抗するような組織は潰されるからだとか。
実際、共産党の起こりは、(分裂していた)中華民国政府と大陸に展開していた日本陸軍に、対抗するゲリラ組織で、反社会組織だから、成り立ちはそうなるんですよね。
今でも政府そのものが犯罪組織みたいなのは、変わってないし。

分裂して内戦になったら、日本はどうなってしまうんだろうか。

2018年6月28日木曜日

明治維新という過ち・完結編 虚像の西郷隆盛 虚構の明治150年 / 原田 伊織



シリーズ第3弾で、完結編です。
今回は西郷さんの巨像を暴くことを主眼に論を進められています。
世で云われているような立派な人物ではなかったのは事実かも知れませんが、本書を読んでも下級武士の出なのに、非常な影響力がある人物であったことは間違いないようです。
対して、勝海舟はほら吹きの小物に過ぎない、と云いたいところですが、何故かそのほらで以て色んな人を動かしているんですよね。

何にしても、明治政府立ち上げ時の中心となった長州派閥の連中は、権力を得たことを利用して私腹を凝らすことに明け暮れていたのは間違いなさそうです。
このことは逆説の日本史でも指摘されていました。
今でもこの頃の長州派閥というのは、官僚の世界では生き続けているようで、官僚が天下り先として公金を使って多数の公益法人を作り、そこに意味もなく多額の税金を投入し、それを給与や退職金として懐にしている構図の原形は、明治時代にあったんでしょね。

2018年6月26日火曜日

【くるまのおと】トヨタとマツダ 走りが変わった理由



というタイトルで、ドライバー誌が特集を組んでいます。
どちらかというとトヨタのページの方が多いですが。
まあ昔から走りに拘っていてスポーツイメージも打ち出しているマツダの場合は、SkyActiveを打ち出してから独逸車に対抗できるくらいの走りを実現しつつあります。
が、トヨタは、もりぞうさんが社長になってから打ち出した「もっといいクルマを作ろうよ」とのかけ声の効果が、ここに来てやっと出て来たらしいです。
今回フルモデルチェンジとなったクラウンは、旦那仕様を捨てて、アスリート系一本に絞ったとのこと。(元々、先代も80%くらいがアスリートだったそうで)
評論家各氏も、これがクラウン?!と驚愕の出来だそうです。
本誌の記事ではないですが、もりぞうさんも試乗した時に「俺のラリーカーよりもいいじゃないか」といわれたそうで。
中国車や韓国車が、欧州のデザイナーや技術者の手を借りて、日本車よりも安くていいクルマを作りつつある昨今、日本メーカーはより高いレベルを目指して邁進中です。
欧州車にお乗りの方も、一度日本車のディーラーへ行って、試乗してみて感じてみてください。

2018年6月21日木曜日

韓国人による罪韓論 / シンシアリー



本書末尾の「自分自身の立場の難しさに、そしてその罪に、まったく気づいていない韓国」という一文が、本書の全てを表していると思います。
朝鮮半島は、古代から大陸(中原と北方)からの侵攻と、列島からの圧力の間に挟まれており、歴代の半島国はコウモリ外交で身の安全を図るしかなかったわけです。
現在でも、中共・ロシア・日本(というか在日米軍)に囲まれており、南北朝鮮はその境界壁としての役割を押し付けられています。
が、当の朝鮮・韓国はその意識は皆無。
半島に統一国家ができれば、誰からも干渉されない独立国として、周辺国に対抗できると信じているらしいのが…相変わらずの誇大妄想癖です。

同じ民族だからという理由で、半島統一を夢見ているそうですけど、未だに半島南西部出身の人達を差別し、脱北者を差別し、在日韓国人を差別し、同じ民族として扱おうとしないのだから、朝鮮と韓国が統一国家を実現できるとは思いません。
が、万一統一国家ができたら、たぶん日本には悪夢でしょうね。
統一国家は在韓米軍を追い出し、中共の人民解放軍の監視下に置かれることになるのは明らかで、つまり日本のごく鼻の先に中共の脅威が居座ることになるからです。
そういう意味では、統一せずに(戦闘行為なしで)南北が仲違いして、中共やロシアの脅威に対する緩衝地帯として存在してくれている方が有り難いですからね。
たぶん、米国もアジアの安全保障的に、韓国がしっかりとした中共・ロシアの対抗勢力として存在していてくれないと困るのですが、韓国はそういう空気を読まずに、中共に尻尾を振っていいこいいこして貰って喜んでいるんですよね。

まあそういう世界の空気を読めないという点では、日本でも五十歩百歩なんでしょうけど。

2018年6月16日土曜日

マスコミはなぜここまで反日なのか / ケント・ギルバート



日本のマスコミは、戦前〜戦中は軍本部(大本営)の言いなりで、戦直後はGHQの言いなりになり、今では中共と韓国・北朝鮮の工作員の巣窟になっています。
新聞各社の報道記事を、ちゃんと読めば、起こったことの都合のいい部分だけを抜き出して、それを元にした記者の妄想・憶測・決め付けのフィクションになっているのは、まともな読解力があればすぐ判るはずなのですが、未だに新聞記事に書かれていることが事実だと頭から信じ込んで疑わない人が殆どなのですよね。
まあ日本の教育は暗記教育で、考える力を付ける教育をしない(から、習っていない解法で問題を解くと答えがあっていても間違いとされる)から、書かれているものを疑うということができなのでしょうけど。
社会人になってからも、上司の言うことを疑わずに動く人が出世し、上の間違いを正そうとする人は排除されるから、自分で考える力などいつまで経っても付かない。
そういう人達が、管理職や経営者になったらどういうことになるかというのが、今世間で問題になっている粉飾決算とか検査結果の改竄とか諸々の不祥事を起こすことになるんでしょう。

それにしても沖縄は酷いことになっているようです。
日本にはスパイ防止法がなく、戦前からスパイ天国と言われていて、今でも中共や南北朝鮮の工作員が好き勝手放題の状態ですよ。
沖縄のデモは、ほとんどが半島や大陸から来て、日当を貰って出勤しているテロ活動。
それを取り締まろうにも、警察官、自衛官、公務員は顔写真を撮られ、家を特定され、何かあったら家族がどうなるか判らないぞと脅され、何もできないという。
これがスパイ防止法やテロ防止法がキチンと整備され、運用されている国であれば、デモ隊の首謀者は間違いなく逮捕か現場で射殺されているのは間違いないです。
それができない日本の現状をいいことにやりたい放題。
大手マスコミ各社も、テロに荷担している共犯者。
こういう状況でも野党は、大衆受けする質問やヤジを飛ばすばかり。というか野党議員もテロの共犯者みたいなものですね。

少しは考えろよと言いたい。

2018年6月9日土曜日

機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 / 乾 緑郎



機巧のイヴ (新潮文庫)の続編です。
続編があるとは思いませんでしたが、時代が前回から100年後が舞台で、まあ全然違う話と言ってもいいでしょう。
前作は短編集でしたが、今回は長編で一冊丸まるで1つのお話です。

超絶技巧の正体を探るシーンはありますが、前回に比べてその辺りの描写はほとんどなくて、東洋の神秘扱いで終わり。
でも話はよくできています。
細かい部分で好事家が喜びそうな洒落が入ってます。

2018年6月6日水曜日

追撃の報酬 新・傭兵代理店 / 渡辺裕之



今回はアフガニスタンが舞台なのですが、2月に米トランプ大統領が在イスラエル大使館をテルアビブからエルサレムに移転することによる影響が描かれています。
このニュースを聞いて書き始めたのか、或いは書いていたものを手直ししたのかは不明ですが、この発表があってから書き始めたとしたら、書き上げる速度の速さに驚くしかないです。

アフガニスタンやトルコ辺りでは、トヨタのハイラックスが非常に信頼されている様子が描かれています。
政府軍にも、ゲリラにも、大変信頼されて重宝されているんですよね。
荒れ地を走っても壊れにくくてお値段も手頃なので。
日本からの兵器輸出に反対する人達は、日本が半世紀以上前から有数の軍事輸出国として世界では認識されていること知らないんでしょうか?
ハイラックスのような民生用の製品が、大量に軍事物資として軍やゲリラ、テロリストに購入されているのです。

2018年6月2日土曜日

【くるまのおと】官能を数値化するテクノロジー



という特集を、今月のMOTOR FAN illustrated Vol.140で行っています。
となれば、日本のメーカーで官能を追求しているマツダの特集も同然になります。
ということで、マツダファンはもちろん、今のマツダの何が凄いのかを知りたい方は是非御一読を。

ところでCX-3が今回の年次改良で、かなり大規模な改修を行っています。
マツダのニュースリリースには出ていないのですが、開発者インタビューで、ドアの鉄板の厚みを増して静粛性を高めた、とあります。
デミオのリアドアの剛性感が上がり、閉めた時の音が重々しくなったも、ニュースリリースには出ていないけど鉄板の厚みを増したのか?と思いましたが…どうなんでしょうか?
価格comのデミオ板では、G-Vectoring導入の時にリアドアの閉めた音が重々しくなっていたという報告もあるので、デミオではその頃からドアの鉄板厚みを増やしていたことになりますが…。

学校では教えられない歴史講義 満洲事変 / 倉山 満



大東亜戦争は、陸軍と海軍の予算獲得争いからしなくてもよい対米戦争が始まったと。
それもマスコミ(特に「朝日新聞」というフィクション紙)が煽り、大衆が賛同したからというのも事実。
世界の状況が判っていおらず頓珍漢なことばかりを行う政府、予算獲得して省益を確保するのが第一で国益や国民の生活などどうでもいい官僚、購読者を増やすために出鱈目な煽り記事を無責任に垂れ流すマスコミ、素直にそれを信じ込み盲目的に不幸へと走る大衆。
今日においても、まったく変わってません。
日本の教育レベルは世界でも最高級のはずなのに、この状況は一体なんなんでしょうか。
日大ラグビー部の問題が世間を騒がせていますが、上に言われたら何も考えずに不正なことも盲目的に実行してしまう風潮は、昔から日本にあって、今でも全く変わってません。
まだこういうことが話題になるだけマシにはなっているんでしょうけど。
正しいことが通らない。
或いは逆に正論で現実論を潰す。
面倒だからの一言で問題を先送りする。
そういうことの弊害が、今の日本で隠されていた不正問題が明るみに出て大事になっています。
誤魔化すことしかしない人達のツケを、今の世代が払わされている…ちなにみ誤魔化しを始めた連中はとっくに引退して、多額の年金を貰って悠々自適な生活を送ってます。

2018年5月26日土曜日

デザインが日本を変える 日本人の美意識を取り戻す / 前田育男



前田氏がマツダのデザイン本部長に就任されてから、マツダのカーデザインは変わりました。
が、前田氏がデザインしたのはクルマの見た目だけではなく、マツダというカーメーカーのブランドと社内組織もデザインし直して再構築しているのだそうです。
どこの企業でも、企画、開発設計、製造、販売の各部署間は、セクショナリズムで相互の交流は少なく、お互いを敵のように思っていることが通常です。
マツダも以前はそういう感じだったそうですが、今では工場でデザインを再現するために疑問が出ると、些細なことでもデザイン部に電話を掛け質問し、受けたデザイナーはすぐに工場に駆けてきて相談にのるようになっているのだそうです。
デザイン、設計、製造が、正に一体になってクルマの開発に関わり、少しでもいいものをユーザーに届けるために切磋琢磨するというのが常態化するようになったそうです。

ブランドに関する考え方も変わっており、前田氏が進言してブランドを管理する部署を立ち上げ、統一されたイメージを保つようにしたと。
匠レベルの腕を持っていても、管理者にならなければ只の平社員だったのを、キチンと技量評価して職人として腕を上げれば地位と給与が上がるようにもしたそうです。
GT-R開発に当たって、設計だけではなく製造や部品メーカー、営業サービスなども引き込んで、一体になるように人の繋がりを作ったという例はありますが、マツダはそれを会社全体で行っているという感じでしょうか。

私も色々な現場で、製品開発の一端を担当してきましたが、どこへ行ってもセクショナリズムの壁というがあって、それを超えることは一切許されないというのが当たり前です。
そのため、担当同士でちょっと話をすれば決まることが、あちらこちらに会議のお願いをして予定を調整して、会議してもお互いに本音を言えず…まとまらないことが普通。
まとまったとしても、数ヶ月経ってやっとという感じ。
このドッグイヤーといわれる時間の流れの中で、そんな悠長なことをしていたら…日本が中国や韓国の企業に負けるのも当たり前です

【くるまのおと】NO ENGINE NO LIFE



ドライバー誌2018年7月号で「NO ENGINE NO LIFE」というタイトルで、エンジンの大特集を行っています。
直訳すると「エンジンがない人生はありえない」ですが、意訳すると「電気自動車なんかいらんわい」ってことでしょうな。
この特集の中で、マツダのエンジン開発を統括している人見氏のロングインタビューが掲載されております。
エンジンの燃焼制御について語らせるとなると、今の日本メーカーではマツダが一番ってことでしょうか。

2018年5月24日木曜日

【くるまのおと】夜間や雨天の運転時にはイエローのサングラスを



1ヶ月程前に大手書店で見掛けて気になっていたのですが、今では夜間や雨天時には、紫外線をカットしてくれるイエローのサングラスが効果的というのが、かなり浸透して来ましたね。
30年以上前に、レイバンの狩猟用イエローサングラスを夜間/雨天時に使用し始めた頃は、誰も理解してくれる人がいなかったのが嘘のようです。
最近のクルマのヘッドライトは、色温度の高いHIDやLEDになっており、これらは紫外線がたっぷり(なので青白い)なので、より夜間の運転にはイエローサングラスが欠かせなくなっています。

2018年5月23日水曜日

マツダがBMWを超える日 クールジャパンからプレミアムジャパン・ブランド戦略へ / 山崎 明



いやいや、全く以て同感です。
いつの日かマツダがBMWと並び、更には追い越すプレミアム・ブランドになるのではないかと信じて、長年乗っていたBMWからMazdaに乗り換えたわけで。
今はまだまだですけどね。

日本の経営者がブランドの価値観とか意味が判ってないということに関しても、常々このBlogで書いてきたことなので、その点でも同感です。
ただね、日本人って、今は一億総下流家庭の貧乏人だらけで、大企業の経営陣も下流家庭出身か成金家庭かどちらかしかいないんですよね。
本物の上流階級は、明治維新と大東亜戦争敗北で、壊滅状態になっていますから。
で、本物のブランド価値というのは、生まれた時からの環境がないと理解できないものだと思うんですよね。
#なので、当然私にもブランドの本当の価値なぞわからんのです。

明治維新により、殿様がいなくなり、全ての国民が平等に命令に忠実な兵隊になる教育を受けるようになった結果、真の指導者を育てる教育が行われなくなった、とおっしゃった歴史家がおられますが、そういう意味でも一般の貧乏人には本当の高級品はわからないのですよね。
本書でレクサスが迷走してブランドの確率ができていないことを指摘されていますが、これもレクサスが日本上陸した時から、トヨタの人材に高価格品と高級品の区別が付く人はいないだろうと書いたと思うのですが、まあ要するにそういうことですな。
レクサスを始めた頃は、BENZと同じ高級感を半額のお値段で、という謳い文句があったのですが、今ではレクサスの方がBENZよりも高価格になってきています。
でも、中身はトヨタだからね。そんなもん、買わないよ。BENZ買いますよ。

2018年5月18日金曜日

【くるまのおと】【完全ガイドシリーズ216】MAZDA完全ガイド (100%ムックシリーズ)



こんなムック本あるんですね。カーメーカーの特集はイレギュラーみたいで、色んなものの完全ガイドを特集しているらしいです。
書店で見掛けて、マツダネタとして面白そうなので、ご紹介まで。

少し古いけど、クルマのでは他にもこんなのがあるようです。

【完全ガイドシリーズ209】 SUBARU完全ガイド (100%ムックシリーズ)

【完全ガイドシリーズ085】軽自動車完全ガイド (100%ムックシリーズ)

2018年5月17日木曜日

絞首台の黙示録 / 神林 長平



神林作品を読むのは6年振りになります。
ここ最近、新作を見掛けないなぁと思っていましたが…そんなに間が空いたか。
とはいえ、21世紀に入ってからは、作品発刊のペースが堕ちているようで、ここ10年くらいに読んだのは、80年代の短編集とかが中心っぽいような。

さてそんな久々の神林小説ですが、かなり難解です。
海賊シリーズのようにはちゃはちゃと難解さの入り交じったようなのと、対極的に難解さを詰め込んだような作品です。
途中から、ん〜こういうことなのかなぁ、というのは見えてくるのですが、そこからも神林さんの表現したいことにまでは、途中ではたどり着けませんでした。
最後の最後で、やっと、ああこういうことかというのが説明的会話で判ると。
人の意識…自分が自分であるということは…というのがテーマなのですが…これ以上書くとネタバレになるので、読んでのお楽しみということで。
ちゅうか、私の貧困な説明能力では、要約して巧く説明できません。

2018年5月13日日曜日

【メンテナンス日記】1ヶ月点検に行って来ました

乗り換えて1ヶ月経ちました。
週末にちょこっと乗るだけなので、まだ226km。
それでも、iDMのStage1,2はサクッと終了して、Stage3に突入しています。
点検は特に問題なく、規定の点検を行って終わりです。

規定の点検以外に、ATシフトショックが大きい時があるのをチェックして貰いました。
前のも、特に乱暴な運転をしているわけでもなく、ゆっくりとした減速や加速時にガキーンという音と共に前後に大きく殴られるようなショックを伴った変速になることがあり、点検の度にコンピュータの記録をチェックして貰うのですが、何も異常は発見されず。
今回の個体も、この200kmの間に5-6回もこのショックが発生し、前のよりも頻繁に発生しており、非常に気になります。
速度が5-20km/hくらいのゆっくりした速度で、ごく僅かな加減速を行っている時に1-2/2-3速の変速で発生しやすいように思って、その旨を伝えたのですが…マツダの点検シートの速度区分けが「10km/h以下」「10-30km/h」になっていて、両方の中韓領域だったので「10-30km/h」にチェックされたのですが、そのせいで実際に点検した人は「20-40km/h」での3-4/4-5速の辺りでの動作チェックされて…受け取り時の説明で「そこじゃないです、こっちです」と指摘したんですが、そこの領域でも問題がでなかったとのことで…。
前のだけとか、今回のだけなら個体の問題ということになるんでしょうけど、2台ともとなると、マツダ自社製トルコンATの問題か、エンジンとATの協調制御の不具合か、どちらかに問題があるということでしょうね。
これが世間では問題にならないのは、そういうゆっくりとした走り方をする人が少ないから、走っている時の道路の凸凹による振動と区別が付いていないか、どちらかなのでしょうか?
これ以外はよくなっているだけに、この問題が発生しているのは非常に残念です。
一応、街中のせせこましい道路を走る時は、SPORTモードにして変速が頻繁に行われないようにすることで、避けられそうなので、当面はそれで逃げるしかないかな。
前の時は、SPORTモードだとゆっくりアクセルを踏んでいても、レッドゾーン近くまで変速せず、運転し難かったので使ってなかったんですけどね。
マニュアル変速は、シフト操作してから実際に変速されるまでの時間が微妙にばらつくため、変速タイミングが読み辛くて使いものにならなかったし。
ATではなくマニュアルに乗り換えた方がよかったかなぁ…。

もうひとつの脳 ニューロンを支配する陰の主役「グリア細胞」 / R・ダグラス・フィールズ



脳を構成する要素としてニューロン(神経細胞)は有名ですが、それを支える梱包材のように思われていたグリア細胞があるのですが、最近の研究では主役と思われていたニューロンではなく、大して役に立っていないと思われていたグリア細胞こそ主役ではないかというのが判って来たそうです。
何にしても、脳の働きに関してはまだまだ判らないことだらけってことですね。

分厚いページ数なので、読むのに時間は掛かるのは仕方ないのですが、どうも欧米の科学者による一般人向けの解説書というのは、やたらと長くて回りくどくて判りにくい例え話をしたがる傾向があるように思います。
いや、それならそれで、そこをストレートに書いてくれればええのに、ここまでの話はなんやってん?と言いたくなるような場面がちょくちょくあるんですよね。
何を説明したいのか判らないまま、数ページ以上も無駄話を読まされる辛さ…なもんで、余計に読むのに時間が掛かってしまう。
日本の研究者の方の方は、そういう余計な例え話は殆どなくて、例えるにして難しい説明の後に「要は……」という感じで例え話が来るので、何を説明しようとしているのか意図が分かった上なので理解しやすいんですけどね。
一体、何の話か判らんまま延々と読まされて、その後のやっと本題が始まる。その本題の説明もダラダラと長いし。
欧米ではそういうのが判りやすいと好まれるんでしょうかねぇ?

2018年5月7日月曜日

宇宙のダークエネルギー~「未知なる力」の謎を解く~/ 土居 守



ダークエネルギーについての解説書です。
アインシュタインが、自分の導き出した相対性理論から宇宙は安定しておらず、拡大もしくは縮小するという結論に納得がいかず、安定な宇宙にするために宇宙項という根拠のない定数式を追加したのですが、その後に宇宙は拡大していることが観測結果から示されて、その宇宙項を取り消しています。
が、最近の観測結果から、宇宙の拡大速度を説明するためには、やはり宇宙項が必要であると言われています。
その宇宙項に当たるのがダーク・エナジーと呼ばれるものですが、正体は一切不明で、推定すらまだできていない状況です。
数々の観測結果から、何かがあるのは間違いない、という結果にはなっていますが、正体は不明。
手掛かりすら掴めていない、謎のダーク。エナジーや(本書では大きくは取り上げられていませんが)ダーク・マターの謎は、果たして解けることがあるのでしょうか?

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー公式サイト

アベンジャーズとしては第3作目になりますが、ストーリー的には前作のエイジ・オブ・ウルトロンからの間に、キャプテン・アメリカとかマイティー・ソーとかスパイダー・マンとかブラック・パンサーとかドクター・ストレンジとかが入っていて、そっちも観ていないと繋がりが判らないんですよね。
マイティー・ソーは観てなかったので、出だしの部分が今一つ判らなかった(苦笑
それ以外にも、え?こいつらも出て来るの?というくらい様々なマーベルキャラクターが総動員されています。

ネタバレになるのは嫌なので、詳しくは書きませんが、まだまだ続くという終わり方なのですが、こういう話の筋にしてしまって、この後は一体どうするつもりよ?というくらい悲惨な終わり方です。
もう何してもアカンやろ?としか思えんのですよね。

それにつけても、愛しのスカーレット様の活躍シーンが今一つ少ないのが、ちょっと不満。
ストーリー的には、それでもかなり出番を増やしているんだと思いますが。
そういえば、Black Widowソロの映画が製作されるという噂があったけど、結局流れちゃったんだろうか?

2018年5月4日金曜日

レデイ・プレイヤー1

レデイ・プレイヤー1公式サイト
最初はヴァーチャル技術を使ったゲーム内だけの話かと思っていたのですが、現実と仮想世界がリンクしていて、本当に大切なのは…ネタバレになるから、観てのお楽しみですね。
過去の名作映画へのオマージュが次から次への出て来るので、それが何かを見つけるのも一つの楽しみ方ですね。
しかし、もろに「AKIRAのバイクだ」とか「俺はガンダムで行く」とか、元がそのまんま出て来るのは、ちゃんと権利元に交渉して許可を得ているんだろうと思いますが…エンドロールにその辺りのクレジットは出ていたのかな?

仮想世界内でのシーンが中心なのでCGバリバリなのですが、エンドロールのクレジットからすると、現実世界のシーンはカメラがPanavisionでKODAKフィルムを使って撮影されているようです。
ハリウッド映画界では、今でもこの組み合わせが一番という認識なんでしょうね。
Panavisionのレンズで写真を撮ってみたいなと思いますが、レンタルのみで中古が市場に出回ることはない(古くなると破棄されるらしい…けど一度eBayでレンズが出品されていたことがあるんだけど…出品者はマフィアにXXXれたりしなかったんだろうか)ので、まあ夢ですけどね。

2018年5月3日木曜日

ペンタゴン・ペーパーズ

ペンタゴン・ペーパーズ

政府が自己の調査結果と逆の報告を国民にし、国民を欺す姿勢に我慢がならない調査官が、機密文書を新聞社に流出させ、それを掲載した新聞社を政府が不法と訴えるのに対して、対抗するか従うかを新聞社オーナーが悩んだ末…という物語。
史実に基づいたものだと思いますが、経営を安定化させることを優先して政府の言いなりになるか、社が倒産する危険を顧みず報道の自由を貫くか、非常に難しい問題だと思います。
まあ日本の報道各社なら、迷うことなく政府のいいなりでしょうけど。
#ちなみに今日本の首相や官僚がマスコミに叩かれていますが、記者クラブ出入り禁止が怖いから、本当に官僚組織に都合の悪いことは隠しているはず。

また、報道するにしても、本作の中で繰り返し「現地の兵士達の安全を脅かすようなことはないか」をしつこく確認して、「絶対にない」という答えを以て「GO!」を出しています。
日本のマスコミに日本の安全保障とか、現地の調査官や派遣員の安全確保とかを判断できる能力があるだろうか?と思うと、まずないだろうし、そういうことを考慮しなければいけないということも判らないんじゃないかと思いますね。
そもそも自己の勝手な妄想ばかり書いて、事実などは無視する創作記事ばかりだけど。

2018年5月2日水曜日

【くるまのおと】日本の経営者はブランドの価値を理解していない



日産が米国で販売を始めた当初は、Datsun(日本では「ダットサン」と呼ばれてますが、米国のドラマとか観ていると「ダッツン」と発音されてます。本書では「ダットサン」で統一されていますが)ブランドを綺麗さっぱり捨てて、一気にNISSANで統一するというのをやり始めたときは、まだ社会人成り立ての私でも「せっかく長年かけて構築したブランドイメージをまた一からやり直すって本気かよ?」と不思議に思いました。
本書に書かれている裏事情によれば、当時の社長がブランドの価値というのをさっぱり判っていなかったみたいで、社内の権力争い(というか社長が有能な部下に嫉妬しただけ)で、「あいつを思い起こさせるようなものは全部消し去ってやる」という感じだったらしいです。

日本においても世界においても、クルマで「Z」といえば、日産フェアレディZ(米国ではDatsun Z - 昔観た米国ドラマでは「ダッズィー」と呼ばれていました。たぶん「ダッツンズィー」が省略されたんだと思いますが)なのですが、ゴーン氏が日産に来るまでは、継子扱いだったんですよね。
それもこれも、日産の社長さん達が米国販売競争で敗れて、販売数で圧倒的な成績を上げていた担当者が、中心になって開発販売されたクルマだからというだけの理由で。
日本で日産といえば、Skylineが一番に来るでしょうけど、Skylineは元々プリンスの車種なので、日産首脳陣としては日産の看板にしたくないし、そもそも国内専用車種だから海外のブランドイメージリーダーにはならない(けど、現在R32/R33/R34 GT-Rは、海外で非常な高値で取引されていて、日本から程度のいい中古車が出ると速攻で海外に転売されているそうですが)、しかしZは日産というよりもMr.Kというイメージだから、これも日産のブランドイメージにはできない。

そういうジレンマがあって、世界的なブランドイメージリーダーにおくべきクルマがないまま、Datsunを捨ててNISSANへとブランドを変更しようというのは、暴挙としかいいようがないのですが、ブランドの価値というのを当時の日本の経営者は(日産首脳陣だけでなく一般的にも)理解している人は殆どいなかったんですよね。
ゴーン氏はブラジル生まれで欧州育ちなので、ブランドの価値というのをしっかりと理解できているから、Zを復活させ、GT-Rを国内専用車種からWorld Modelに変更したわけです。
人の使い方にしても、ゴーン氏の人材登用とか権限の持たせとか、やはり欧州育ちは違うなというものがあって、日本の経営者のように権限と責任の所在を曖昧にし、逃げを最初から用意しているのとは根本から異なります。
責任のたらい回ししかしないから、最近の不祥事のようなことが出て来るんですが、村社会で善きも悪しきも周りの人と一緒に行わない奴は村八分で阻害されるのが、日本人の習性なので、トップが欧米人から日本人に戻ったら、また元の日産に戻ってしまう気がします。


2018年5月1日火曜日

【くるまのおと】SkyActiveはBENZ W124を目指している



最近Amazonのkindle unlimitedで電子書籍を読んでいるのですが、クルマ雑誌も私が読みたくなるような(或いは昔はよく読んでいた)雑誌が対象になっていて、毎月楽しませて戴いております。
その中に八重洲出版が発刊しているdriverという歴史の長いクルマ雑誌がありまして、バイクやクルマの乗り方を教えてくれた従兄弟が昔々愛読しており、学生の頃は私もそれを借りてよく読んでおりました。
社会人になってからは興味が輸入車にばかり行っていて、国産車中心の本誌は読まなくなっていたのですが、kndlw unlimited対象なので、また読むようになりました。
自動車評論家の島下泰久氏の連載コラムがあるのですが、6月号では何故BENZ 124を買って乗っているかを書かれています。
なんと最近のマツダの走安性を取り纏めている虫谷氏のお薦めなんだとか。
今のSkyActiveの目指しているのは、BENZ W124なんだとか。
私は残念ながら、W124はおろかBENZには(助手席、後席含めて)乗ったことがないので判りませんが、今のマツダ車の操縦性はそれに近いものになっているらしいです。
でもそれなら、ATとエンジンの協調制御をもう少し何とかして欲しいぞ。

2018年4月28日土曜日

続・明治維新という過ち 列強の侵略を防いだ幕臣たち / 原田 伊織



明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト〔完全増補版〕 (講談社文庫)の続編です。
明治維新150周年ということですが、明治維新というのは薩摩と長州によるクーデターというべきもので、そのために京の天子を利用したのですが、その時に作られた薩長体制は今の政治にも継承されており、現代日本を支配してるわけです。
幕藩体制が今でも続いていたらどうなったか?という仮定をしても仕方がないのですが、江戸時代の幕藩体制というのはかなりよくできており、文化的にも経済的にも進んでいたのです。
江戸幕府の官僚が無能だったから、幕府が滅びて明治時代が到来したというのが通説ですが、本書ではそれを真っ向から否定して追います。
まあいずれにしても幕藩体制が限界に来ており、制度疲労を興していたことも事実だとは思いますけどね。
そういう意味では、今の政治体制も制度疲労を起こしていて、故に官僚の不祥事が次々と発覚し止まらないわけで。

2018年4月25日水曜日

稲の日本史 / 佐藤洋一郎



内容からすると以前に読んだ、写真たっぷりの稲作に関する本の著者の方かなと思いましたが、検索した限りでは別の方みたいです。
稲というのは謎な作物で、起源がよく判っていないんですよね。
本書では日本に稲が入って来たルートは、稲の葉緑素DNA解析の結果から、朝鮮半島経由のルートと中国大陸南部から直接のルートの2種類で並行的に渡来したものと推定されています。
DNA解析の速度と精度がより向上して、葉緑素、ミトコンドリア、核のDNAが全て解析/比較できるようになれば、もっとはっきりするんでしょうけどね。
DNAの変化によるDNA時計による比較もできるようになりますから、ルートはよりはっきりするはず。
本書は15年程前に新書として発刊されたものに、文庫化に際して最新の研究に基づいて一部を書き改めているとのこと。

稲作というと、日本人は水田による水稲栽培を思い浮かべるのですが、陸稲というのもあり(というか世界的にはこちらの方が主流らしいですが)焼き畑でも栽培が可能です。
焼き畑は遺跡として痕跡が残らないので、焼き畑により農業を行っていたかどうかというのは知りようがないのですが、縄文時代の遺跡から稲籾が見つかっている事実から、恐らく稲(とその他様々な栽培食物)を焼き畑農法か似たような方法で栽培していたのではないかと思われます。

どうも日本の歴史学会では、日本の文化の基本となったものは全て朝鮮半島から来た、という説以外を称えるのは禁忌だったようで、最近になってやっと縄文時代にも農業を行っていたらしいという説が語られるようになりました。
戦前から日本に入り込んだ、ソビエト連邦共産党のスパイによる洗脳が、未だに日本の学会やマスコミを中心に蔓延っているのはどうにかならんもんでしょうかね?

【くるまのおと】凸凹道でステアリングを取られることはなくなりました

最初の年次改良でステアリング制御の改良、2回目の改良でG-Vectoringの導入とサスペンションの改良、そしていつの間にやらリアドア周りの剛性の向上。
初期型では荒れた道を走ると、クルマ全体(特にリア周り)が揺すられ、運転者の身体全体が揺すられ、ステアリングが取られてフラフラしてしまっていました。
が、最新型では荒れた道でもリア周りがポンポン跳ねることはなく、そのため身体全体が揺すられることはなく、ステアリングも安定して保持でき、ほぼ真っ直ぐに走ることができます。
まあいくらG-Vectoringとはいえ、凸凹道でもステアリングを真っ直ぐに保持しておくだけで真っ直ぐに走ってくれるわけではなく、ある程度は運転者がステアリング操作をする必要はありますが、あきらかに前の初期型に比べると操作量は極軽微で、手首の返し程度です。
まだ高速は走っていませんが、街中のせせこましい家の周りや大阪市内の混雑した道は、かなり快適に走れます。(周りに下手なクルマがいなければ、ですが)

G-Vectoringを搭載するに当たって、エンジンのレスポンスを向上させる必要があったためだと思いますが、エンジンの周り方もスムーズになっています。
ATとの協調制御が、初期型では今一で、突然ATがシフトアップやシフトダウンして、ドーンというショックが来ることが度々あったのですが、この点も改良されているようです。
ただドーンと来る現象が皆無というわけでもないので、たまたまかも知れませんが…普通にシフトアップ、シフトダウンする時にあったごく軽いショックは綺麗に消えていて、タコメータをみていないといつシフトしたのかをほとんど感じられないくらいになっています。
2回目の年次改良の時にディーラーで試乗したときに、i-stopの停止と再起動でショックが殆どなくて驚いたのですが、残念ながら私が購入した個体ではしっかりとショックが来ます。
止まる時はほとんどショックなく止まるようになっていますが、再起動の時はショックが軽いときと大きいときとあって、全体的には初期型よりも小さくはなっていますが、大きく改良されたかというとなんとも言えないところです。
停止側はかなりショックが減っていますが。

ちなみにiDMのStage 1は、2日間に5回発進->停止でクリアできました。
前のでiDMで評価が高くなる運転になっているからか、数々の改良でスムーズな運転しやすくなっているせいなのか。
ちなみに、いきなりシフトダウンしてエンジン回転を急上昇させて白点灯するのとか、坂道でブレーキホールドを解除するショックで白点灯するのは直っていません(苦笑)

まだまだ続く。

2018年4月23日月曜日

【くるまのおと】度重なる年次改良で中見が別物になった最新型に乗換え

2回目の年次改良でリアサスペンションが変更され、乗り心地が格段によくなり、G-Vectoringで運転のしやすさが格段に上がっていたのにショックを受けて、以来悶々としていたのですが、車検まで半年を切ったところで半ば衝動的に買い替えてしまいました。
年度末の決算期で、下取り価格が大幅に優遇して貰えたもんで。

にしても、見た目が全く同じのに買い替えなくてもええやろと自分でも思うんですが…外装色のラインアップが一部変更されていることに気が付かなかったんですよね。
気が付いていたら、いつの間にか追加になっていたエターナルブルーマイカにしてもよかったかも。
(前のも今回のもダイナミックブルーマイカにしましたが)


ニュースリリースで発表されている以外にも色々と改良されている、もしくはされているっぽい部分があります。
見てすぐ判るのは、リアドアの内側に取っ手が付いたこと。
これまでもフロントには付いていたんですけど、なんでリアにはついてないねんという不満が解消されました。


また、初期の頃にネットコミュニティでも文句が出ていたのが、リアドアの質感の低さ。
ドアの厚みが薄っぺらな感じで、閉めたときの音もぺしゃんという感じの情けない音でした。
それがいつの間にやら、リアドアが重厚な感じになり、閉めたときの音もフロントに負けないドン!という重厚な音に変わっています。
リア周りの剛性が上がっている雰囲気です。
初期型を購入したけど、リアドアの情けない音がイヤな方は、是非ディーラーへ行って最新型に試乗を申し込んで、リアドアの感触を確かめてみてください。


初期型のベーシックグレード13Sのエアコンはマニュアルエアコンでしたが、オプションの関係でオートエアコンになりました。
が、ちょっとイヤな感じがあるのが、エアコンの下にあるCD/DVDプレイヤー。
アルミホイールを工場オプションで選ぶと、革巻きステアリング&シフトノブがセットなのは前と同じなのですが、今回はそれに加えてLEDヘッドライトとかのセットとCD/DVDに地上デジタルTVチューナーのセットとの組み合わせでないと選べないようになっていること。
テレビ観ながら走れとでもいうんかい!といいたいけど、もちろん観れまへんから意味ないし。
在庫処分なんかなぁ…流石に今回はこればっかりは腹立っているよ。
LEDコンフォートパッケージには、フルオートエアコン(花粉除去フィルター付き)とフロントシートにヒーターが付きます。
アドバンストキーレスエントリーシステムというのも付いて来るんですが、これってリモコンキーを操作しなくとも開け閉めしてくれるらしいですが…最近流行の電波リレーで簡単に開けられてしまったりせんのかな?

以降、暫く買い替え編が続く。

2018年4月19日木曜日

【くるまのおと】購入後2年半の間に行われた年次改良

2年半の間に4回の年次改良(割合からしたら「年次」とは言い難いですが)の内、私の購入した13Sに関連する改良のニュースリリース抜粋。

2015年12月24日
静粛性の向上
•SKYACTIV-G 1.3搭載車に、トノカバーとフロントウインドシールド遮音ガラスを採用し*5、車外騒音の侵入を効果的に遮音。

「人馬一体感」の向上
•電動パワーステアリング制御の改良により、操舵初期の車両コントロール性を向上。コーナーでの操作性と直進時の安定性が向上。

質感と快適性の向上
•シャークフィンアンテナを採用。*2
•スイッチで3段階の温度調整が可能なシートヒーターを運転席と助手席に採用。*3
•スタイリッシュなフォルムのフラットワイパー(フロント)を採用。*6

2016年10月14日
人馬一体感をより上質に深化
「SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS」の第一弾「G-Vectoring Control」を全車に標準装備
ドライバーのハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを緻密に変化させることで、横方向と前後方向の加速度を統合的にコントロールする技術。日常走行、高速走行、緊急回避時など、様々な走行シーンで制御効果を付加し、ドライバーへ運転の安心感を提供する。降雪、降雨時などの滑りやすい路面でより高い効果を発揮し、操縦安定性を向上させる。また、乗員にかかる加速度の変化をより滑らかにつなぐことで、体の揺れが減り、乗り心地も改善。
電動パワーステアリングの特性を見直し、切り始めのすっきり感と切り込んだところの手応えをアップさせてリニアなコントロール性を実現。
フロントとリアのダンパーやブッシュなど、足回りの部品の特性を見直し、よりスムーズな挙動と落ち着きのある上質な乗り心地に改善。

理想的なドライビングポジションの追求
ドライバーの意図を正確に車両に伝え、路面やタイヤの状況などを正確にドライバーへ伝えるために、全周で一貫した握り心地を提供する新型ステアリングホイールを採用。
安心・安全とドライブの楽しさを両立するために、先進安全技術を充実。

危険認知支援技術
ハイビームでの走行を基本としながら、対向車や前方車両に配慮した配光や、速度域に応じた最適な配光など細やかな照射でドライバーをサポートし、夜間視認性を高める「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」を新設定。

色の使い方と仕立てのよさにこだわった上質で洗練されたインテリアコーディネート
インテリア全体をブラックで統一し、インパネ、コンソール、ドアには千鳥格子パターンのグロスブラックのデコレーションパネルを採用し、室内に深みをもたせるとともに、遊び心を表現。

2017年4月20日
 『デミオ』に標準装備する「i-ACTIVSENSE」技術は、低速走行時に前方のクルマとの衝突回避をサポートし、被害を軽減する自動ブレーキ「スマート・シティ・ブレーキ・サポート[前進時](SCBS F)」、徐行・停車時に前方の障害物が検知された状態での急発進を抑制する「AT誤発進抑制制御[前進時]」、認知支援技術である、車線変更時に斜め後方の車両を知らせる「ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)」、駐車場などでの後退時に横から近づく車両を検知し接触の危険を知らせる「リア・クロス・トラフィック・アラート(RCTA)」です。マツダは、これら4つの安全技術を標準装備することで、万が一の事故だけでなく、事故に繋がる危険な状態をも未然に防ぎたいと考えています。

2017年11月9日
『デミオ』の先進安全技術の採用状況は以下のとおりです。(★は今回新たに標準装着した装備)
[安全運転サポート車「サポカーS・ワイド」に該当する技術を標準装備]
① アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンストSCBS)★
② AT誤発進抑制制御[前進時]【AT車全車】
③ 車線逸脱警報システム(LDWS)★
④ ハイビーム・コントロール・システム(HBC)★
 
[さらに多くのお客さまへ、より安全・安心なクルマをお届けするための技術を標準装備]
⑤ スマート・シティ・ブレーキ・サポート[後退時](SCBS R)★
⑥ AT誤発進抑制制御[後退時]【AT車全車】★
⑦ ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)
⑧ リア・クロス・トラフィック・アラート(RCTA)
⑨ リアパーキングセンサー(センター/コーナー)★

2018年4月11日水曜日

マルドゥック・アノニマス 3 / 冲方 丁



1と2の発刊間隔は半年程だったので、3もそれくらいで発刊されるかなと思っていたら、1年半程間が空きました。
まあこっちの方が冲方時間では普通ですけどね。

物語も佳境に入り、これまでのシリーズも3巻で完結だったので、本巻で完結するかと思いながら読んでいたのですが、残りのページの厚みが1/4くらいになっても、とても巻末までに結末が付くとは思えない展開で…この終わり方は…4巻に続く…なのか???

2018年4月1日日曜日

レッドスパロー

レッドスパロー公式サイト

欺し欺されで、誰が味方で誰が敵か、何が本当で何が嘘か、二転三転で、え?おお?と唸らせられることの連続です。
元の小説は読んでないですが、それがかなりよくできているんでしょうね。
原作を読んでみたいと思う映画です。
でも最後は何となく予想できましたが。

主演のジェニファーさんは、X-MENシリーズでミスティーク役を演じているだけあって、魅力的な体型をされています。
けど、トップクラスのバレリーナにしては、豊満すぎるんでないかい?というのが最初から気になってしかたがなかったですけど(笑
冒頭の舞台シーンはご自身で踊っているのか、本職のバレリーナが踊っているのかどっちだろうかと思いながら観ていたんですが、本職のバレリーナがあれだけむっちりしてることはないんじゃなかと思うんで、たぶん本人が踊っているんでしょうね。
顔をCGで入れ換えている感じもなかったし。ロールエンドのクレジットでもCGを使用せずに製作されているようですし。

スパイ物ですが、アクションシーンは殆どなしです。
若干もみ合いシーンはありますけど、素人の喧嘩レベル。
それが却ってリアルです。
それにつけても、白人はなにをするときに前技をせんのかね?いきなり突っ込むシーンばかりなんだけど。

FIREPOWER / Judas Priest



K.K.様が脱退された時は、もうJudas Priestはアルバムをリリースせず解散するだろうなと思いましたが、替わりに加入したRichie Faulknerがしっかりと代役を果たしています。
Liveで演奏するだけならともかく、曲作りでもしっかりとJudas Priestのリフを作り出しているようで、今回も昔のデビューした頃の若々しいJudas Priestが蘇ったかのような楽曲がずらりと揃えられています。
残念なことに、Glenn様がパーキンソン病を煩っており、ツアーには不参加ということが公表されました。
体調の好いときには飛び入り的に参加されているようですが、70代になられることを考えると、2年以上に渡るワールドツアーは体力的に厳しいんでしょうね。

ファンとしては寂しい限りではありますが、本作が最後のアルバムになるかも知れないという覚悟で、しっかりと余さずに聞き届けたいと思います。

2018年3月30日金曜日

Raised on Rock / Alex Bayrodt's Voodoo Circle



Sinnar, Rrimal FearのギタリストAlex Bayrodtが、様式美Hard Rockをやるために結成したユニットVoodoo Circleの5枚目アルバムです。
1枚目、2枚目は日本でも発売されたのですが、売れ行きが芳しくなかったのか3枚目、4枚目は日本では未発売。
今回の5枚目は何故か日本でも発売になりました。
ヴォーカルが替わったせいでしょうかね?
前の4枚は、Pink Cream 69のDavid Readmanがヴォーカルでしたが、今回はHerbie Langhansという人ですが、経歴では私の知らないバンドにいたそうで、よくわからんです。
キーボードは、3〜4枚目で弾いていた人みたいですが、何故か今回は正規メンバーではなくサポート扱いになってるし。

Alexの独特のビブラートの効いたギタープレイは相変わらずですし、Matのゴリゴリベースも相変わらずのHeavyなサウンドを聴かせてくれます。
楽曲も、今まで以上に歌メロを重視している感じで、サビの効いた美しいメロディの曲が多いです。

砂の王宮 / 楡 周平



日本にスーパーマーケットを持ち込んだ中内さんがモデルのようですが、西武百貨店の堤さんとか、他の流通業界の偉人達をまとめて一人の人として物語を作っている感じです。
スーパーマーケットができたために、近隣の商店街が壊滅になったところもあるかも知れませんが、逆に客が集まってくることで活気が戻った商店街もあります。
私の自宅近くなどは、ダイエーは潰れて跡地がマンションになっていますが、近隣の駅前商店街は店舗が入れ替わりながらも今でも繁盛しています。
日本一長い天満橋商店街なども、いついっても活気に溢れていますし、高度成長期の頃はともかく、今では安いだけでは消費者は動かないんですよね。
モノよりもコトの時代といわれて久しいですが、賑わっているところには、色々と面白いコトが揃っているのは間違いないです。

2018年3月28日水曜日

神の時空 三輪の山祇 / 高田 崇史



シリーズ第4弾が文庫化されました。
4巻目だけど、物語の中では1巻目から4日しか経過してません。
物語内の時間の進み方を考えると、恐ろしいくらいの速度で登場人物は移動しまくっていることになりますが…気にして計算なんかしたらあかんのやろね。

今回は三輪山の大国主命がテーマ。
三輪神社には、昔々1度だけ前を通ったことがあるのですが、お参りはしていません。
その頃は三輪山の由来とかは全然知らなかったし。

大物主命と大国主命は、同体とされていますが、以前からこれは???と思っていたのですよね。
似たような名前の神様をごっちゃにしとらんか?という気がして。
そのことを本書は解決してくれました。
が、今度はニギハヤヒ命の謎が出て来る…。

2018年3月24日土曜日

日本人が知らない満洲国の真実 封印された歴史と日本の貢献 / 宮脇 淳子



当時も今も、日本人には漢族を自称する連中とモンゴル族と満洲族の区別が付かないんですよね。
それ故に、中華民国の領土を奪って満洲国を建てたといわれても、その通りだと思ってしまう。
そもそも当時の中華民国がちゃんとした国家としての体をなしてないことも判っていない。
(北京政府と南京政府に加えて、複数に分裂した共産党が支配する地域やら、ソ連が支配する地域やらグチャグチャで、まともな政府運営など行えない内戦状態だった)
日本が傀儡政府とはいえ、満洲国を建てないとならなかった理由も、理解できている日本人は皆無に近い。
なので、私も真実を知りたくて本書を買ってみました。
結論としては、やくざ国家のソ連と、盗賊国家の中華民国から、日本を守るためには、半島と満洲国領域や遼東半島を支配下において、防衛線とするしかなかったと。
今でもそうだけど、半島や大陸の政府には、私利私欲だけの支配者しか生まれない土壌なのです。
そんな連中を、何故か日本人は、古代から先進文化の発祥の国だから、高潔な精神を持っているに違いないと盲信している。

今、日本で中華料理や中華料理を元にした日本料理が、日本では人気ですが、所謂中華料理というのは清時代に支配者層である満洲人により生み出されたものが殆どで、5000年前からある料理ではないんだけど、何故か遙か古代から今と同じような中華料理があったと、日本では錯覚されているんですよね。
漢人のほざく嘘を信じるはいい加減にやめようよ。

2018年3月21日水曜日

トゥームレイダー ファースト・ミッション

トゥームレイダー ファースト・ミッション公式サイト

卑弥呼の時代の日本に、あれだけの巨大な絡繰り建造物を造れる技術力と工業力があったとは知らなかったw

アンジェリーナさんから、若い女優さんアリシア・ヴィキャンデルに、ララ・クラフト役が交代。
なので、前のトゥームレイダーから時代が遡って、ララが初めての冒険に出かけるお話です。
アリシアさん、前に何かで観たような気がしてましたが、「エクス・マキナ」というSF映画でアンドロイド役やってた女優さんのようです。
体力勝負の身体を張った演技に終始していて、その美貌とナイスバディを活かしたシーンは皆無ですが。

2時間枠で描くストーリーはしっかりと作り込まれていて(まあ時間の関係でご都合主義的なシーンが少しあるのは映画の宿命だから気にしない)、面白かったです。
卑弥呼を本来とは全然別物にされてしまっているのは、なんかなぁというのはありますが。
(古代中国の皇帝とか古代エジプトのファラオと同じような王様にされてしまってる)
次回作というか、アリシアさん主演でシリーズ化する気が満々のエンディングなので、すぐに次回作が登場するでしょう。

2018年3月15日木曜日

桜の科学 日本の「サクラ」は10種だけ? 新しい事実、知られざる由来とは / 勝木 俊雄



桜という植物について、我々は知っているようで、実は何も知らなかったりします。
なので、本書でお勉強をしましょう。
色々と興味深い話のオンパレードで、やはり桜のことは何も判ってなかったなと思わされました。
今年もそろそろ桜の開花時期ですが、桜の撮影の時にこれまでとはひと味違った視点で眺めることができそうな気がします。

巻末に紀伊半島南部で、新種の桜の自然種と思われるものを調査中という話が出て来るのですが、一昨日のニュースで新種と確定したと流れていました。
この新しい桜が、ソメイヨシノと共に、日本の春を彩るものになりそうです。

2018年3月12日月曜日

蒙古襲来と神風 - 中世の対外戦争の真実 / 服部 英雄



逆説の日本史の中で、本作著者の前作蒙古襲来が紹介されており、元を追い返せたのは鎌倉武士団の奮闘のお陰であることを証明したと絶賛されており、いつか読みたいと思いつつも、価格の高さに購入の踏ん切りが付かずにいたのです。
が、この度、最新の考古学の成果を踏まえて、更に新書版ということで専門家ではない一般の人にも読みやすいように配慮して、書き直されているそうです。
とはいえ、かなり詳細に語られており、また参考にされている資料も多岐に渡るため、読みこなすのに時間が掛かりました。
1ページに書かれている内容の密度が濃いことも、読むのに時間が掛かった理由でもあります。

「神風」という幻想が、大東亜戦争へ国民を向かわせた原動力の一つになったのは、間違いのないところだと思いますが、その思い込みがどこから来たのか?という話から始まります。
最初の文永の役は夏で、公家達の日記から台風が来たことは間違いないそうですが、台風一過の後も戦いは暫く続いていたそうなので、台風で敵が全滅したわけではないようです。
更に2回目の弘安の役は冬で、公家達の日記からも台風や嵐が来た様子はないそうです。
戦前に東京帝国大学のお偉い先生が称えた説が、延々と信奉され、その説を孫引きした学説が蔓延って、神風伝説が作られたんだそうで…。
憲法にしてもそうですが、東京帝国大学の先生方は、政権の御用学者さんばかりなんですかね?
まあ、今でも一番高給取りの役人は、最高裁裁判長と東京大学学長だそうなので、その座を狙うために政権に忖度した学説を広めているのかも知れませんけど。

2018年3月7日水曜日

【くるまのおと】KYBのダンパーがAUDIに採用されている

KYB ショックアブソーバが支える、プレミアムモデルの走りと快適性…アウディ RS5で試す

日本車でも走りを追求したモデルは、ビルシュタインやザックスのダンパーを採用しています。
日本でもショーワなどが、F1に採用されたりしていて、いいものは造っているはずなのですが、何故か日本車に採用されている日本製ダンパーの評判は芳しくありません。
日本メーカーがダンパーメーカーに提示する要求仕様がダメだからだ、という説もあります。
社内規定が古くから細かく決められていて、それを今でも後生大事に守っているからダメなんですかね?
ダンパーメーカーにお任せすれば、いいのを安く造ってくれるらしいですが。

で、リンク先の記事ですが、KYB独自開発のダンパーがAUDIに採用され、快適な走りを実現しているというレポートです。
こういうのは残念ながら日本メーカーには採用されないんですよね。
今までにないものを採用することが、日本企業にはできないのです。

インドクリスタル / 篠田 節子




インド山中の田舎町を舞台にした物語。
インドは中国に次ぐ、広大な国土と膨大な人口を抱えていますが、数々の民族の数々の文化と言語が混沌となっており、一つの政府の支配下にあるとはいえ、その実は正に混沌(カオス)としかいえない状況です。
あまりにもカオス過ぎて、政府も統一するにできずにいるというのが現実でしょうか。
そんな混沌に翻弄される日本人の物語。

篠田節子氏の小説は初めてですが、よくできており、面白かったです。
下巻の帯に「一気読み必至!」とありますが、正にこの膨大なページ数を一気に読んだ感じです。
ここで描かれているインドの混沌とした社会が特別かというと、そんなことはなく、むしろ日本が平和過ぎなわけですわな。
東南アジアだと、中共を含め、どこも法律や契約なんかは信用できない。
信頼できそうな人でも、隙を見せればすぐに裏切る。
嘘を平気でつき、欺す奴ではなく欺される奴が悪いのが常識。
バブル景気以来、日本もそういうのが普通になりつつあるのが悲しいですが。

2018年3月4日日曜日

がん消滅の罠 完全寛解の謎 / 岩木 一麻



本作も「このミステリーがすごい!2017年」で大賞を受賞した作品です。
内容的に実際に癌治療を行った経験があるのかな?とプロフィールを確認したら、実際に国立がん研究センターで研究を行われていたそうです。
現在は医療系出版社に勤務だそうで、文章の巧さも納得です。
本作が作家としてのデビュー作になるわけですが、ストーリー構成や進め方、文章の読みやすさなど、なかなかのものです。
最後の落ちの部分が、ヒントになるものが直前まで出て来ておらず、物語の途中で推理するには材料が不足しているのが、ちょっと惜しいかなという気はします。

現在の医療技術だと、癌を利用した保険詐欺も可能なんですね。
癌が高い確率で治癒できるようになるまで、もう少しらしいですが、どうなのでしょうか?
本作の中での主人公が妻にがんの説明していて、妻が「がんへの道は長く険しい」とつぶやくシーンがあります。
がんになるまでには、細胞内の様々ないくつもの安全装置が働いて、なかなかがんに至ることはなく「がんはひとつの奇跡だ」そうです。
まあ人の寿命が飛躍的に伸びて、なかなか死ななくなったから、何とか死のうとしてがんになるということなんですかね?

2018年2月26日月曜日

Catharsis / MACHINE HEAD







前作ブラッドストーン・アンド・ダイヤモンズから4年振りのスタジオアルバムです。
完璧すぎるHeavy MetalアルバムであるThe Blackeingまでは、コンスタントに2年毎のアルバム発表を行っていましたが、それ移行は4年毎になっています。
それだけThe Blackeingの破壊力は凄まじく、MACHINE HEADもそれ以上のアルバムを生み出すのに苦労しているんだろうなという感じですね。
本作もThe Blackeingの延長線上というか、同様の手法を使った作品になっています。
アコースティックを使った曲もあり、メロディ重視で作られている感じ。

学校では教えてくれない戦国史の授業 / 井沢 元彦



この「学校では教えてくれない」シリーズは、もう何冊も発刊されているのですが、通番が振られていないので、どれを読んでどれを読んでないのかさっぱり判らなくなってます。
それはさておき、本巻はタイトル通り戦国史についてを、戦国時代になる原因になった将軍 足利義教から、織田信長までを説明しています。
戦国時代というのは非常に密度の濃い時代なので、もう少し細かく章分けして詳細に説明してもよかったんじゃないかという気もします。
大まかな筋は、既に逆説の日本史で語られているわけですし。

2018年2月22日木曜日

GRIMMEST HITS / Black Label Society



Zakk Wyldeがデビューして30周年だそうです。
ガソリンスタンド店員をしていたのが、一躍人気ギタリストになったのだから、世の中はどこにチャンスがあるか判りません。
本アルバムのタイトルをパッと見て、「Greatest Hits」と勘違いしたのですが、ジャケットのシルエットの鎌を持った怪人の一撃のことらしいです。
その格好からすると、かなりおどろおどろした強烈にHeavyなサウンドを想像してしまうのですが、今回はちょっと大人しめです。
Heavyなサウンドの曲も多いですが、リズムは軽快なRock'n' Rollなので、軽めに聞こえてしまうのですよね。
アコーステックな曲も多めですし。

Zakkの歌い方は、かなり個性的なのですが、どうもOzzy的な歌い方をしているからじゃないかと、今更ながら気が付きました。
ちょっと前に「Ozzyはヴィブラートを描けないで歌っているから、真似するのは却って難しい」という話を聞いたのですけど、Zakkもそういうヴィブラートをかけずに歌ってます。
ギターはヴィブラートバリバリなのに。
道理で独特な声に聞こえるわけだ。

縄文の思想 / 瀬川 拓郎



日本人のDNAを調査した結果を述べた書籍を何冊か読んでいますが、縄文人と現代日本人の関係やアイヌ人との関係についての考察が、著者によって異なるのですよね。
DNA解析データを見ていても、どうにも納得できない部分があったのですが、本書を読んでこういうことか?というのがありました。
現代アイヌ人は、縄文人直系のアイヌ人(以下旧アイヌ人)と、オホーツクからやって来たオホーツク人との混血らしいです。
現代アイヌ人のDNAは、縄文人や沖縄民族に非常に近い部分とかなりかけ離れた部分があるのですが、この混血が確かなら納得のいく話です。

捕鯨で世界的に有名になった太地町では、昔から鯨が捕れるとその肉を町の人に平等に配る風習があるのですが、そういう風習を持った漁港町は日本全国に結構あるようで、どうもそれは縄文時代の風習がずっと伝わって残っているからのようです。
縄文時代の日本は、理想的な共産主義社会で、リーダーがいても富を独占することはなく、捕った獲物は赤子から年寄りまで平等に分けていたんだそうな。
実際、古代から日本には(ソ連や中共のような、共産主義の名を騙る独裁主義ではなく、正に本来の意味での)共産主義的なところがあり、つい最近までの日本企業の終身雇用制とか給与体系、職制は平等主義であり共産主義的で、「資本主義の皮を被った社会主義」なのですよね。

平等主義は外敵がいない所では、長期的に平和で安定な社会を形成できます(事実縄文時代は戦争のない社会が1万年以上続いていました)が、海を越えて独占主義、独裁主義が入ってくると崩れてしまいました。
まあ縄文時代は温暖期で、自然の恵みが豊かだったが、弥生後期になると地球の寒冷化で作物が採れなくなったということもあるんでしょうけど。

また、本書では縄文時代の人びとが、海を渡って非常に広範囲な活動・交易を行っていたことが示されています。
縄文人がどのような船を使っていたのかは、殆ど判っていません(土器や壁画の線画程度しか残っておらず、恐らくは木製の船は跡形もなく朽ちて痕跡がないのです)が、日本列島だけではなく半島や大陸にも進出していたことは、遺跡から判っています。
その割には、半島や大陸から縄文土器が見つからないのは不思議ですけどね。

本書を読んで、我々の内にある縄文を思い起こすことが、今の日本人には必要ではないかと思います。

2018年2月18日日曜日

WHAT HAPPENS NEXT / Joe Satriani



Satriani師匠のアルバムを買うのは久しぶりだ。
ギター・インストって、聴いていて飽きるというのがあって…どの曲も同じに聞こえるし…で、ここ数年は、師匠に限らずインストアルバムは殆ど買ってないのです。
Legacy ''Demon's Strike''が例外ですね。まだBlogに書いてないですが。
に関わらず今回購入したのは、何といってもベースをGlenn Hughes様が弾いているからに他なりません。
おまけにドラムがChad Smithですよ。
洒落にならん、超強力なリズム隊。
このドラムとベースだけで、買う価値があるでしょ。
Glenn Hughes様がベースだけを弾いて、歌を歌わないというのは、前代未聞なのですが、Glenn様のベース・プレイの素晴らしさは、ベーシストなら例外なく讃える程のもので…でも一般のベースを弾いたことのないファンには理解できないものなんですが…恐らく世界中のRockベーシストは、全員このアルバムを買うんじゃないでしょうか。
いやほんま、実際アルバムを聴いても、Glenn様のベースがブリブリ鳴りまくっていてたまらんですわ。
とにかくベース弾く奴は全員このアルバムを買って聖典として崇め奉らないとあかんですよ。

感染領域 / くろき すがや



【2018年・第16回「このミステリーがすごい! 大賞」優秀賞受賞作】だそうですが、賞を取るだけあって非常によく練られたプロットと文章運びは非常によくできていて、あっという間に読み終えてしまいました。
作者は、美術系ライターと広告営業の二名の共作ユニットだそうで、小説では珍しいですね。
漫画とかだと原作と作画は別というのは結構ありますし、作画も何人ものアシスタントを使ったチームワークなのが普通ですが、小説の場合は編集者と作家の二人三脚というのはありますが、作家として複数名でチームを組むということは例がないと思います。
#亡くなった作家の執筆中作品を、別の作家が仕上げるという例はありますが、元々意図したものではないからね。

遺伝子操作がテーマなのですが、SFとはいえ、ここで行われたことは、既に実際に実行可能な話です。
農作物に対するウィルステロは、実際に実行可能で、今すぐにでも起こりうる話なので、フィクションながら、これ洒落にならんぞ、と思いますよ。

主人公は嘗て大学研究室で行われた実験データ捏造を告発したために、大学の閑職に甘んじているという設定になっています。
捏造を告発するのは正しいことで、褒められるべき行為のはずですが、日本では「裏切り者」の烙印を押されて、捏造した研究者よりも非難されるのです。
大学研究だけではなく、企業内の行為でも同じで、そういう日本的な慣習から、不正が長い間放置され社内慣習として定着してしまう。
出荷製品の性能データ捏造、検査データ不正が、複数の会社で発覚していますが、日本人の道徳観は「仲間内を何よりも優先する」であり、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」なので、周りが不正を行うなら一緒に不正を行うのは、不正ではなくなるのです。
そういう体質自体を変えなければ、いくら政府が働き方改革とか、賃金向上を訴えても、絵に描いた餅でしかないんですよ。

2018年2月15日木曜日

CAST IN STONE / ROYAL HUNT



キャスト・イン・ストーン[ (デラックス盤)(SHM-CD+DVD複合)

【早期購入特典あり】キャスト・イン・ストーン【デラックス盤】(メーカー多売:缶バッチ付)

ROYAL HUNTというと、キーボードのANDRE ANDERSENのバンドではあるのですが、私は何よりDC COOPERのヴォーカルが大好きで、それのみを目的にROYAL HUNTのアルバムを買っていると言っても過言ではないです。
実際、DCが再加入してからのしか持ってないし(笑
本作でもDCの魅力溢れるヴォーカルが楽しめます。

斬死 - オッドアイ / 渡辺 裕之



オッドアイ・シリーズ第三弾です。
第一弾の続編で、NCISの依頼でグアムの事件を捜査へ。
沖縄米軍基地の海兵隊をグアムに移転させる問題が、さり気なくも大きく語られています。
ストーリーには直接的には関係ないのですが、著者の語りたかったのはこの問題の方で、そのために舞台をわざわざグアムにしたのでは?と思いたくなります。

2018年2月10日土曜日

「中国」という神話 習近平「偉大なる中華民族」のウソ / 楊 海英



著者は内モンゴル出身の方で、中共政府が如何にして満洲人、モンゴル人、ネパール人、ウイグル人、チベット人を欺し屈服させ、居住地を乗っ取り弾圧し虐殺し、民族浄化を行っているかを述べられた一書です。
巻末で、このような蛮行を見て見ぬ振りをする日本人も同罪であるとおっしゃっていますが、殆どの日本人は中共政府のプロパガンダをそのまま信じ込み、こういう蛮行が日常的に行われている現実を知らないんですよね。
このような政府が、国際連盟の常任理事国であることが、人類の不幸の始まりでもあるのですが。
どうやれば、共産党政府を滅ぼすことができるんだろうか…日本だけではなく、世界中の先進国政府が欺されている今の状況で。

2018年2月8日木曜日

クラウド・ナイン / 服部 真澄



2作の中編が収められていますが、薄めの文庫本2冊にもできるくらいの分量があって、結果本書はかなり分厚い文庫本になっています。
ストーリーは続いているわけではないのですが、登場人物が同じで、連作として書かれているので、1冊にまとめたんでしょうね。
逆にいえば、この登場人物でシリーズ化するわけではないということですか。

1作目のブラッド・ゼロと2作目のクラウド・ナインは、それぞれ別のテーマによる近未来SFですね。
昔から研究されて実用が近そうでいて、なかなか実現できていないネタを扱っています。
特にブラッド・ゼロは、実用化できたら医学の発展、特に救急医療の飛躍的な救命率向上を望めるので、現実になって欲しいものです。

2作目も今現在の世界の問題点を掘り起こしています。
本作のアイデアも昔からあるのですが、兵器化される可能性が高過ぎて、やるにやれないもの。
とはいえ、これが実用化されれば、核ミサイルの飛来に脅えなくて済む可能性も高いですが。

2018年2月3日土曜日

日本とアメリカ 戦争から平和へ <上・中・下> / 長浜浩明







米国の機密文書の公開、ソビエト連邦崩壊による情報公開などを元に、日本が如何にして中華民国南京政府とソビエト連邦とアメリカ連邦大統領に欺されて操られ自己破壊に至ったかを、詳細に解き明かした力作の全三巻です。
まあ共産党のプロパガンダに洗脳されてしまった、今の日本人の大半はここに書かれたことなど一切認めようとはしないんでしょうけど。
人種差別者の米大統領ルーズベルトとトルーマンは、自主差別撤廃を謳い、白人と有色人種に同等の権利を主張した日本人を滅ぼすことが、米国と欧州の白人権益を守る最上の方法だと思い込んでいたようですが、結果として東南アジアの植民地独立を許し、米国は中国の権益をスターリンにかすめ取られて何も得られず、英国はインドや他の殆どの植民地を失い貧乏国家に凋落することになってしまっています。
倉山さんが第二次世界大戦後に戦争は国際法で禁止されたが、その代わりにルール無視の暴力だけの世界になってしまったとおっしゃっていますが、実際には元々国際法をキチンと守っていたのは日本くらいで、ソ連もアメリカも国際法など無視だし、他の欧州各国も条約は破るものだと思っているし、中華民国など国際法を知らないし、第一次世界大戦の時からルールなんて守った方が負けの嘘だらけの暴力の仕合でしかなかったわけですね。

それにつけても、日本の宣伝不足は100年経っても変わらないのがなんとも。
正しい行いを行っていれば言わなくとも判って貰える、というのは全くの幻想なんだが。
白人が有色人種に対して、優位に立ってた時代が長かったのは、白人は嘘を平気で付き欺すことを卑怯だとは思わないからです。
中国大陸国家が周辺国に対して強かったのも、孔子の敵を欺くのが兵法という思想があったからです。
今でも今にしてうまく嘘を付いて、相手を欺し、周りのものを欺し、自己を正当化優位化するかが、世界での主権を取るこつですな。
日本人は嘘つきは泥棒の始まりという観念が染みついているから、なかなか世界に対して自己正当化のプロパガンダができないんだけど。

2018年1月30日火曜日

カナル型イヤフォン KZ社製 ZST, ZS5, ZS6







中華製も今では馬鹿にできないもので、最近話題のKS社製のイヤフォンZSTが、Amazonのタイムサービスで安く出ていたので衝動買いしたのですが、これまで使っていたJVCのよりも低音がしっかり出ていて、私の好きなHR/HM向けだったのですっかり嵌まってしまいました。

派手なカラーのZST。


KS社製のイヤフォンは、すべてケーブルが交換可能なタイプで、eBayでこれの交換用ケーブルを安く売っているのを見つけ、ポチッとなとしてしまい、到着して即交換してみたら、癖のあった高域がすっきりして更によくなりました。

写真のケーブルですが、接続しているのはKS6です。


これに味をしめ、eBayで高性能タイプのKS5, KS6が売られているのを見つけて、両方共買ってしまいました。
普通に考えたら、KS5の改良版KS6の方がいいでしょうから、そちらだけにすればいいようなものですが、ネットの評判ではKS6はやり過ぎでKS5の方が音質的には上ということで、KS6に決め!という決断ができなかったんですよね。
ちなみにAmazonではKS5とKS6では値段が1.5倍くらい違うのですが、eBayでは殆ど差がありませんでした。

中国は深センから届いたKS5。


ZSTはシェルがプラのせいか、中音域にちょっと癖があってヴォーカルに極僅かですが籠もったようなものが感じられるんですよね。
カーボンファイバーっぽい黒いシェルだと、また音が違うのかも知れませんが。
KS5はそういう中音域の癖はなくてヴォーカルがクリアですが、高音域に癖があってサ行がキツくなるのと、シンバルがジョリンジョリンする感じがあります。
KS6が一番癖が少ないように感じますね。
#とはいえ、エージング(鳴らし込みを100時間以上)で変わってきますし、同じのを何個も買っている人によると個体差が大きそうなので、私が買った奴がたまたまそうだというだけかも知れません。
##一応、購入してから100時間以上鳴らし込んでの感想です。

ケーブルも何本か試しています。

Amazonのタイムサービスで安かった金メッキケーブル。


面白いことに音もキンキンした感じで高音域が強く、低音域が弱いです。
ZST, ZS5, ZS6共に同じ傾向になります。
私はベースがブリブリ鳴っている方が好きなので、これは却下。

eBayでZS5, ZS6の同時に買った銀メッキケーブル。KZ社純正みたいです。


ケーブルが太めでキラキラ輝いていて、いい音がしそうなのですが、高音域が何故かあまり出ません。
代わりに低音が凄く出ます。
悪くはないんですが、ちょっと音のバランスが低音に偏り過ぎていて却下。

結果、KS6と黒っぽい銀メッキケーブルに決定。


イヤピースをウレタンのにもしてみたのですが、一応サイズが合うのを買ってみましたが、高音がウレタンに吸収されてしまうのようで、籠もったような癖が付くだけでした。
付属のシリコンが今のところベストです。